【活動報告】防災研修会を開催しました

2024年2月3日に益田市民学習センターで、研修会「地震の前に何をしよう? 地震の後はどうしよう?」を開催しました。
どたばたしていてほぼ広報できなかったのですが、お二人の方にご参加いただき、なんとか開催することができました。
地震については、地元の人は案外と気にしていないのですが、過去に大きな地震が起きていないからこそ、大きな地震が来たら大きな災害を生み出すことになります。
構造上どうしても地震が起きる日本列島に住んでいる以上、地震対策は日ごろの生活から切り離すことはできないと思っています。
今回の研修会が、そのための参考になれば幸いです。
新年度は月に一度こういった研修会を定例でやっていきたいと思っていますので、興味のある方はぜひぜひご参加ください。
このたびご参加いただきました皆様に、厚くお礼申し上げます。

【活動報告】「防災マップを作ろう!」を開催しました

 2023年10月28日の午後、益田市の高津上市地区を中心に「防災マップを作ろう!」を開催しました。
 当日は4名の子どもが防災マップ作りに参加してくれて、小学生のぼうさい探検隊事務局からお借りしたタブレットを片手に、地区内を回りながら安全な場所や危険な場所、役に立つものを探してみました。


 上市地区は古い町並みのため、道が狭くて建物も古いものが多く、なぜか背の高いブロック塀が通りに面して作られていることから、地震が起きた際には非常に危険だということを、参加してくれた子ども達が驚いたように見ていました。
 この道は通学路でもあるため何とかしてほしいところですが、高齢化や相続人不在などでなかなか対処が難しいところも多いようです。
 理想と現実という問題はありますが、危ない場所や安全な場所をまずは可視化するところから始めなければ対処のしようもありません。
 これからもさまざまな場所で子供たちを中心にした防災マップ作りができるといいなと思っています。
 今回、あちこちで行われた様々なイベントの中、この防災マップ作りに参加してくれた子ども達と保護者様にこころからお礼申し上げます。

【お知らせ】塩づくり体験会を開催します

 来る10月22日に益田市高津町持石海岸沿いにある持石海陽王国様で「かんたん塩づくり体験会」を開催することになりました。
 持石海岸では戦後短い間でしたが塩づくりがされていたくらいに良質な塩が作れます。今回は海水を汲んで、実際に塩とにがりを取り出してみます。
 できあがった塩とにがりは、そのままお持ち帰りいただきますので、ご家庭で塩やにがりを使ってもらうことができます。
 募集人員や申し込み方法、参加費など、詳しくは添付のチラシをご覧ください。
 皆様のご参加をお待ちしております。

【お知らせ】安全講習会を開催しました

 2023年7月19日、浜田市三隅町の黒沢公民館で、イベント運営及び水難事故防止のための安全講習会を開催しました。
 この講習会は今年の8月11日に4年ぶりに開催されるかっぱランド夏祭りを運営する黒沢まちづくり委員会様から、久しぶりにイベントを開催することから、改めて事故防止のために必要なことを知りたいというご依頼で開催したものです。
 当日は30名近くの方にご参加いただき、30分に渡ってイベント運営と水難事故防止に必要な注意点について説明をさせていただきましたが、どなたも真剣な表情で聞いて下さり、その後に開催されたイベント運営のための各部会でも、講習の内容を反映したお話をしていただいたようです。
 実際にイベントを行う前に会場や川の安全点検や監視体制、人員配置などもされているし、過去に起きたさまざまな出来事とその対応の蓄積もきちんとされているのですが、今回、それを理屈づけたことでいろいろと納得がいったというありがたいお話もいただきました。
 今年は新型コロナウイルス感染症による規制がない夏となり、あちこちで過去に開催されていたイベントが一斉に再開されています。
 ただ、お休みしていた期間があれば、当然さまざまなことが忘れられていたり、できなくなっていたりすることもあると思いますので、こういった講習会で過去にやっていたさまざまな出来事や体験、経験を思い出していただき、本番で事故が起きないような体制はとれるはずです。
 過去からの経験値だけでなく、一般的な注意点をもう一度確認していただき、参加者が楽しめる思い出作りができる場所を作っていただければと思います。
 なお、このかっぱランド夏祭りは8月11日に浜田市三隅町下古和にある黒沢公民館を中心に開催されます。
 家族連れでも楽しめるイベントを、地元のおじちゃんおばちゃんがいろいろと準備してくれていますので、お時間のとれる方はぜひ覗いてみてください。
 また、お手伝いスタッフも募集されていますので、興味のある方は一緒に活動していただければと思います。
 このたびお声がけいただきました黒沢公民館の齋藤館長様はじめ、黒沢まちづくり委員会の皆様に感謝いたします。

