新聞紙とレジ袋

新聞紙とゴミ袋で作る防寒着の一コマ。新聞紙がないとちょっとだけ防寒着にしづらい。

 防災工作の中に、かなりの頻度で登場するのが新聞紙とレジ袋です。
 以前はどちらも普通に家にあるものでしたので、こういった工作を知っていると非常に便利だったのですが、現在あなたのうちにはこの二つが十分にあるでしょうか。
 新聞はとらないおうちが当たり前になりましたし、レジ袋有料化以来、マイバックが主力になってレジ袋も姿を見なくなりました。
 ただ、防災工作では相変わらず新聞紙とレジ袋を使った応急品の作り方をやっていて、自分でもやりながら「準備してなきゃできないよな」と思っています。
 時代とともにさまざまなものが移り変わっていきますので、防災工作としてはおうちに常にありそうなものでの工作を考えていかなくてはいけないのですが、いざというときに使えそうなどのおうちにでもありそうなアイテムというのがだんだんなくなってきています。
 現在だと、アルミホイルやラップなら、ほとんどのおうちにはまだあると思っているのでそういったものでの防災工作をしているのですが、そもそも応急品を作るための資材が家にない状態なわけですから、おうちには正規品をきちんと準備しておいたほうが安心です。
 非常用持ち出し袋にしても、防災備蓄品にしても、必要とされるものはおうちによって違ってくるので、こうすればいいというのはなかなか難しいのですが、トイレと飲料水と食料、それに防寒対策と煮炊きする燃料は共通のテーマですので、おうちの実態にあわせてしっかりと準備しておきましょう。
 防災工作は、あくまでも家にあるもので代替品を作ることが目的なので、備蓄するのにわざわざ代替品を準備する必要はありません。
 もちろん、新聞紙もポリ袋もあればいろいろなことに使えるので、あるに越したことはないのですけれど。

雨水をためる

 地震や台風、水害などで浄水場が被害を受けたり、停電が起きたりすると水道は止まってしまうため、片付けや掃除に必要な水が手に入らずに困ることになります。
 少し前から話題になっていますが、給水管の老朽化も相当ひどくなっているようで、災害が起きるたびに給水設備に大きな損害が出ていることから、生活用水の復旧というのは思ったよりも時間がかかるのかもしれません。
 給水車は基本的に飲料水が主で、生活用水に使うためには量が足りません。また、生活用水を給水車の水で確保しようとすると、給水所から家までの輸送方法がかなり難しいです。
 井戸があればそこからくみ上げて使うこともできますが、停電になったとき、手押しポンプがないとくみ上げができないことになってしまうので、井戸の場合には蓄電池を使うなど、くみ上げができる体制を確保しておく必要があります。
 川や水路の水がきれいであればそちらからくみ上げて使うこともできますが、くみ上げるためのバケツやポンプなどが必要になります。
 手っ取り早いのは、雨水を貯めるタンクを用意しておくことです。
 最近では集合住宅でもうまくやれば設置できるかなと思ってしまうくらいさまざまな大きさや形が出ています。
 建物の構造や雨を貯めるために流す雨どいの状況によりますが、取水できるのであれば、このタンクを据えるだけである程度の生活用水の確保ができますから、検討してみる価値はあると思います。
 できれば藻やボウフラが湧きにくい外観が黒や濃い色の雨水タンクが理想ですが、農業用の貯水タンクでも定期的に藻の掃除をするのであれば大丈夫です。
 このタンクがあると、掃除や洗濯に使う生活用水が確保できるので、生活環境が格段に良くなります。
 また、浄化槽タイプのトイレであれば、当座はこの生活用水でトイレが使えるようになります。
 災害後には、きれいな水はいくらあっても困るものではないので、備えの一つとして、雨水タンクも検討してみてほしいと思います。

