【活動報告】防災講演会の講師をしました

 2024年3月11日。東日本大震災が起こった日に、益田市の益田公民館様で防災講演会をやらせていただきました。
 今回のテーマは「地震と防災ポーチ」。
 参加してくださった方々はとても熱心に聞いてくださり、終わった後には個別に感想や質問もいただきました。
 地震は起きた時には勝負がついています。
 参加してくださった皆様が安全に過ごせるお手伝いができたなら、とても嬉しいです。
 今回ご参加くださいました皆様、お声かけくださった益田公民館様に厚くお礼申し上げます。

【活動報告】リモートによる防災研修会を開催しました

 2024年3月10日。三重県津市のコミュニティプラザ川合様とオンラインで結んでの防災研修会の2回目は、ポリ袋クッキングでした。
 料理は、感覚によるものが結構あるので説明が難しいなと思いましたが、皆さんのご協力で無事に終わることができました。
 次回が今回の連続講座の最後となる、避難所を設計してみよう、です。
 楽しみながら考えてもらえるような講座にしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
 今回お話をくださいましたコミュニティプラザ川合の皆様、繋いでくださいました子ども教室ミラコロ様、そしてご参加くださいました参加者の皆様に厚くお礼申し上げます。

【活動報告】子ども防災キャンプを開催しました

 2024年2月23日から25日にかけて、二泊三日で子ども防災キャンプを開催しました。
 場所は浜田市三隅町の黒沢まちづくりセンター様。
 今回は黒沢まちづくりセンター様の全面的な後援をいただき、期間中仮設トイレ体験やゴミ袋防寒着、ダンボールシェルター作りなどを体験しました。
 途中、地元の方々や地元消防団の皆様、浜田市社会福祉協議会三隅支所様、浜田消防本部西部消防署様のご協力をいただき、避難所設計や放水体験、消火器体験、炊き出し訓練をさせていただきました。
 参加してくれた子どもたちは全部で7名でしたが、非常に濃い経験ができたのではないかと思っています。
 参加してくれた子どもたちと彼らを快く送り出してくださった保護者の皆様、黒沢まちづくりセンターの職員の皆様、黒沢まちづくり協議会の皆様、浜田市消防団黒沢分団の皆様、浜田消防本部西部消防署の皆様、浜田市社会福祉協議会三隅支所の皆様、野菜やお米などの提供をしてくださった皆様に、厚くお礼申し上げます。
 ありがとうございました。

【活動報告】二条公民館で防災クッキングを行いました

 2024年1月21日に益田市の二条公民館様主催のお楽しみ教室で、家にある材料を使ってポリ袋での調理をやってみました。
 当日はご飯と味噌汁の具になる野菜を持ってきてもらい、白飯とお味噌汁、それに焼かない卵焼きを作ってみました。
 皆さん初めてとは思えないくらい上手に作ってくださり、会食では意外に普通に食べられるという嬉しいご意見をいただきました。

 災害時には、できる限り馴染みのある温かな食べ物を食べることで、気力を維持することができます。
 簡単に、しかも美味しく食べられる調理法を知っていれば、いざという時にも気分を落ち着かせることができると思います。
 今回参加してくださった皆様、そして二条公民館の皆様に、ここらからお礼申し上げます。

【活動報告】高津小学校防災クラブを開催しました。

 2024年1月17日、午後は高津小学校の防災クラブ。
 前半、能登地震のお話を少しだけして、寒い時期にどうやって保温するかということで、ごみ袋を使った防寒着づくりをやってみました。
 毎年いろいろな防寒着ができるのですが、今年の流行は袖付き。
 そしてポケット付きとなったようです。
 部屋を暖めることも大切ですが、身体が作った熱を逃がさないこともとても大切です。空気を遮断できるゴミ袋は、体の内部の熱をそのまま閉じ込めてくれるので、思った以上に暖かいものです。おしゃれに、個性を出しながら、しっかりと暖かいものを作り上げていく子ども達。
 いざというときに思い出してほしいなと思います。
 今回参加してくれた子ども達、そして担当の先生に、こころから感謝します。