いいね。黒沢(黒沢公民館のFacebookに移動します)

【かっぱランド夏祭り】川遊び・見守りお手伝いの募集‼(ふるさと島根定住財団のウェブサイト「しまっち!」に移動します)

川を見に行く危険と田畑を見に行く危険の違い

 大雨や洪水の時には川や田畑を見に行くと危険なので近づくなと言われています。
 ただ、川を見に行くのが危険な理由と、田畑を見に行くのが危険な理由が違っていることをご存じですか。
 増水した川を見に行くのが危険な理由は、あふれた水に足をとられて水に流されたり、誤って川に落ちたりするからです。
 では、田畑はなぜ危険なのかといえば、誤って水に浸かった田畑に落ちることはありますが、それよりも状況を見て「何とかしなければ」と動いてしまうことによって、川の時よりも高確率で足を滑らせたり、流されたりしてしまうからです。
 水に浸かった田畑は対応のしようがないのですが、それでも何かはできるのではないかとあがこうとした結果、水路にはまっておぼれたり流されたりしてしまうのです。
 川は直接の利害関係がないのでそこまで何かしようとは思わないでしょうが、田畑は自分の生活がかかっていますので見てしまうと何か手を打てないかと焦ってしまいます。
 川を見に行くよりも、田畑を見に行く方がより危険だということがイメージ的にわかっていただけるのではないでしょうか。
 水が出るところへは近づかないことが基本ですが、川よりも田畑を見に行く方がより危険だということを、覚えておいてほしいと思います。

林野庁パンフレットのご紹介

 大雨になると、山の斜面の崩壊があちこちで発生しますが、ある程度しっかりとした植生になっているところは、他の場所に比べて斜面崩壊の起きる確率が低いということは、木の根がしっかり張っているからだということはイメージできると思います。
 その効果や限界について取りまとめたパンフレット「森林の根系が持つ表層崩壊防止機能」を林野庁が作成しました。
 中身をざっくりと書くと、
1.斜面の崩壊には表層崩壊、深層崩壊の二種類があること
2.木の根には土砂災害の発生を防ぐ効果があること
3.間伐をしている森は表層崩壊が起きにくいこと
4.とはいえ、一定以上の雨量が降ると、木の根も山を支えきれなくなること
 といった感じの内容が紹介されています。
 最終的には「山にしっかりと手を入れましょう」ということなのですが、災害を防ぐための一つの方法として山の樹木を適正に管理することは非常に大切なことだと思います。
 興味のある方は、リンク先から一度目を通してみてください。

パンフレット「森林の根系が持つ表層崩壊防止機能」(林野庁のウェブサイトへ移動します)