発電機と延長ケーブル

 大規模災害ではよく停電が起こりますが、そのための備えはできていますか。
 蓄電池や発電機を備えている方も多いと思いますが、一つ注意しておいてほしいのが、発電機は屋外で使うということです。
 太陽光パネルは屋外の日当たりの良いところに置かないと意味がありませんが、ガソリンや灯油、ガスといったエンジン式の発電機も家の中では絶対に使わないでください。
 当たり前のことではあるのですが、エンジン式の発電機が動くためには燃料とそれを燃やすための酸素が必要となります。
 燃料と酸素は、燃えたあとは二酸化炭素になりますが、屋内では燃やすための充分な酸素が取れなくなるため、酸素が足りなくなってきて不完全燃焼が起き、一酸化炭素が発生します。
 一酸化炭素は無味無臭で非常に強い毒性を持っています。そのうえ、吸った人がおかしいと気がついた時には全身が中毒症状となって動けなくなってしまっていて、そのままだと死んでしまいます。
 不完全燃焼しなければ一酸化炭素は発生しないので、十分な酸素が供給できる屋外で使う必要があるのです。
 特に、最近の家は気密性が高いので、家の中でエンジン式の発電機を動かすとあっという間に一酸化炭素が発生しますから、絶対に屋内での使用はやめてください。
 過去には玄関で動かしていた発電機による一酸化炭素中毒で一番遠い場所にいたそのおうちの方がなくなったという事例もあります。また、毎年停電が起きるとこの発電機による一酸化炭素中毒が起きています。
 ただ、屋外に設置して発電すると使いたい電気器具までコンセントが届かないということも起こります。
 それに備えて、延長ケーブルもきちんと準備しておきましょう。
 延長ケーブルもなんでもいいというわけではなく、供給できる給電量がケーブルによって決まっていますので、その延長ケーブルで自分が使いたい電気を送ることができるのかどうかをきちんと確認しておいてください。
 発電機はどこに設置して、どの電気器具に電気を給電するのか。そのためにはどれくらいの長さの延長ケーブルが必要となるのか。
 何も起きてない普段のときに、おうちの給電計画を作って、実際にうまくいくかどうかを試しておいてくださいね。

食材管理はしっかりとしておこう

思いついて備蓄庫の片づけをしてみた。使っているようでも、期限切れを起こしてしまっていた。

 非常用持ち出し袋や防災ポーチの中に入っているものは割とよく点検するのですが、備蓄庫に入っている食料品はあまり点検していません。
 というのも、我が家では備蓄庫のものはローリングストックということで普段の生活の中で管理しているということになっていて、期限切れは起こさないと考えていたからです。
 もちろん、長期保存できるものばかりなので、あまり気にしていないということもありますが、先般、久しぶりに中の片づけをしてみたら、期限間近、期限切れのものがごろごろと出てきてびっくりしました。
 普段ローリングストックをしていると考えていても、日ごろの調理ではあまり使わないものは、そのまま備蓄され続けます。魚などは普段は生のものを普通に使っているので、なかなか缶詰の出番がないということもあります。
 また、大好きだけど高価でなかなか食べられなかったというのもありました。
 缶詰はともかく、他のものは劣化が進んでいくので、思い付きで消費のディキャンプをすることに。
 「これ、どうやって使う気だったっけ?」と買った当時のことを思い出しながら、調理しておいしくいただきました。

温めて食べるより常温のほうがおいしかったりするものもある。使ってみないとわからない。


 非常用持ち出し袋や防災ポーチの中身は意識することが多いと思いますが、普段使いしているはずの備蓄品も、時にはチェックすることが必要だなと思いました。

台風対策を考える

 毎年毎年大きな台風がやってきますが、どうも今年もその季節になったようです。
 毎年のこととはいえ、台風は季節のものなので、去年どうやっていたかはなかなか思い出せないもの。
 そこで、今日は台風対策についてやっておいたほうがいいことを書き出してみましたので、参考にしてください。

1.屋根とアンテナの点検

 台風は風も雨も強いことが多いのですが、屋根が壊れていたり、瓦がずれていたりすると、そこから屋根全体に被害が広がることがあります。
 屋根が飛ばされてしまうと、家としての居住環境が失われてしまいますので、台風が来る前、というよりも風が強くなる前にきちんと点検しておきましょう。
 テレビアンテナがある場合には、そちらも状態を確認しておいたほうが安心です。