まずは試してみよう

 災害対策で個人ができることでは、さまざまな人がさまざまなことを言っていて、それらを見ている分には面白いものです。
 誰が言うことにもそれなりの根拠がありますし、それなりに必要だなと思わせるような内容もあります。
 中には「それ絶対無理」というようなとんちんかんなものもありますが、机上ではいろいろなことが考えられますから、それもありなのかなと思います。
 では、どうすればいいのかというと、いろんな人が言っているいろんなことのうち、自分が「そうかもな」と思うことを試してみましょう。
 例えば、災害時のトイレ問題で「おむつをつければいい」というのがあります。大人用おむつもありますし、介護の必要な人もつけていますから、それもありかなと思う人も多いのではないでしょうか。
 もしも「あり」だと思ったら、実際に一度やってみてください。
 正直なところ、筆者は二度とやりたくありません。微妙に濡れた感覚を履いたままというのは耐えられませんでしたし、大きい方など考えたくもありません。
 筆者自身は、その経験のあとは仮設トイレを充実させる方向に舵を切りました。
 でも、人によっては「おむつで問題ない、快適」という人もいるわけで、自分に合うかどうかは試してみないとわからないというのが正解です。
 ただ、災害発生時にぶっつけ本番は止めておきましょう。
 いろいろなことが自分にあっていればいいのですが、合わない場合には最悪の状況を生み出すこともあります。
 人の意見はたくさんあって、中には相互に矛盾したものもたくさんあります。
 どちらが正しい、誤っているというわけではなく、自分にあったものを選んで備えることを考えれば、まずは「試してみる」ことが一番だと思います。
 少しお金はかかるかもしれませんが、発災時、そして発災後の自分の生活環境の質をできるだけ落とさないようにするためにも、どんなものでもまずは試してみてください。

乳児がいるときは液体ミルクを備えておこう

乳児にとって、災害時だろうがなんだろうが、栄養補給のためには母乳またはミルクをのむことが必要です。
では、乳児のお持ちの親御さんがどれくらい備えているかというと、母乳や粉ミルクは常備していても、液体ミルクを常備しているところはまだまだ少ないようです。
液体ミルクは賞味期限が半年から18か月と、災害食として用意するには期限が短いですし、出しているメーカーも限られていますので、現状では少ないのかなという気がしています。
ただ、災害時にはこの液体ミルクはかなり力強い味方になることを覚えておいてください。
場所がどこだろうが、容器の中には常に完成されたミルクが入っているのですから、調製する必要もなく、そして衛生面でも有利なのは考えなくてもわかると思います。
WHOが出している粉ミルクの調製法では、細菌対策で70度以上のお湯で粉ミルクを作ることが推奨されていますが、被災直後ではそういう温度を作れる材料がないかもしれません。
液体ミルクであれば、人肌程度まで温めればそのまま使えて細菌対策も出来ていますから、汚染を心配する必要は少なくなります。
もっともいいのは母乳なのですが、さまざまな事情から、母乳が使えない場合に備えて、液体ミルクを2~3日分用意しておくといいと思います。
もちろん、事前に乳児に飲ませてみて、好みの味であることは確認しておきましょう。
災害時には、母乳か液体ミルクを乳児に与えるといいということと、粉ミルクは必ず70度以上のお湯で溶かす必要があるということを、知っておいてほしいと思います。

乳児用調製粉乳の安全な調乳、 保存及び取扱いに関するガイドライン (厚生労働省のウェブサイトへ移動します)

ハザードマップを持っていますか

 災害に備える話が出てくるときには、ほぼ100%ハザードマップの話が出てきますが、あなたはハザードマップを持っていますか。
 ハザードマップは、大雨や洪水といった水の災害、そして土砂災害の予測がされているものなので、梅雨や台風の時期には必ず確認するクセをつけておきたい大切な防災グッズの一つです。
 自治体で配布されているはずですが、何らかの事情で自治体からの配布がない場合には、その自治体のウェブサイト、国土地理院の「重ねるハザード」で確認することができますので、必ず確認しておいてください。
 できれば、紙に印刷してよく見る場所、例えば玄関やトイレの壁といった場所に貼り付けておくと、知らないうちにあなたのいる場所を含む地域のハザードが頭に入っていると思います。
 人間の行動や考え方には、まだまだデジタル機器はなじんでいません。また、デジタル機器は発災時には動かなくなる可能性がありますので、誰でもすぐに見ることのできる紙媒体は重要です。
 手持ちのハザードマップには、できれば避難経路も書き込んでおきましょう。
 複数の避難先を確保して、それぞれに安全だと思われる避難経路を設定して記載しておけば、実際に緊急で避難しなければならないときでも迷うことなく避難が可能です。
この記事を書いているのは2023年6月7日。翌日くらいからまた大雨が降る予報が出ています。
 今からでも十分間に合いますから、ハザードマップを確認して、自分が安全に過ごせる行動を練っておいてほしいと思います。

