とりあえずは一度動いてみよう

 「失敗は人を育てる」という言葉がありますが、災害対策についてもこれは当てはまります。
 普段何もないときに訓練をして、いろいろな気づきや失敗を積み重ねていくことで、本番では失敗なく動けるものなのです。
 緊急時に活動しなければならない消防や警察、自衛隊は日々訓練をしていますが、プロである彼らでさえ普段から訓練をしているのですから、素人である私たちが訓練なしでいざというときに動けないのは当たり前だと思います。
 災害対策訓練というと、いろいろと敷居が高いようなイメージがありますが、普段の暮らしの中で、例えば散歩の経路を避難所への避難経路にしてみるとか、月に一度でいいのでハザードマップを見てみるとか、家族でピクニックやキャンプに出かけて、防災グッズを使ってみるのもいいのではないでしょうか。
 普段の生活の中で、いかに災害対策の視点を入れていくかというのが鍵となると考えます。
 災害はもはや他人事ではありません。最近の千葉のように、何度も立て続けに災害に襲われることも普通に出てくるでしょう。
 そのときにあなたの命を守るのはあなた自身しかいないのです。
 どんなことでもいいので、何かをするときに「もし災害が起きたなら」ということを頭に思い浮かべ、実際に行動してみてください。
 そのとき、思った以上に自分が動けないことに気がつくと思います。
 訓練の時の失敗は当然あるものなのですから、その失敗に対してどうすればうまくいくのかを考えることが、本番で自分が生き残る確率を上げる大切な手順になると思います。
 自分の命を守るために取らなければいけない行動は、その人のいる環境やその人の状態によってかなり変わります。ですから、こうすれば正解というものも存在しません。 ただ、「考えない」や「頭の中だけ」ではいざというときに途方に暮れることになってしまいます。
 とりあえず、まずは一度動いてみること。
 それを忘れないでくださいね。

イエローゾーンとレッドゾーン

 一昨年くらいから、石西地方でも土砂災害特別警戒区域、これを「レッドゾーン」と呼ぶそうですが、その指定についての説明会が進められています。
 現在は土砂災害警戒区域というのが指定されているのですが、このうち家などの建築物に損害がでそうな区域を土砂災害特別警戒区域として指定をし、建築制限などの規制を行うことになったそうです。
 現在の土砂災害警戒区域を「イエローゾーン」、土砂災害特別警戒区域を「レッドゾーン」として指定し、被害を未然に防ぐ対策を取っていくとのことで、人的被害の防止を最優先に取り組んでいくとのことでした。
 自分が住んでいる場所や地域がイエローゾーンやレッドゾーンに当たっているかどうかは、市町役場や支所、一部公民館、島根県の各県土整備事務所に備え付けてある地図で確認ができるそうです。
また、島根県の運営する島根県危険箇所検索システム内の「土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域」でも地図の確認が可能だそうですので、一度確認をしておくことをおすすめします。
 イエローゾーンやレッドゾーンは大雨が降ったときなどに土砂崩れや地滑りが起きる可能性の高い地域ですので、もしもあなたの住んでいる場所や避難経路にこれらの土地が含まれていた場合には早めの避難や避難路に組み込まないなどの対策が必要となってきます。
 なお、イエローゾーン、レッドゾーン等、土砂災害防止法の細かい内容については島根県土木部の該当ページのリンクを張っておきますので、そちらをご確認いただければと思います。