2.雨どいの点検と掃除

 屋根に降った雨を上手に排水するためには雨どいがきちんと流れなければ困ります。
 雨どいの点検をして、もしもゴミがあるようならそれらは全て取り除き、雨がきちんと雨どいを流れるようにしておきましょう。

3.家の周囲の飛びそうなもののお片付け

 家の周りの飛びそうなものを括り付けておくか、屋内に取り込むようしておきましょう。
 よく飛ぶものとしては、物干しざおやごみ箱、自転車がありますので、これらは屋内に取り込むか、地面に倒しておくかして風に当たって飛ばないようにおきましょう。

4.窓ガラスや出入り口の補強をしておく

 窓や出入り口は、開かないようにしっかりと鍵をかけておきましょう。
 割れて中に風や雨が吹き込まないように、ガラス部分には飛散防止フィルムや養生テープによる飛散防止をしておきましょう。
 また、割れた破片が屋内に飛び散らないように、窓側のカーテンやブラインド、障子などはきちんと閉めておきましょう。

5.停電対策をしておこう

 台風でよく起きるのは停電です。充電池の充電を済ませておくことや、カセットガスの準備、電池式ランタンや懐中電灯の電池の確認をしておきましょう。倒れたり飛ばされたりする危険性があるので直火であるろうそくは使わないようにしてください。

6.水の確保

 停電になると、水道も止まることがあります。1日~2日程度の飲料水は確保するようにしておきましょう。

7.避難判断の確認をしておく

 台風が襲来すると、その勢力圏にいる間は基本的に外出できないと思ってください。
 高潮や河川氾濫、がけ崩れがおきる可能性のある場所や普段から強風の吹き付けるような場所にお住いの方は、どの時点で避難判断するのか、避難先はどこにするのか、避難の手段はどうするのかについて事前に決めていることを確認しておきましょう。

 台風自体は数時間から1日程度で影響がなくなることが多いですが、気象情報などを確認し、勢力圏にある間はできる限り外出しないようにしましょう。
 また、事前に公共交通機関は運休や間引き運転、運航打ち切りなどの判断をしていることも多いですので、お出かけの予定がある場合には早めにどうするのかを判断してください。
 年々台風の勢力は強くなっている感じがしますが、対策をしっかりとしておけば何とかなるものです。
 台風情報をしっかりと確認して、ご安全にお過ごしください。

参考までに、台風のメッカである宮古島を管轄する気象庁の宮古島地方気象台が「台風への備え」をわかりやすく説明してくれていますので、よかったらそちらもご確認ください。

台風への備え」(気象庁宮古島地方気象台のウェブサイトへ移動します)

届くのを待つか、取りにでかけるか

 災害後のさまざまな支援が準備されているのに必要な人に届かない、いわゆる「防災のラストワンマイル」というものがあります。
 情報にしても物資にしても、必要なものがそばまで届いているのに必要な人の手元に届いていないということは現在でもあるのですが、特に物資についてはこの傾向が強い気がします。
 行政の支援物資の輸送は、最寄りの集積所までは発災から3日目までにはほぼ集積されているのですが、そこから必要とする避難者や避難所に輸送する手段が確保されていないのでしばらくの間その場に滞留することになります。
 この輸送は、最初は自衛隊、落ち着いてきたら宅配業者や地域の輸送業者というパターンが多いのですが、あらかじめどこに集積しているのかがわかっていれば、各避難所から物資集積所に引き取りに出かけてもよいと思っています。
 ただ、これは誰もが一斉に取りに出かけると収拾がつかなくなるので、自主防災組織など平時から災害対策に取り組んでいるところや、地区防災計画を作っているところであれば、その中でどのように引き取りを行うのかについてを決めておくといいと思います。できれば、それを行政と共有化し、物資の輸送と配布についてできるだけ自動化しておくと手間がかからずに安心して活動ができます。
 大きな災害になると、警察や消防、自衛隊や行政機関の支援車両などの緊急車両以外は被災地内の移動が制限されることが多いです。そのため、支援物資を被災地内で配布するための車両も公的機関のもの以外は制限され、結果として物資が来ないという状況になってしまいます。
 取り決めをして、物資集積所と避難所との間を結ぶ輸送車を緊急車両にしてしておくことで、これらの制限に引っかからずに速やかな輸送が可能になります。
 都会地はともかく、地方ではそれなりに軽トラックなどの輸送手段が地域にある場合が多いですから、それらを有効活用するのは一つの方法ではないかと思います。
 災害に対する支援は、都会と田舎では優先度やしなくてはいけないことが随分と違います。
 それを踏まえたうえで、その地域に応じた災害対応計画を策定しておくことが重要なのではないかという気がしています。

