ある程度の年齢以上の人には分厚いものの代表格として通じる電話帳。
でも、電話帳といっても若い人達は存在を知らないか、薄いハローページのイメージしか浮かばないようです。
そうすると、同じ電話帳という言葉でも思い浮かぶ物は全く違うものになりますので、そこから導き出される答えも異なってしまいます。
これは世代間に限らず、仕事の異なる人達の間でも同じ事。そのため、きちんとした話をしようと思ったら、言葉の定義を最初にしっかりとしておくことが重要。
また、使っている言葉を略さないことも大切です。
先日、「管理」という内容で話をしていたのですが、途中でどうも話がかみ合わないと言うことに気付き、よくよく確認してみると、あちらは「人事管理」の話と思っていて、こちらは「物品管理」だと思っていたというオチがついていました。
略さなければあっさりと済んだはずの話だったのですが、似たような案件だったのでお互いに勘違いしていたという話です。
こんな風に、普段でも「〇〇だろう」という思い込みで行き違いが生じることがあるわけですが、災害時にはこれがより顕著になってきます。
ちょっとしたお互いの勘違いがとんでもない結果を生むことも多くなるので、言葉の定義や省略している部分に注意したいですね。
月: 2021年2月
要支援者の避難を考える
地域で防災計画を作ると、必ずと言っていいほどつまずくのがさまざまな理由で自力での避難が難しい人、いわゆる要支援者の存在です。
「自力での避難が難しい=自分避難ができない」という考え方になり、「地域の誰かが避難所へ避難させる」という方法を考えることになります。
ただ、その要支援者は「自分の力では避難ができない」かもしれませんが、ひょっとすると「自力で避難できないわけではない」かもしれません。
というのも、例えば訪問介護やヘルパーが来てくれている状態で発災したときには、そういった人達が支援してくれるかもしれないからです。
また、状況によってはあらかじめ家族や知り合いが支援することになっているかもしれません。
判断をするのに必要なのは情報です。その人がどのような人でどのような支援を受け、どんな支援が必要なのかということを関係者間で整理しておかないと、無用な混乱が起こることになります。
要支援者は平常時にはさまざまな職種連携によって在宅生活を維持する仕組みができています。その仕組みの中に防災計画も入れてもらうようにするのです。
民生委員や担当のケアマネージャーなどの理解がないと難しいことではありますが、これができていないと要支援者の避難計画を作ることがかなり難しくなります。
関係者を巻き込むことで避難先や安否確認がスムーズにできるようになり、福祉避難所への移転も速やかに行えるようになります。
要支援者の命を守り命を繋ぐために、常時と非常時の連携もしっかりと考えておきましょう。
先生は子どものプロだけど・・・
学校や学童保育、保育園、幼稚園など子どもを預かる施設で先生と呼ばれている人達は「子どものプロ」だと思われています。
なので、子どもを預けても大丈夫と思われているわけですが、災害発生時には一つ問題が起こります。
それは「子どものプロ」は「災害時に子どもを守るプロ」ではないことです。
そのため、普段から意識していない場合には、災害が起きると思考停止して動けなくなったりします。
でも、子どもを預けている側から見ると、「子どものプロ」=「災害時に子どもを守るプロ」という認識になっているので、先生が子どもを守ってくれていると考えてしまうことが殆どです。
そして、困ったことに先生方も同じ勘違いをしています。
「子どものプロ=災害時に子どもを守るプロ」と考えてしまうので、誤った判断をしていても子どもを意見に従わせようとしてしまうことも起こります。
東日本大震災では、子どもの判断を阻止した結果、命を失ってしまうことも起きてしまいました。
災害対策は「重要だが緊急性は低い」という場所に位置づけられていることが多いので、普段から忙しい先生方にとっては
「やらなければいけないがやりたくないもの」によく分類されています。
また、一度作ったら手直しされないままということもよくあります。ところによっては「作ったけどどこにしまった?」という感じのところもあります。パソコンの中にデータとしてのみ存在しているのでは、発災時にとっさに使うことができず、まったく役には立ちません。
発災時には、非常事態の対応の訓練をしている人でない限り、基本的には頭の中が真っ白になると考えて間違いありません。その真っ白な頭でも見たらすぐに行動に移せるように準備しておくのが防災計画です。
先生方が「子どものプロ=災害時に子どもを守るプロ」になれるように、防災計画をしっかりと整備しておきたいですね。