【活動報告】子ども教室ミラコロ様とオンラインで研修会を行いました

 去る2023年7月8日に、三重県の津市とオンラインで結んで、水害に関するお話と蚊取り線香作りの研修会を行いました。
 これは三重県で子供向けのさまざまな活動を行っている子ども教室ミラコロ様のお声がけにより実現したもので、当日は合計2回、総勢18名の方に、会場のある津市一志町周辺の地形分析や危険な場所などについてお話をさせていただきました。
 オンラインによる研修会の講師は初めてだったのですが、非常に参加者の反応がわかりにくくて、どのようにお話したらうまく伝わるのかの手ごたえがわかりにくく、参加してくれた方にちょっと申し訳なかったかなと思います。
 でも、参加してくれた子供たちの中には、説明をメモしてくれたり、親子でハザードマップなどを見ながら過去に起きた水害について話したりしていただけていたようで、ミラコロ様からは非常に有意義な研修会になったとのお言葉を頂戴しました。
 ちなみに、蚊取り線香作りも当初はオンラインでやる予定でしたが、こちらのやり方よりもミラコロ様で考えられたやり方の方が効率がよかったため、現地でお任せして作業を行ってもらいました。
 通信環境やこちらの機材トラブルで子ども教室ミラコロ様及び参加者の皆様にはご迷惑をおかけしましたが、オンラインでもこういった研修会ができるのだなと、正直驚いたのと、こういったやり方でできるなら、全国どこでも安価で研修会を開催できそうだという自信にもつながりました。オンライン研修会に興味のある方は当研究所までお問い合わせください。
 今回オンライン研修会の機会をいただきました子ども教室ミラコロ様,そして参加してくださった皆様に、こころから感謝いたします。

水に浸かるところ、浸からないところ

 大雨が降るたびに冠水したという話が出ますが、どんな雨であれ、冠水する場所の順番はおおよそ決まっています。
 そして、そこが冠水しているのにさらに雨が降り続けているようなら、その冠水している場所が広がってきますので、どういった対応をしなければいけないのかが予測できると思います。
 水の性質として「高いところから低いところへ流れる」と「水は昔の流れを覚えている」というものがありますから、高手にいる人よりは低地にいる人が、山の上に住んでいる人よりは谷筋や平野部に住んでいる人が、雨には敏感にならないといけないわけです。
 地形を見ると、ある程度水に浸かりそうな場所や危険な場所は予測ができます。
 そして、ここ最近の大雨を考えれば、最初に水に浸かるところ、その次に・・・、といった感じで水の動きも読めると思います。
 それが理解できれば、どのタイミングで避難しなければ逃げられなくなるのか、また、雨が止んでからどれくらいで水が引くのかの予測ができます。
 これがわかると、自分が行動すべきタイミングを決めることができます。
 自分の安全管理がより確実にできるようになるということです。
 大雨はどこに住んでいても体験することは確実ですので、ハザードマップや地形図、古地図、そしてちょっとした雨の様子を見ながら、自分にとって安全を確保するための行動をしっかりと決めておいてください。

雨と避難

 大雨が降っているときに危険だから避難しようと考えるのは非常に大切だと思います。ただ、タイミングを間違えると避難している最中に遭難することになってしまうので、避難をするときには十分注意してください。
 水が溢れだして水没が始まった状態になったら、避難はかなり危険だと考えてください。その場合には、上層階への垂直避難を行います。
 ただ、低地にお住いの場合には家がきれいに水没してしまう可能性もありますので、そういった地域にお住いの場合には、他の人よりも気象情報や気象レーダーなどに注意を払っておく必要があります。
 雨だけなら、家の中にいれば問題なくしのげますが、大雨になって水が出たときに危険になります。
 お住いの地域の事情に応じて、避難が必要な場所の場合には近くでどういったことが起きたら避難を開始するのかのトリガーを、普段から観察して決めておくようにしてください。
 また、夜間の避難は相当危険ですので、夜に大雨の予報が出ている場合には、早めに高台に避難することを考えてください。

大水の災害時の鉄則

 大雨や雨台風など、大水が出るような災害時には早めの避難という鉄則があります。
 お住いの場所が低地や崖の上や下、水の通り道になっている場所などの場合には、雨がひどくなるような予報が出ているときにはより安全な場所に避難を考えましょう。
 雨が降ることは予測できていますし、レーダー解析などから、その雨がどれくらい激しいのかについてはある程度予測がつきます。
 特に夜間に引っかかりそうな場合には、陽のあるうちに安全な場所に避難を完了するようにしておきましょう。
 夜間の移動は、足元が見えませんし、雨の場合には視界もききません。
 危険度はかなり高いと考えてください。
 水の災害ではほとんどの場合予測ができるので、見極めさえできれば命を守ることはそんなに難しくありません。
 普段の排水状況や雨の降り方、そして雨の予報などを確認しながら、どうやって自分の安全を確保するのかを考えておいてくださいね。