おうちの水害対策

土のうをブルーシートで包んで即席の堤防を作る。土のうだけであれば土砂やごみの流入を防げるし、ブルーシートを敷くと水そのものの流入を防ぐこともできる。

 台風、そして秋の長雨の季節がやってきたみたいですが、あなたの雨と風の対策は進んでいますか。
 もしもあなたが何らかの条件で水があふれてしまったときに浸かってしまう地域にお住いの場合には、家の完全な水没を防ぐため、土のうや水のうの準備をしておくことをお勧めします。
 土のうは、土を入れた袋を積み上げて水の侵入を防ぐもので、ある程度までは水の流入と、土砂やごみが流入してくるのを防ぐ効果があります。
 土のうは重いので、小さいものをたくさん積み重ねるか、あるいはプランターなどを使って重しを作り、ブルーシートを巻き込むことで水を防ぐ効果を期待できます。
 もちろん土のうの高さ以上に水が出てしまったら役には立ちませんが、しっかりとやっておくと水害後の片づけが格段に楽になります。

玄関に積んでいく水のう。直接水に当たると流されてしまうので、玄関の内側など、建物内部の水の流入を防ぐのにつかう。
凹凸に上手にはまり込むので、屋内への水の流入防止には役立つ。ただし入ってくる水の勢いが強くなってくると役に立たなくなる。

 また、土のうと同じようなものに水のうがあります。
 こちらは二重にしたビニール袋を玄関などの扉の内側に積んでいくもので、袋の中の水が玄関の空間に沿って塞いでくれるので、かなりの効果が期待できます。
 ただ、こちらもかなり重いので、事前の準備をしっかりとしておく必要があります。
 吸水ポリマーを使った土のうもあるのですが、こちらは水を吸うまでは簡単に流されてしまうので、水が流れてきてから水に投げ込んでもあまり役には立ちません。
 土のうと水のうのどれをするにしても、作業完了から逆算して、どの段階にになったら作業を始めるのかというしっかりとした判断を作っておく必要となります。
 また、完全に水没するような場所の場合、開き直って扉や窓を全部外してしまうのも一つの方法です。
 抵抗がなければ建物が壊れることもないので、かつては水害多発地帯ではふすまや障子を外し、畳や床板を外して水害に備えたという話を聞いたことがあります。
 そうそう、基礎にある通風孔もきちんと塞いでおきましょう。

床下の換気口。ここを塞がないと床下に簡単に汚水が入り込んでしまうので注意が必要。

 せっかく土のうや水のうでおうちへの水の流入を防いでも、通風孔がそのままだとそこから汚水が床下に流れ込んできます。
 そうならないためにも、基礎の通風孔の周りもしっかりとした水対策を取るようにしてください。