くどいようですが、防寒の考え方

 日中日差しがある間はまだ暑いときもありますが、だんだんと寒くなってきました。
 寒い時期に災害が起きると、その寒さが最大の敵となります。
 寒さを感じないためには、焚き火などの大きな熱源の近くにいるか、暖かい食事や飲み物などで体内から暖めるか、それとも体から発生する熱を逃がさないようにするかというどれかになりますが、避難所の運営開始時点では、一番有力なのは体から発生する熱を逃がさないことが自分でできる一番の寒さ対策です。
 そのためにはどうすればいいのか。
 それは体の周りに空気の層を作り、その空気を体温で暖められるように風が当たらないような対策をしておくことです。
 よくある羽毛のジャケットなどは、別に羽毛尾が暖かいわけではなく羽毛の間にある空気が体温で暖められて暖かく感じるのです。ですから、羽毛の入っている防寒着を着るのであれば、その羽毛を潰さないような着方をしないと意味がないということになります。
 風が当たらなければ体の周りの空気の層は逃げないわけですから、雨合羽でも充分に保温ができます。使い捨て雨合羽で激しい動きをした後にカッパの中が蒸し風呂になってしまうのでは保温がしっかりとできているからなわけで、これを利用しない手はありません。
 薄い服でも、重ね着をすれば服と服の間に空気の層ができるので、分厚い服一着よりも保温効果が高いこともありえます。
 もしそれもなければ、大きなゴミ袋に頭を出す穴を開けてそれを上着としてきてみたり、新聞紙を着てみることもいいかもしれません。
 とにかく風を防ぐことと、体から出る熱を逃がさないこと。
 頭なども面積が広く毛細血管も多いですから、しっかりと保温をしておきましょう。
 この対策をした上で、できることなら体がしっかりと熱を作れる食べ物や飲み物を取れば、ある程度までなら充分に防寒ができていると思います。
 飲み物は、あまり取り過ぎると用足しの回数が増えてそのときに排泄物が体の熱を持って出たりするので、取り方に気をつける必要があります。
 ドラマなどで出てくるような肌を合わせて体温を確保するという方法は、あまり現実的ではありませんのでご注意ください。
 また、毛布やエマージェンシーシートがある場合には、体→毛布→エマージェンシーシートという風に、空気の層を確保できる順番で身にまとうようにしてくださいね。

過去の歴史を紐解いてみる

 災害が発生するたびに「想定外」という言葉が飛び交っていますが、それは本当でしょうか?
 例えば、水害が起きている地域の歴史を紐解いていくと、結構な頻度で大規模に水害が発生していることがわかるはずです。
 ハザードマップを作るときに「1000年に一度の降水量」で計算していると書かれていたりしますが、この数値はあくまでも統計数値のある百年程度の降水量から計算で「これくらいなら1000年に一度は起きそう」といってはじき出されているものに過ぎません。
 過去の歴史資料にあたっていくと、「1000年に一度」の規模の水害が200年に一度起きてたりすることがざらにあります。
 これは計算方法が間違っているというよりも、計算できない不確定要素が多すぎるということなのですが、過去の記録が驚くくらい残っているのに、その記録が防災関係ではあまり活用されていないのが実態ではないかと思うことがあります。
 過去ばかり見ているわけにもいきませんが、少なくとも歴史を調べることで、過去にどれくらいの水害が起きたのかということはわかりますから、その記録を元にして防災計画を立てることが必要なのではないかと思います。
 確かに河川改修や護岸整備で昭和、大正、明治、江戸以前に起きていた水害は起きなくなっているかもしれませんが、どこが切れてどこが浸かったかというような情報は現在でも活用できます。
 こんなことを書くのは、今日伺った山口県萩市須佐町にある萩市立須佐歴史民俗資料館「みこと館」というところに展示されていた墨書された床板を見たからです。
 この地域は2013年7月23日に水害で大規模に水没しました。そこで再発見されたのが、地元の方から寄贈された一枚の床板でした。この床板に文字が書かれていたために寄贈されたのですが、水害が起きた後、これが過去の水害の記録だったということがわかったそうです。
 記録には「文政四年巳七月二十日朝洪水(以下略)」と書かれており、文政4年、1821年にもこの規模の水害が起きた旨の記事が書かれていました。写真撮影不可でしたので、現物はぜひお出かけいただいて見ていただければと思うのですが、千年どころか、二百年前にも同じような水害があったことが被災者本人によって床板に記され、他にもこの文政4年の大水害で被災した場所を示す地図なども見つかっており、そういったものを参考にしていたなら、被害の起き方は変わったかもしれないなと感じました。
 歴史というのは案外と馬鹿にしたものではありません。過去の災害を見直すことで、これから起きるであろう災害とその規模もある程度は予測できると思っています。災害関係の対策を行うときには、コンピュータによるシミュレーションはもちろんですが、過去の文献や口伝による被害もきちんと加味して計画を行うべきではないかと考えています。