避難計画を作ってみよう
避難計画を作るときは、まず避難経路の検討をするところから始めましょう。
ただ、前提条件として「全ての災害にオールマイティで使える避難経路はほぼ作れない」ということを知っておいてください。
その前提を頭の片隅に置いた状態で、とりあえず避難経路を一つ作ってみましょう。
1.防災マップ(避難経路検討用の地図)を作る
避難経路を決めるときには、住宅地図にハザードマップと避難所の位置を落とし込むところから始めます。
ハザードマップは面で作っていますが、住宅地図は点で見ることができるので、重ねることで自分の家や周囲の状況が一目でわかります。
できればこれに標高の色分けを加えると、非常に使いやすい防災マップができあがります。
2.防災マップで家と周囲の避難所の位置関係を把握する
できあがった防災マップを見て、家と避難所の位置関係及びその間にある障害を確認します。
崩れそうなところ、水没しそうなところを確認し、避難しやすそうな避難所があるか確認してみます。
どの避難所も避難するには危険だと考えた場合には、近くの安全そうな場所に一時避難を考えるか、あるいは早めの避難行動開始を検討することになります。
3.避難経路の線を引いてみる
決めた避難先までの経路を地図に落としてみます。
4.実際に決めた避難経路を歩いてみる
作った地図を片手に、実際に作った避難経路を歩いてみます。
実際に歩いてみると、図上では気づかなかったマンホールや側溝、古い家屋やブロック塀が案外多いことに気づくと思います。
それを地図に落とし込んでいき、地図だけではわからない情報を調べていきます。
5.実際に歩いてみた情報を元に、災害ごとの避難経路を考えてみる
現地を見て得た情報を使って、想定される災害ごとに危険だと考えられる場所を避けるような経路を考えてみます。
危険だと考えられる場所を決めるときには、どういう理由で危険なのかを整理しておくとそこを避けるべき災害がわかります。
例えば、マンホールだと蓋が外れた状態が見えないことにより中に落ちる危険性があります。蓋が外れているかどうか確認できない状態ではそこは避けるべきということになりますから、地震だと夜間、水害では危険だということがわかります。
こうして整理していくと、考えられる安全な経路がいくつか見えてきますので、災害時にはそこを避難すればある程度安全が確保されるわけです。
実際に作ってみると、最初に想定していた避難経路が非常時には使えないということがわかることが多いです。
図上と実地調査、どちらも重要なものですから、しっかりと確認しておきましょう。
そして、一度作ったら終わりではなく、最低でも年に1回は実際に避難してみて、問題なく避難ができるかどうかを確認するようにしましょう。
地震対策、何からしよう(後編)
昨日は家そのものの耐震補強と家具類の固定について説明しました。今回はその続きからです。
3.照明を考える
最近では減ってきているようですが、多くの日本式家屋では照明がペンダントとして天井からぶら下がっています。
地震で揺れると、このペンダントも併せて揺れます。これが天井などに当たると割れてあたりに散乱することがあります。
また、それなりの重さもありますので、天井から外れて落ちたときに下に人がいると大けがをすることになります。
可能であれば、LED式の天井直付け照明に交換することをお勧めします。
LED式の天井直付け照明は軽いですから揺れても簡単に落ちることはありませんし、万一落ちても大けがをする可能性は低いです。
明るさという点からも、省エネという点からも、できるのであれば交換してはいかがでしょうか。
どうしてもペンダントが好きという方は、ペンダントの笠を揺れないようにピアノ線などで天井に固定しておきます。
笠が揺れなければ過度な重さがかからないため、重たいペンダントでも落下する危険性は低くなります。
また、もしガラスの笠を使っている場合には、プラスチックなどの笠に交換するだけでも効果はあります。
ただし、中の照明が白熱球の場合にはプラスチックなどが溶けて火災になる可能性もありますので、交換するときには充分気をつけて下さい。
いずれにしても、照明器具を交換する場合には、一度電気屋さんに相談することをお勧めします。
4.ものを固定する
何も置かないのが理想ですが、普段の生活でお花を活けた花瓶や絵画、掛け軸などを飾ることや金魚や熱帯魚などの水槽を置いたりすることも生活の中の潤いとして当然あると思います。
置くことはまったく問題ないと思いますし、災害対策のために生活が味気なくなるのでは意味がありません。
ただ、これらのものもきちんと耐震化しておくことが大切です。