防水リュックの功罪

防水リュック。メリットも大きいがデメリットもあるので注意。

 水害時の避難では、防水リュックは使わないほうが安全かもしれません。
 このように書くと「?」となる方も多いと思います。水が出るような状況だから、中のものを濡らさないために防水リュックが必要なのではないか。
 そう考えるのは無理のないことなのですが、 水のある状況での避難では、防水リュックをそのまま背負うと、背中に浮袋が付いた状態になっていると思って行動してください。
 浮袋は空気が入って水の中で浮く仕組みになっています。
 防水リュックは、その構造上、外から水が中に入らない代わり、中の空気も外に出ることはありません。つまり、浮袋と同じです。
 それを背中に背負って、もしも流されたり転んだりしたらどうなるでしょうか。
 背中に浮袋があるわけですから、背中が水面になって浮きます。つまり、顔は水の中。流されるときにリュックを外すのはかなり大変です。
 防水リュックを抱っこしていればよいのですが、そうすると動きが鈍くなりますので標準での抱っこはお勧めできません。
 そういう理由から、中のものは濡れないのですが、あなたの安全を考えるとお勧めできないのです。
 もしも防水をするのであれば、リュック本体ではなく、中に詰めるものをチェック付きビニール袋などに入れて個別に防水処理をし、しっかりと空気を抜いておくことで、万が一水に流されてもある程度の自由は効きます。
 もちろん防水リュックが悪いわけではありません。中のものが絶対に濡れない防水リュックは非常に便利ですし、中のものを気にしなくてもいいのは本当に助かります。また、防水リュックは防塵リュックでもあるため、地震などの避難では、中に砂が入らずに非常に重宝します。そして、防水リュックはそのままで大きな水袋になりますので、断水状態のときにもかなり助かるのは確かです。
 もし、水害のときに防水リュックを使うのであれば、水があふれる前に避難完了をしておくことが重要になります。
 妙な言い方になりますが、防水リュックを使うのは災害前、そして水の災害が起きたなら、防水リュックはとりあえず使わない。
 そう覚えていてほしいと思います。

非常食がなぜいるのか

災害前に避難所で配られたごはんの例。当研究所の市ではおにぎり、菓子パン、お茶を提供してくれる。

 非常食がどうして必要なのかについて、たまにご質問をいただくことがあります。
 答えから行くと「プッシュ型支援で食事が届くようになるまでの間、自分の命をつなぐため」なのですが、あまりピンときていない方も多いと思います。
 田舎だと、野菜は畑からとってくる、コメは倉庫にたくさんある。水は井戸、というようなご家庭も多いので、非常食がなくても食事はできるのですが、何らかの理由でそれらが手に入らなくなることがあるかもしれません。
 例えば、野菜のある畑が断層に飲まれたり、流れてきた土砂に埋まったり。あるいはコメの入っている倉庫がつぶれてしまったり、火事で燃えたり。停電でポンプが止まって水のくみ上げができなかったりといった事態が想定されます。
 そういったときにでも胃袋に食べ物が入るというのは、非常に気分が落ち着くものです。そのために準備するものだと考えておけばいいと思います。
 また、災害発生から72時間はどの組織も物資の輸送ではなく救助に集中しています。72時間を過ぎると生存確率がかなり落ちるということが言われていて、この間はほかのすべてを止めてでも救助が優先されています。
 つまり、避難者に食事が回ってくるのは早くても72時間経過後ということになるのです。
 それから、大規模災害だと道路の開削から始まりますから、食料が届くのに1週間以上かかる場合が出てくるかもしれません。
 そのことを見越したうえで、最低3日分、できれば1週間分の食べ物をストックしておくようにさまざまなところで広報がされているのです。
 どんな人であれ、食事をする以上はある程度の準備は必要だということを認識したうえで、せめて自分が食べやすいと感じるものを準備しておいてください。

食べ物と水

 高齢者の避難においてネックになるものの一つに、飲料水があります。
 非常用持ち出し袋を作ったことのある人であればわかると思いますが、一番重量があり、そして量もある程度必要という水は、推奨されている量1日3リットルを持って避難するのは非常に難しいです。
 ただ、少し視点を変えると問題が解決することがあります。
 地震のときはともかく、災害が起きると予測のできるときの避難では、避難から災害発生までに時間の余裕があります。
 そのため、避難するときには避難中に飲むだけの水を持ち、避難した先で水袋や空のペットボトルに避難先の水道から補充するという方法をとることが可能です。
 もちろん避難先の施設管理者の同意は必要ですが、重量物を抱えて避難することを思えば、避難先で水を確保するというのも一つの手です。
 この方法であれば、食料をアルファ米にしておいても戻すための水が確保できるので、水と食料が軽い状態での避難が可能になります。
 避難後の命をつなぐのに優先度の高いものは、状況が許せばあらかじめ避難先に置いておく方法もあります。
 大規模避難所では難しいかもしれませんが、集会所や公民館などの小さな地域単位であれば、可能な場所もあるかもしれません。
 避難時に気を付けるのは、命をつなぐアイテムを可能な限り持参することですが、避難の途中で動けなくなっても困るので、さまざまな代替え手段を考えておくといいと思います。