冬の雪遊び

 年末年始にかけて地元の山間部でも雪が積もりましたので、状況偵察を兼ねて広島県の深入山に出かけてみました。
 コロナ禍が落ち着いてきたせいか去年よりも雪遊びをしている人達は少なかったですが、いくつかの家族がそり遊びを楽しんでいました。
 雪山というと寒くて危険というイメージがありますが、装備と段取りさえ間違わなければしっかりと遊ぶことができます。
 普段と違った景色が見られて面白いものですが、行き慣れている里山でも装備が整っていない状態では危険なので、今日はどこでもできる冬の雪遊びを少し紹介してみたいと思います。

1.足跡観察

雪の上には、さまざまな野生動物の足跡が残されています。
都会地の公園や路地裏でも、雪が積もっていると何かの生き物の足跡を見つけることができるものです。
足跡を探し、それがどのような生き物なのかを当てっこするのはとても面白いですよ。
うまくいけば、足跡の主に出会うことができるかもしれません。
足跡探しに夢中になると迷ってしまうこともあるので気をつけなくてはいけませんが、一度はやってみてもいいと思います。

2.ヤドリギ観察

 野鳥の多い地域では木にヤドリギがついていることがありますが、普段は葉で見ることが出来ません。
 でも、冬場は葉が落ちていますので、木についているヤドリギをはっきりと見ることができます。
 運が良ければ、ヤドリギの実も落ちているかもしれません。
 この実はとても甘いのですが、非常に粘っこいので、種を口から出すときに糸を引いたりすることがあります。
 このねばねばで木にへばりついてヤドリギになるのだなということがわかるくらいねばねばしてますので、一度は食べてみてもいいと思います。
 食べるときには、あくまでも自己責任でお願いします。

3.そり遊び

 意外に思われるかもしれませんが、そりは少しの雪でも滑って遊ぶことができます。
 地面が露出しているところではさすがに無理ですが、全体が白くなっていればその上で滑って遊ぶことは可能です。
 滑りやすい傾斜地を見つけることと、滑り降りた後に安全が確保されていること。
 この二点に気をつけて遊んでみると、とても面白いです。
 ちなみに、全体が白くなる程度の雪で大人が滑ろうとしても、大人の重さで雪がつぶれて滑ることができません。
 どこまでなら誰が滑ることができるのか、その境を探すのも面白いと思います。

4.雪だるまづくり

 雪だるまは雪が少量でも多くてもそれなりに作ることができます。
 積もっている雪でどこまで大きなものを作ることができるのかをやってみるのも面白いのではないでしょうか。
 雪だるまを競争で作ると雪の取り合いになることがあるので、複数の雪だるまを作るときには、雪を集める場所をそれぞれ決めておくといいかもしれません。

 少人数でも遊べるような雪遊びを少しだけご紹介してみましたが、イメージが沸くでしょうか。当研究所の冬の自然体験企画もこれらを組み合わせてやっていたりしますので、活動報告や写真を見られたときにこんなことしたのかなと思いながらみていただけるとうれしいです。
 最後に、冬の雪遊びでは濡れると身体を冷やして風邪を引いてしまいますので、遊ぶときには防水・防風のしっかりした、例えばスキーウェアなどを着て、足下を長靴など水の入らない履き物で遊ぶことをお勧めします。
 街の中と自然の中では遊ぶ格好が少し異なるので、そこだけ気をつけて楽しんでいただけると幸いです。