花瓶や置物は、美術館などで使われている耐震ジェルを使うとしっかりと止まりますし、絵画や掛け軸などは、複数箇所を固定することで揺れるのを防げば飛んだり落ちたりすることを防げます。
水槽はサイズや置く場所によって対応が異なってきますので、抱えて持てないサイズの水槽の場合には業者の方に聞いてみることをお勧めします。
基本は「揺れない・飛ばない・倒れない」です。このことを考えてものを配置していただければと思います。
まとめ
地震対策というのは、要するに揺れ対策です。
ものを置くとき、移動させるときに「もしも揺れたらこれはどうなるだろうか?」と考えて配置をしておくと安心だと思います。
「揺れない・飛ばない。倒れない」をイメージして地震対策をしていただければと思います。
地震対策、何からしよう(前編)
地震対策で困るのは、地震はいつ起きるのかわからないということです。
地震以外の災害はなんらかの形で予兆があるのですが、地震だけは突然やってきますので普段の生活の中で備えをしておかないといけません。
地震対策は、本気でやろうとするとかなり費用も時間もかかりますので、何をどこまでやるのかということを考えながら作業を進める必要があります。
大きく分けると、お住まいの建物と、その建物の中身を分けて考えることになりますが、今日と明日の二回に分けて対策方法を考えてみたいと思います。
1.建物の耐震強度を上げる
まずはお住まいの建物の耐震診断をしてもらうところから始めてください。
もしお住まいの建物が建築から10年以上経っているのであれば、一度確認してもらっておいたほうがいいと思います。その結果、問題なければ安心ですし、倒壊する危険性があるのであれば、耐震補強工事をすることになるでしょう。
自分が保有する家の場合には、耐震化工事を行うことが一番無難ですが、予算の都合上難しい場合には、居間や寝室など、過ごす時間が長かったり、揺れたときにすぐに動けない状況になっている場所だけでも補強しておくことをお勧めします。
屋根を軽くしておくこともお勧めです。
トイレや風呂など柱の多い場所に逃げろという話もあるのですが、これらの場所は閉じ込められやすい場所でもありますので、そこを避難先として考えるのであれば、閉じ込められたときに扉や壁を壊せるような道具を備え付けておいた方がいいと思います。
次に、借家の場合です。
アパートやマンションといった高さのある建物の場合、耐震化がされていないと高確率で1階は潰れます。
耐震化されているのであれば問題ないのですが、そうで無い場合には、居住者に打てる手はそこから引っ越すくらいしかありません。
いくら家具などを地震対策していても建物そのものが潰れてしまうとどうしようもないので、まずは潰れない建物に引っ越すところから考えてください。
借家を選ぶときも同じで、耐震化されていること、または平屋建てで屋根が軽いことなどを選ぶ基準にすると、強い地震の時でも建物は崩れにくいです。
2.家具などを固定する
建物が崩れなくても、家の中で家具などの下敷きになってしまうと大けがをしたり死んでしまったりしますから、家具などが倒れてこないようにしておく必要があります。
一番いいのはなるべく物を置かないことです。ものがなければ、そもそも下敷きにはなりません。
それから、作り付けの家具であれば転倒する危険性はありませんから、どうしても家具が必要な場合には家を改装して作り付けの家具にしてしまうというのも一つの手でしょう。
また、重心の低い家具にすれば、家具の転倒で下敷きになる可能性はかなり低くなりますから、最低限のものをなるべく重心の低い家具に納めていくというのが基本と考えてください。
さて、そうは言っても家具を全部処分して入れ替えるというのも実際には難しいものですし、捨てるのも大変です。今度は背の高い家具でできる耐震化を考えてみましょう。
まずは配置する方向です。
その家具が揺れたときにどの方向に向けて倒れるかを考えてみます。その倒れる方向に人がいると潰れてしまうので、人がいない方向に倒れるであろう面を向けましょう。
例えその家具が固定してあったとしても、引き出しが飛び出したり、観音開きの扉の場合には扉が開いて中身が散乱するといったことが起きますので、倒れる面は人のいる方向に向けないことです。
次に、可能であればその家具が動かないように固定しておきましょう。
固定の方法としては、壁や床、天井などにビスで固定、突っ張り棒、転倒防止ジェルやチェーンなどがあります。
持ち家なのか借家なのかによって使える方法、使えない方法があると思いますが、複数の手段で止めておくと、さまざまな揺れに耐えられるのでお勧めです。
固定する考え方の基本は「動き出す支点をなくすこと」です。