防寒には気をつけよう

 寒暖の差の激しい時期になってきました。
 夜中の気温は一桁台でも、日中の気温は二十五度前後と、一日の間に二十度以上の差がある日もありますので、健康状態には充分に気をつけていただければと思います。
 そんななかで気をつけたいのは「体を冷やさないこと」です。
 風に当たらないことはもちろんですが、体から発生した熱を逃がさないことも大切です。
 例えば、避難所での生活で、床がもし板張りやコンクリートなどの冷たさを感じる素材であれば、新聞紙や段ボールを体との間に入れるだけでも体感温度がずいぶんと変わります。
 体には毛布やエマージェンシーシートなどを巻き付けることで熱を逃がさず、体の周りの空気を体温で暖めて、ぽかぽかと過ごすことができます。
 服装でも同じことで、羽毛を使ったダウンジャケットが暖かいのは、別に羽毛が暖かいのでは無く、羽毛が保持している大量の空気が体から熱が逃げ出すのを防ぐことで暖かさを維持できているのです。
 服も同じで、厚手の服を一枚羽織るよりも薄手の服を重ね着する方が体温の保持はしやすいです。
 薄手の重ね着でもう一ついいのは、気温の変化による体温調整をしやすいこと。暑ければ脱いでいけばいいですし、寒ければ着込めばいいわけですから、そのときの最適な温度を維持することができるわけです。
 もちろん、体の内部から温めることも大切ですので、お鍋や汁物などの温かい食事をしっかりと取るようにしましょう。ただ、いくら暖まると感じても、お酒は止めた方が無難です。お酒でぽかぽかを感じるのは抹消の血管がアルコールによって広がることで温かく感じるためで、その間に体の熱がどんどん逃げていくので、気がついたら飲む前よりも寒かったという事態に陥ってしまいます。
 最後に、頭の保温を忘れないようにしてください。頭は面積もそれなりに大きく、多くの血管が集まっている場所でもあります。できれば毛糸の帽子のようなものを被って、できるかぎりの保温に努めるようにしてくださいね。

避難するときには周りを気にしない

  「正常性バイアス」という言葉があります。
 異常を感じたとき、その異常を無視して現状は問題ないと判断してしまう人の心理状態のことですが、自分の命を守るという点では、異常を感じる部分にこそ注意を向ける必要があります。
 正常性バイアスの大きな問題点は、周辺の人の行動を観察し、自分の判断の裏付けにしてしまうことで、周囲の人も同じ反応をしているため、結果として異常が無視されてしまうと言う不思議なことが起こってしまいます。
 正常性バイアスの話では、よく大邱地下鉄火災が例としてあげられますが、ここで起きた悲劇の原因がまさにこのお互いの様子を窺い合って誰も動かなかったことにあるからです。
 詳しい内容はウィキペディアにゆずりますが、このようなことが、災害時にはわりと日常的に起こります。
 パニックが発生するのも同じ原理で、閉鎖的な空間で煙を感じたとき、「火事だ!」というかけ声と誰かが非常口の一つに走り出すと、つられてその場にいた人たちも他の非常口を無視して誰かが向かった非常口に押し寄せる現象が発生します。これは逃げることが周囲への同調となるので、行動してしまうことになるのです。
 上手に使えば、「釜石の奇跡」といわれる釜石鵜住居地区で東日本大震災のときに実際にあった大規模な避難のように避難するきっかけとすることも可能です。
 ともあれ、「災害時には避難する」と決めていても、「どのタイミングで」というトリガーが決まっていないと、つい周辺の状況を見てしまいます。その結果として、避難できたはずの大規模災害で被災地に取り残されてしまった人がでてしまうわけですから、「どのタイミングか」を決めておくことは非常に大切なことだと言うことがご理解いただけるのではないでしょうか。
 あらかじめ「いつ」「どのタイミングで」「どこへ」「どうやって」避難するのか、ということを起こりえる災害ごとに想定しておけば、いざというときに周りを気にせずに避難が開始できます。
 素早い避難は、周囲からあれこれ言われてしまうこともあるかもしれません。また、馬鹿にされるようなこともあるかもしれません。ですが、自分の命を守ることが目的であって、他人の視線を気にする必要はまったくないのです。笑いたい人は笑わせておけばいい。いざというときに何かあったら、その時に笑うのはあなたなのですから。