非常食は必ず試そう

五目ご飯の食べ比べ。やってみると結構楽しい。

 あなたの非常用持ち出し袋やご家庭に準備している非常食にはどのようなものがありますか。
 恐らくは人の数だけさまざまな準備があると思います。
 では、あなたはその準備している非常食を食べたことがありますか。
 非常食というのは、文字通り非常事態に陥ったときに命を繋ぐための食料として準備されているもので、味は二の次という考えの方も多いと思います。
 でも、非常食を食べないといけない事態というのは、気分的に不安になっていたり、落ち着かない状態になっていることが殆どですから、味の問題というのは実は結構重要なことだったりします。
 非常食を食べて、自分の好みの味でなかったり、場合によっては自分が食べられないものだったりしたときには、相当がっくりしてしまうと思います。
 非常時だからこそ、自分の大好きな味を食べて気力や体力を維持することが必要なのですが、非常事態からは縁遠い生活を送っていると、あまりそこらへんは意識されていないのではないかと思います。
 例えば、アルファ化米で考えてみましょう。
 以前五目ご飯の食べ比べをしたことがありますが、メーカーによってかなり味が異なっていて、それが自分の好みの味かどうかは食べた人によって意見が異なることがありました。
 つまり、事前に食べてみないと口に合うかどうかがわからないということなのです。
非常食だからといって、期限切れまで食べずに保管しておくと、いざというときに自分の思った味では無くてがっかりすることがあると思います。
 調達するときに、家族全員でちょっとずつ食べ比べてみて、あなたやあなたのご家族にあう味を探してみて下さい。
 非常食はただ食べるだけでは無く、気力や体力を維持するためにとても大切な働きをしているものです。
 だからこど、少しお値段は張りますが、さまざまなものを食べ比べてみて、自分にあった製品を見つけておくと安心ではないでしょうか。

アルファ米を試して見るその1(当サイトの該当ページへ移動します)

【活動報告】高津小学校防災クラブを開催しました

包帯を巻くのは結構難しい

 2021年10月27日に益田市立高津小学校のクラブ活動で防災クラブを開催しました。
 今回は「助けよう、助かろう」をテーマに、前日にあった避難訓練で怪我をしないように気をつけていたかという問いかけをし、その後大けがをした場合の病院でのトリアージについて少し触れ、それから圧迫止血法を中心とする応急手当と担架での搬送を体験してもらいました。

うまく巻けたかな?


 毎回時間配分がうまくできなくてドタバタになるのですが、今回はかなり強引に進めて時間内になんとか終了することができました。
 応急処置にしても担架での搬送にしても、実際に体験してみないとわからないことが多いので、今回はさわりだけでも体験してもらえてよかったのではないかと思っています。

有人で担架を担ぐと緊張感がでる。慎重に階段を上がる。


 今の学校は保健室が充実しているので、ちょっとした怪我でも保健室で手当を受けることができます。
 でも、簡単な応急処置が自分でできるようになっていると、いざというときだけでなく、普段の生活の中でも役に立つのではないかなと思います。
 毎回お世話になっている防災クラブ担当の先生と、毎回参加してくれている子ども達に感謝します。

【活動報告】防災マップづくりを開催しました

 去る9月25日、益田市高津上市地区で小学生向け防災マップづくりを開催しました。当日は開催できる場所の確保ができず、青空教室になってしまいましたが、晴天のもと、総勢8名の子が集まってくれてタブレットを使った「地震」に対する防災マップづくりをしてくれました。


 対象地区は割と狭かったのですが、2班にわかれた子ども達はさまざまな「危険なところ」「安全なところ」「役に立つところ」を探してくれ、予定していた1時間半では時間が足りないというくらいに一生懸命やってくれました。
 コロナ禍の関係で完成させるところまではできず、後日これを取りまとめる作業をしますが、出来上がった地図は「小学生のぼうさい探検隊マップコンクール」に応募して、評価を受けたいと考えています。
 また、参加してくれた子ども達にも配布し、それぞれの災害対策に役立ててもらいたいと思います。
 参加してくれた子ども達、支援してくれたスタッフの皆様、そして取材に来たのにお手伝いしてくださった益田市市民活動支援センターの方に心からお礼申し上げます。

台風の時の窓対策

 台風が来るとき、窓に養生テープや布テープを「×」や「米」の形に貼り付けておくことがあります。
 巷ではいろいろといわれているようですが、これは窓ガラスが割れたときに飛散するガラスをできるだけ減らすことを目的としたもので、やったから割れないというのは迷信ですので注意してください。
 窓ガラスの内側にテープを貼ることで、何らかの原因でガラスが割れたときに大きな破片が飛び散ることをある程度防いでくれるので、何もしないよりは安全度が確実に上がると考えればいいと思います。