動き出す支点がなくなれば簡単には動かなくなるので、どこを止めれば動き出さないかを考えて、効率的に固定を行いましょう。
また、完全に固定できない場合もあると思いますが、その場合にもあきらめず、仮止めでもいいので固定をします。
この場合の考え方は、そこから逃げる数秒を稼ぐということです。
倒れる方向に気をつけて家具が配置されていれば、稼げる数秒で充分に逃げることは可能ですから、向きはしっかりと意識してください。
【活動報告】高津防災クラブ(仮称)を試験開催しました
去る1月30日、当研究所で4月から開催予定の高津防災クラブ(仮称)で実施するイベントを試験開催してみました。
当初は過去にイベントに参加してくれ、興味のありそうな人への声かけを考えていましたが、市内で新型コロナウイルス感染症が発生したため、大事を取って当所の研究員達のみで開催することとなりました。
当日は当研究所にで火の付け方やホットケーキミックスを使ったポリ袋クッキングをやり、2時間程度で無事終了。
研究員達と、どのようにすれば楽しくおいしくイベントが開催できるかについて検討をしていましたので、それらの意見を反映し、よりよいイベントが出来ると面白いと考えています。
実際に4月からスタートできるかどうかはまだわかりませんが、引き続き状況を見ながら準備を進めていきたいと考えています。
興味のある方のご参加をお待ちしております。
備えるときにまず考えること
災害に備えると言っても、何から手をつけたらいいものか考えてしまうことも多いと思いますが、最初にしなければいけないことは「どんな災害に備えておく必要があるのか」を知ることです。
日本に住む以上、地震からは絶対に逃げられませんが、他の災害についてはお住まいの地域によって備えがかなり異なります。
例えば、高い山のてっぺんに住んでいる人が津波に遭う可能性はかなり低いと思いますし、周りに山のない地域の人が土砂崩れに備えるのはちょっと気をつけすぎかなと感じます。
自分のいる地域で、気をつけるべきはどのような災害なのかをきちんと知っておくことが、災害対策の最初の一歩になるのです。
まず参考にして欲しいのが、自治体が作っているハザードマップです。
このハザードマップを見ると、特定条件の中で発生した災害でどういった被害の発生が想定されるのがわかります。
まずはハザードマップを見て、すでに発生が予測されている災害のエリアを確認しておきましょう。
もしお住まいの場所や普段居る場所が災害発生想定エリアにあるのであれば、他のエリアの人よりも早めの行動が必要だと考えてください。
次に標高を調べます。もしお住まいの地域が周囲の土地よりも相対的に低い場所なら、ハザードマップで危険な表示が無い場合でも大雨で水没する危険性があることを頭の片隅に置いておいてください。
周囲との比較がよくわからない場合には、国土地理院のウェブサイトの標高を色分けすることができる機能を使うとよくわかりますのでそこで調べてみてください。
もしも可能であれば、過去の災害伝承を調べるとよりよく地域の災害を知ることができます。
それらの情報を集めた上で、初めて自分がどのような災害に備えるべきなのかの準備ができたことになります。
最初に備えるべきは、自分の居る地域で起こる可能性のある災害を知ること。
災害対策はここから始まります。
新型コロナウイルス感染症にかかったときに備えて
新型コロナウイルス感染症、都会地では落ち着いてきている様子ですが、地方ではこれから波及していくような気がしています。
いろいろと騒ぎにはなっていますが、結局のところ誰がいつかかってもおかしくないというのが現状だと思います。
感染経路が不明というのも増えてきていますから、マスクや手洗いをし、ソーシャルディスタンスをとっていてもどこかで感染する可能性はあると考えた方が精神的にはよさそうです。
そうすると、かかったときに備えて準備をしておくことになりますが、地方では病院で対応できる病床数は限られています。
軽症者を収容するホテルや旅館の準備ができているわけでもないので、結局のところかかってひどくなければ自宅療養ということになります。
かかっていると、当然お買い物に出ることはできませんし、どうかすると何かをするという行動が億劫になっていることもあるでしょう。
新型コロナウイルス感染症にかかって自宅療養を経験した人達の手記もネットへたくさんネットにアップされるようになっていますが、それらを見ていくといくつかの共通点があるように感じます。
あくまでも筆者の主観なので、異論や疑問があると思いますが、こういった考え方もあるのかという程度に見ていただければと思います。