安全を比較して避難する場所を決める

 自分の住んでいるところがどのような災害に対して弱いのかを考えたことがありますか?
 最近の災害では「避難所への避難」をやたらと呼びかけていますが、避難しなくてはいけないかどうかは、お住まいの環境や条件によって異なります。
 隣り合う家でさえ、避難すべきかどうかの条件が異なるのですから、周囲のことは全く参考になりません。あくまでもあなたがお住まいの家がどのような災害に弱いのかをあらかじめ知っておくことが大事なのです。
 ハザードマップやお住まいの建物の強度や補強状況、土地の成り立ち、避難経路の危険箇所や避難所の状況などを確認して、家にいるのか避難所にいくのか、「より安全な方」を選択すること。
 そして、「安全な方」をより安全にするためにはどのようにしたらよいかを考えてください。
 マスメディアなどでよく取り上げられているように「災害発生予測=早めに避難所へ避難」というのは間違いではありませんが、避難所によってはお住まいのところよりも危険度が高いという場合もあります。
 また、家にはなんの被害もなかったのに、避難途中で遭難してしまうようなケースもあります。
 もちろん家の耐久度が低い場合や水没しそうな地域の場合には早めの避難が必須ですし、台風のような大規模災害が予測されるような場合なら、いっそのこと勢力圏外へ避難するのも大切なことです。
 安全は自らが確保するもので、誰かが守ってくれるものではありません。
 どの災害ならどこが強いのか、どの災害はどこへどうやって避難したらいいのかを何でも無いときに確認し、いざというときに備えておきたいですね。

大風に対する準備をしよう

 大きな台風19号が本州直撃と言うことで大騒ぎになっているようですが、あなた備えは大丈夫ですか?
 石西地方はどうやら直撃コースではないようですが、それでも雨と風への備えは念のためにしておいた方がよさそうです。

 さて、これだけしょっちゅう台風が来ているので、風と雨に対する準備はできていると思いますが、天気が荒れる前にもう一度家庭や職場などの施設を確認しておいてくださいね。

 台風と言えば風。風に対する被害は、ものが飛ぶことにより起こることが殆どです。今回は風に特化して対応を考えてみたいと思います。
 屋根では、強い風により屋根の弱い場所に力がかかって、そこから破損していきます。そのため、まずは屋根の表面に隙間がないことと、ひさしの部分など、風が巻く部分が壊れたり痛んだりしていないかを確認しましょう。
 雨樋も同様です。雨に備えて清掃することはもちろんですが、外れたりずれたりしているとそこから壊れていきますのであらかじめの修繕が重要です。
 網戸も、強風下では外れて飛んでいく可能性があります。しっかりとした取付で無い場合には、外して家の中に閉まっておきましょう。
 テレビアンテナは、腐食していないかどうかを年に一回は点検しておくことが大切です。腐食が進むと壊れるだけで無く、アルミ製のアンテナが風に飛ばされて人に当たると大けがをさせてしまうことがあります。
 物干し竿は物干し台から外して床に置くか、建物の中に収納します。あまり風を受けるイメージのないものですが、大風が吹くと物干し台から離れてとんでいくことがあり、これが人やものに当たると大変危険ですので十分な注意が必要です。
 家の周りでは、植木鉢や牛乳の配達用の箱、郵便受け、自転車といったものは片付けておきましょう。しっかりと固定されているものは大丈夫でしょうが、そうでないものは家の中に入れるか、あるいはしっかりしたものに丈夫なひも等でしっかりと固定します。
 飛ばなければ、他所へ与える損害をなくすことができます。それぞれが気をつけることで、周囲に与えるダメージを減らすことが可能です。
 次に、被害を受けないようにします。
 しっかりとした雨戸やシャッターがもしあるのであれば、それを展開して飛んでくるものからの被害に備えます。
 窓ガラスは飛散防止フィルムを貼ることは当然として、念のために窓ガラスに段ボールを貼り付けたり厚手のカーテンをかけたりしてガラスの飛散を防ぐようにしましょう。
 また、建物が耐えられないかもしれないと思ったら、お近くの安全と思われる建物に暴風圏内に入る前に避難を完了させてしまいましょう。万が一建物が破損したとしても、最低限命を繋ぐことはできます。その際には、念のために保険証や通帳、印鑑、現金と言った簡単に持ち運びできる貴重品は身につけて避難を行ってください。