 当研究所では、大きな窓ガラスには飛散防止フィルムを貼っていますが、そうでない窓については屋内側に養生テープを米の形に貼り付けて飛散対策をしています。
 ガムテープや布テープもあるのですが、ガムテープは剥がすときに非常に大変ですし、布テープは窓にのりが残ってやはり剥がすのが大変でした。強度と剥がす手間を考えて、うちでは養生テープが一番いいという結論に達しています。
 ちなみに、窓の内側に養生テープを貼ったら、窓の外側にはプラ段ボールや段ボールでガラスの上に蓋をしています。窓枠に養生テープで貼り付けることで、衝撃からガラスを守ってくれると期待しているのですが、幸いにしていまのところ活躍したことはありません。


 窓の保護と飛散対策を考えるとガラスの内側と外側の両方を段ボールで覆うといいのでしょうが、手間の問題から外だけにしてます。
 代わりに、内側はカーテンをしっかりと閉めて、飛散対策としています。
 窓ガラスにテープを貼ると強度が落ちるというような研究もあるそうですが、何か当たったときにガラスが飛び散って怪我したり、そこから入ってきた風で屋根や壁が壊れても嫌だなと思って養生テープとプラ段ボール張りはやっているのですが、するもしないも好みだと思っています。
 どう考えるのかも人それぞれですから、やる人もやらない人も、お互いに全否定せずに対策ができるといいですね。
ちなみに、一番効果があるのは雨戸やシャッターを窓の外に設置することですから、それらの対策が可能であるなら、そちらで対策することをお勧めします。

制御された危険で体験をする

 新型コロナウイルス感染症のせいか、ここ最近アウトドアがはやりのようですが、それに伴ってさまざまな怪我や事故も増えているようです。
 刃物やたき火など、普段の生活で出てこないものを使うのがアウトドアの醍醐味ではあるのですが、それらは危険だということを知ってはいても経験がないため、引き起こされるトラブルも多いのですが、大きな事故や怪我を防ぐためには、制御されている状態で危険を体験することが大切です。
 二昔前くらいまでは日常生活でさまざまな体験ができていたのですが、現在は安全が最優先されて危ない目に遭うことがほとんどない状態ですから、さまざまな野外活動などで擬似的に危険を経験するしかありません。
 危険とは失敗ですが、指導者が見ているところで体験する危険は、命にかかわるものは殆どありません。怪我はするかもしれませんが、その代わりに危険について学習することができるのです。
 危険をしらないということは、どこで危険に遭遇するのかという予測もできないということです。危険を経験することで、他の部分でも危険を予測する力になり、災害時に自分が生き残ることのできる力になるのです。
 これから秋で過ごしやすい時期になってきます。
 屋外でのアウトドア教室ではさほど密にもなりませんし、個別に活動することも多いですから、そういったイベントに参加して危険に対する感覚を身につけ、生き残るための勘を養えるといいなと思います。

夜に避難訓練してみよう

 避難訓練というと日中の条件のよいときに行うことが殆どです。
 避難とはどのようなものかを体験してもらい、事故が起きないようにするためにはそうするしかないのですが、毎回同じ条件だと慣れっこになってしまうものです。
 災害は夜中に起きることがありますから、条件を変えてみることも兼ねて、一度夜間に避難訓練してみることをお勧めします。
 もちろん快晴の時で構いません。月明かりや星空の下、自分たちが決めている避難先まで移動してみるのです。
 平時は防犯灯がついていますのでそこまで危険でもありませんし、夜道を歩く練習にもなります。
 実際にやってみると、普段歩き慣れている道でも、夜歩くとまた違った表情を見ることができて意外な発見があったりします。
 これから秋。涼しく歩ける季節になります。
 避難が必要な場所にいる方は、一度やってみてはいかがでしょうか。

耐震補強、しないとどうなる?