自宅療養の場合、当然ですが行政は衣食住の面倒は一切見てくれません。
入院している人と待遇に差があるのですが、そこに文句を言っていても仕方がないので、衣食住の問題点を考えてみます。
そこで一番の問題になるのが、やはり食事だと思います。
感染者もしくは濃厚接触者ということになると、基本は外出はご遠慮願いますという扱いになるので、食料調達が一番の問題となります。
災害対策で何かしら備えをしている方であれば、3日から1週間程度は凌ぐことができるはずですが、隔離期間は14日間。あとの半分をどこかから補給してもらう必要があります。
また、もし発症している場合には、軽症であっても食事を作ったり片付けたりするのが難しいという状況になっている可能性もあります。
ではどうすればいいのか。
その方法をいくつか考えてみました。
1.備蓄品にゼリー系飲料を増やしておく
熱が出たりのどが腫れたりする場合には、食事を摂取することが難しくなることがあります。
そういう事態に備えて、備蓄品にゼリー系飲料を準備しておいてはいかがでしょうか。運動時に摂取するような値段の高い物でなく、例えばスーパーなどのレジ前で売っているもので構いません。
これが10本でもあると、食事の摂取が難しいときでも最低限の栄養を補充することができます。
保管もしやすいですから、備蓄品に追加しておくといいと思います。
2.知り合い間で食料品の調達協定を結んでおく
知り合いや仲間内で、お互いに感染したときに食料品を調達して家の前まで届けるという約束をしておくと、いざというときに飢えなくて済みます。
協定の中で、支払い方法や配達時間などを決めておき、後々トラブルが起きないようにしておくことは必要ですが、誰がかかってもおかしくない現状から考えると、お互いに助け合うことを決めておくことは大切だと思います。
感染しないように、受け渡しは直接ではなく、配達時間を決めてあらかじめ決めていた玄関のノブなどの場所に食料品の入ったビニール袋を下げるようにしておくようにしましょう。
また、乳幼児や高齢者のいるご家庭では、紙おむつや離乳食、高齢者食といったものも必要になるかもしれません。事前に何がいるのかを家庭内で確認し、どこで買えるのかということをチェックしておくことも大切です。
3.定期連絡する相手を確保しておく
特に一人暮らしの人の場合には、一日1~2回定期的に連絡の出来る人を確保しておいてください。
様態が急変した場合に感染者が何かアクションを起こすことはまず不可能なようですから、定期連絡する人を決めて、定時に連絡がなければ緊急連絡がしてもらえるようにしておきましょう。
これまた気休めにしかならないかもしれませんが、音声連絡でなくても、SNSでも構わないと思うので、確実に連絡できる相手を確保し、通報方法や手段について予め保健所に確認した上で連絡相手に伝えておくようにしましょう。
4.陰性者の避難先を決めておく
ご家庭で発生した場合、陽性者と陰性者が入り交じる状況が起こり得ます。
感染していない人は、可能であれば感染者と離しておいた方が安心です。そのため、出来る範囲にはなりますが、感染者でなかった人の移動先を決めておいた方が安心です。
とはいえ、実際に発症した家庭ということになると、受け入れ側が難色を示す可能性が極めて高いので、高齢者や乳幼児は、自宅で見ることが前提になることが殆どになると思われますので、行き先が作れればといった気休めくらいに考えておくといいでしょう。
ざっくりとしたまとめ方になっていますが、これはあくまでも筆者の目から見た準備しておいた方がよさそうなことです。
あなたの目で自宅療養した人達の手記をいろいろと読んでいくと、あなたにとって必要ではないかと思われる方向が見えてくると思います。
新型コロナウイルス感染症の感染は他人事ではありません。
風邪やインフルエンザと同じように、かからなければラッキーくらいの気持ちでいたほうが、精神衛生上よさそうだと思います。
余談ですが、発熱している場合や感染の疑いのある場合には連絡なしの医療機関受診は絶対にしないでください。
もしもいきなり受診で感染者がいた場合には、その医療機関は消毒や職員のPCR検査などが必要になり、最低でも数日は閉鎖を余儀なくされてしまいます。
まずは電話でかかりつけ医に診察してもらえるかを確認し、OKをもらってから受診するようにしてください。
かかりつけ医がいない場合には、「しまね新型コロナウイルス感染症健康相談コールセンター」に電話して指示を仰いでください。
だんだんと新型コロナウイルス感染症のある生活になりつつありますが、感染対策をしながら「もし感染したら」の準備をしておくことが大切です。
自分に必要な準備は怠らないようにしたいですね。