 何事も無いのが一番ですが、何かあると想定して、どこにいれば一番安全かを考えながら準備してくださいね。

安全ピンと洗濯ばさみ

 災害後の生活ではいろいろなものが不足して知恵を出さなければいけない状態になりますが、安全ピンと洗濯ばさみを非常用持ち出し袋や非常用備蓄品に加えておくと、いろいろな場面で役に立ちます。
 例えば、着替えをするときや授乳するとき、それ用の場所が準備されていない状態であっても、目隠しに使えるサイズの布やエマージェンシーシートと安全ピンや洗濯ばさみがあれば、簡単に体を覆う目隠しを作ることができます。
 また、洗濯したものを干すことや、医療器具の代わり、服のサイズの調整、ペットボトルなどへの穴開けや、メモや注文票をを目立たせたりすることもできたりと、あれば何かと便利な品物です。
 防災用の備蓄品の中に加えられていることが少ないアイテムですが、そんなに大きなものでもありませんので、数個ずつ用意しておくと、不足を補ってくれる強い助っ人になってくれると思いますよ。

懐中電灯を考える

 災害が起きると、大抵の場合停電が発生します。
 夜に灯りが無いのは非常に不安な気持ちになりますので、なんらかの灯りを準備する必要がありますが、地震や台風の時には裸火を使うわけにもいきません。
 そこで懐中電灯や電池式ランタンの出番となります。
 最近では百円均一のお店にもたくさん売っているので目移りしますが、調達するときには使用している電池の種類を気にするようにしてください。
 乾電池式、ボタン電池式、充電式といろいろありますが、災害対策で使うものについては、乾電池式をお勧めします。
 その中でも、入手のしやすさ、重量、点灯時間の長さのバランスを考えると、単三電池が一番よさそうです。
 殆どの懐中電灯はLED照明。LED照明は光が直進するという癖があるため、強力な明るさを得ることができます。そのため、それを売りにしている懐中電灯も多いのですが、夜間の避難時に使うのならともかく、家の中で使うには明るすぎて困ります。
 明るさを切り替えることのできる懐中電灯であればいいのですが、そうで無い場合、家の中で使うために周囲に光を拡散させる道具を取り付けたほうが周囲を明るくできて使い勝手がいいです。ポリ袋をかぶせたり、水を入れたペットボトルを照明部分に載せることで光を拡散させることができますので、試してみてください。

 LEDランタンはそのあたりのことを考えて作られていますが、白色のものは光源が非常に明るくて使いにくいです。ランタンとして使うなら、暖色系の灯りのものを選んでください。
 また、ラジオや蛍光灯などのついた複合型の懐中電灯もありますが、電池の規格には十分注意してください。余談になりますが、複合型の懐中電灯は手回し発電機がついていることも多いです。ただ、これは内蔵蓄電池の性能によって使い勝手が変わってきます。殆どの場合、蓄電池の性能はさほど高くありませんので、手回し発電機はおまけ程度と考えてください。
 自家発電装置のついている懐中電灯もありますが、振るタイプは振っている間灯りが落ち着かず、おまけに疲れます。発電装置付きを選ぶのであれば、握って発電できるものを選ぶようにしてください。
 どのようなものを選ぶにしても、いざというときに電池切れというのでは意味がありません。
 災害が起きそうな時には新しい電池を用意して点灯試験を必ずし、いざというときに備えておいてくださいね。