 地震が頻発する日本では、大きな地震が起きるたびに耐震化の必要性が言われています。なぜなら、他の災害と違って、地震は起きたときには勝負がついているからです。
揺れ始めてから慌てても耐震化工事は絶対に間に合いません。
 そのため、事前に揺れても家がつぶれないように耐震化工事をきちんとしてくださいということが言われているのです。
 新築される建造物については、よほどの手抜き業者でない限りは耐震補強がされた状態で建設されているはずですが、古い建物だとどのように作られているのかがわからないので耐震補強が必要だと考えた方がいいでしょう。
 では、耐震強化をしなければどうなるのか。
 それについて、防災科学技術研究所が同じ建物で耐震補強された場合とそうでない場合の比較を実物を使って実験していますのでご確認下さい。

 この実験から言えるのは、一階よりも二階の方がいくらかは安全と言うことでしょうか。
 耐震補強する気が無い、またはしたいけれどすぐには無理という場合には、寝るところだけでも二階にしておくと、それなりに命が守れそうです。
 とはいえ、古い建物はメンテナンスをしないと劣化が進みます。その作業のついでに、耐震強化も考えてみるといいのではないでしょうか。

ケミカルライトの明るさを比較する

 化学反応で発光するケミカルライト、サイリュームとも言われていますが、コンサートなどではお馴染みのアイテムです。
 熱を出さず、燃料も電気も不要なため、非常用持ち出し袋に入れておくと万一のときの灯りとして使うことが可能です。
 もっとも、光量はそこまで強くはありませんので、場所のマーキングや障害物の注意表示に使うことが主になりますが、読書するのにも使えるというのがどこかの記事にありました。
 ご存じとは思いますが、ケミカルライトの色はさまざまです。色によって用途を分けることもできるのではないだろうか。
 そう考えて、今回は色で見える範囲を比べてみることにしました。

1.緑色


 見ての通り、かなり明るく発色しています。
 背後は地元の誇る水族館アクアスのうちわですが、文字もQRコードもかなりしっかり読み取ることができます。

2.青色、桃色


 下にある文字は読めません。
 近づいていくとぎりぎり読めるかもしれないというレベルの光量です。

 反応が始まってからの時間もあるので一概には言えませんが、黄色や緑色は割と読みやすく、桃色や青色はちょっと見にくいといった感じです。
 どの色も目立つのですが、読書や手元のごそごそに使うのなら黄色や緑色、マーキングや誘導路として使うのであれば桃色や青色が使いやすいのかなと思いました。
 もちろんこれは一つの事例でしかないので、いろいろと試してみて自分に向いたケミカルライトを準備しておくといいと思います。
 今回の比較があなたの準備の参考になれば幸いです。

避難時の思わぬトラブル

 避難訓練と実際の避難で違っていたなと考えるのに、家に残していく大切なものをどうするか、ということがありました。
 避難訓練では何を置いてもまず避難となりますが、実際の水害で災害発生までにまだ余裕があると思うと、避難の前に自分にとって大切なものをできるだけ上階に避難させておきたいという感情が働くようです。
 今回は時間にかなり早い段階で家族での避難判断をしたのですが、避難判断をしてから避難準備完了までに実は40分かかっています。
 その理由は、子ども達が自分にとって大事なものを上階に避難させていたから。
 「大事なもの」の定義がみんな違っているのはいいのですが、大事なものが何かと考え込んでしまって行動が遅くなったということもあったようです。
 非常用持ち出し袋は準備していたので着替えを入れたら終わりだったのですが、考えついた自分にとっての大事なものをあれこれと上階に避難させているうちにそれだけの時間がかかってしまいました。
 その様子を見ながら、自分にとって大事なものをきちんと決めておくこととそうでないものの整理を普段からしておかないといけないなと感じました。
 避難先から帰宅しての反省会では、自分にとって大事なものは何かを決めておくことと、それ以外はあきらめることを確認し、次回があればそれを実践してみることになりました。
 水害では、氾濫危険水位から実際の氾濫までそれなりに時間の余裕が作られています。本来それは避難用の時間なわけですが、中途半端に時間があると、逆にあれこれ考えてしまって手遅れになってしまうのかなと感じました。
 そういった意味では、避難判断から避難開始の間の最大所要時間を決めておき、それを過ぎたら問答無用で避難開始でもいいのかもしれません。
 今後家庭で行う避難訓練では、実際に大事なものを上階に避難させる訓練も取り入れた方がより実戦的になるのかなと思いました。