重ねるハザードマップ(国土地理院のウェブサイトへ移動します)

触覚・味覚に注意する

 乳幼児のことで、災害時にどのようなものを避難用のアイテムとして用意しておけばよいのかというご質問をいただくことがあります。
 そのときにご説明することの一つに、できるだけ「普段使っているものを使い続ける」というものがあります。
 乳幼児は触覚や味覚が敏感です。
 そのため、できるだけ普段食べたり飲んだりしているものを摂取できるようにすること、そして食べたり飲んだりする道具も普段とできるだけ違わないものを準備することが重要になります。
 例えば、母乳ではなくミルクを飲んでいる子どもさんは、できるだけ普段と同じミルク、普段と同じ哺乳瓶で飲ませるようにすると、不安の中でもある程度落ち着いてくれます。
 母乳であれば、無理にミルクに変えずに出なくても母乳を与えてください。一時的に止まることはあっても、焦らなければ必ずまた出ます。
 幼児であれば直接口にする箸やスプーン、フォークなどはいつもと同じものを使いましょう。それだけのことですが、不安な中でも食事をしてくれることが多いです。
 離乳食期の子どもさんの場合には、できるだけ普段と同じものを食べてもらうようにします。普段お手製のものを食べなれている子は、もし作れる環境にあるのならば作ってあげてください。難しければ、市販品を与えることになりますが、市販品はメーカーによって同じ品名でもかなり味が異なります。
 お手製のものを食べるだけでなく、たまに市販品を混ぜて食べさせることで、その子の志向がわかりますので、そのメーカーのものを準備しておくとお子さんも食べやすいと思います。
 乳幼児では、もっとも不安になってしまうのが普段と異なる食事ですから、できる限り普段と同じ食事を取れるように意識して準備をしておくようにしてください。
 自分の子どもが騒がない、泣かないだけでも親のストレスは随分と減ります。
 ちなみに、同じことは大人にも言えます。
 アルファ化米やフリーズドライ味噌汁など、平時にたまに試しておいて、自分の好みの味を見つけて準備しておくと、少なくとも食でのストレスは相当減ります。
 食べなれたもの、飲みなれたもの、使い慣れた道具は、それだけで人に安心を与えてくれます。そのあたりを意識して準備しておくようにしておいてくださいね。

スマートフォン用の充電池を持っていますか

 好き嫌いにかかわらず、最近ではさまざまな情報を得るのに使われているツールがスマートフォンです。
 電話、といいながら、さまざまなアプリで情報交換したり、音楽を聴いたり、写真を撮ったり、ゲームをしたりと、一台で何役も仕事をしてくれる優秀なアイテム。
 ないと困るという人も多いと思います。
 ところで、災害が起きると問題になるのがこのスマートフォンの充電方法。
 スマートフォンを大規模災害後もそのまま使えるようにするためには、スマートフォンを充電できる充電池を持ち歩いておくほうがよいでしょう。
 中には大容量のバッテリーを持つスマートフォンもありますが、そういったものでもない限りは、大規模災害後に電源を入れっぱなしにしておくと、びっくりするくらい電池を消耗します。
 これは基地局を探すためにアンテナの出力を自動的に上げることで起きるものだそうで、対策としては使わないときには機内モードにするか、あるいは電源を切っておくことが有効です。
 ともあれ、情報を集めるにしても安否確認するにしても暇つぶしするにしても、バッテリーが切れてしまってはただの箱。
 そうならないように、充電池を一緒に持ち歩くようにしてください。
 ちなみに、避難所では避難所にあるコンセントを勝手に使って充電することはできません。大規模災害の場合には、手持ちの電池で何とかするしかありませんので、充電池だけでなく、可能であれば太陽光発電装置なども用意しておいた方がよさそうです。
 自分のスマートフォンのバッテリーをどうやって持たせるのか、普段から意識して準備するようにしてください。