新型コロナウイルス感染症にかかったときに備えて

 新型コロナウイルス感染症、都会地では落ち着いてきている様子ですが、地方ではこれから波及していくような気がしています。
 いろいろと騒ぎにはなっていますが、結局のところ誰がいつかかってもおかしくないというのが現状だと思います。
 感染経路が不明というのも増えてきていますから、マスクや手洗いをし、ソーシャルディスタンスをとっていてもどこかで感染する可能性はあると考えた方が精神的にはよさそうです。
 そうすると、かかったときに備えて準備をしておくことになりますが、地方では病院で対応できる病床数は限られています。
 軽症者を収容するホテルや旅館の準備ができているわけでもないので、結局のところかかってひどくなければ自宅療養ということになります。
 かかっていると、当然お買い物に出ることはできませんし、どうかすると何かをするという行動が億劫になっていることもあるでしょう。
 新型コロナウイルス感染症にかかって自宅療養を経験した人達の手記もネットへたくさんネットにアップされるようになっていますが、それらを見ていくといくつかの共通点があるように感じます。
 あくまでも筆者の主観なので、異論や疑問があると思いますが、こういった考え方もあるのかという程度に見ていただければと思います。

自宅療養の場合、当然ですが行政は衣食住の面倒は一切見てくれません。
入院している人と待遇に差があるのですが、そこに文句を言っていても仕方がないので、衣食住の問題点を考えてみます。
そこで一番の問題になるのが、やはり食事だと思います。
感染者もしくは濃厚接触者ということになると、基本は外出はご遠慮願いますという扱いになるので、食料調達が一番の問題となります。
災害対策で何かしら備えをしている方であれば、3日から1週間程度は凌ぐことができるはずですが、隔離期間は14日間。あとの半分をどこかから補給してもらう必要があります。
また、もし発症している場合には、軽症であっても食事を作ったり片付けたりするのが難しいという状況になっている可能性もあります。
 ではどうすればいいのか。
 その方法をいくつか考えてみました。

1.備蓄品にゼリー系飲料を増やしておく

 熱が出たりのどが腫れたりする場合には、食事を摂取することが難しくなることがあります。
 そういう事態に備えて、備蓄品にゼリー系飲料を準備しておいてはいかがでしょうか。運動時に摂取するような値段の高い物でなく、例えばスーパーなどのレジ前で売っているもので構いません。
 これが10本でもあると、食事の摂取が難しいときでも最低限の栄養を補充することができます。
 保管もしやすいですから、備蓄品に追加しておくといいと思います。

2.知り合い間で食料品の調達協定を結んでおく

 知り合いや仲間内で、お互いに感染したときに食料品を調達して家の前まで届けるという約束をしておくと、いざというときに飢えなくて済みます。
 協定の中で、支払い方法や配達時間などを決めておき、後々トラブルが起きないようにしておくことは必要ですが、誰がかかってもおかしくない現状から考えると、お互いに助け合うことを決めておくことは大切だと思います。
 感染しないように、受け渡しは直接ではなく、配達時間を決めてあらかじめ決めていた玄関のノブなどの場所に食料品の入ったビニール袋を下げるようにしておくようにしましょう。
 また、乳幼児や高齢者のいるご家庭では、紙おむつや離乳食、高齢者食といったものも必要になるかもしれません。事前に何がいるのかを家庭内で確認し、どこで買えるのかということをチェックしておくことも大切です。

3.定期連絡する相手を確保しておく

 特に一人暮らしの人の場合には、一日1~2回定期的に連絡の出来る人を確保しておいてください。
 様態が急変した場合に感染者が何かアクションを起こすことはまず不可能なようですから、定期連絡する人を決めて、定時に連絡がなければ緊急連絡がしてもらえるようにしておきましょう。
 これまた気休めにしかならないかもしれませんが、音声連絡でなくても、SNSでも構わないと思うので、確実に連絡できる相手を確保し、通報方法や手段について予め保健所に確認した上で連絡相手に伝えておくようにしましょう。

4.陰性者の避難先を決めておく

 ご家庭で発生した場合、陽性者と陰性者が入り交じる状況が起こり得ます。
 感染していない人は、可能であれば感染者と離しておいた方が安心です。そのため、出来る範囲にはなりますが、感染者でなかった人の移動先を決めておいた方が安心です。
 とはいえ、実際に発症した家庭ということになると、受け入れ側が難色を示す可能性が極めて高いので、高齢者や乳幼児は、自宅で見ることが前提になることが殆どになると思われますので、行き先が作れればといった気休めくらいに考えておくといいでしょう。

 ざっくりとしたまとめ方になっていますが、これはあくまでも筆者の目から見た準備しておいた方がよさそうなことです。
 あなたの目で自宅療養した人達の手記をいろいろと読んでいくと、あなたにとって必要ではないかと思われる方向が見えてくると思います。
 新型コロナウイルス感染症の感染は他人事ではありません。
 風邪やインフルエンザと同じように、かからなければラッキーくらいの気持ちでいたほうが、精神衛生上よさそうだと思います。
 余談ですが、発熱している場合や感染の疑いのある場合には連絡なしの医療機関受診は絶対にしないでください。
 もしもいきなり受診で感染者がいた場合には、その医療機関は消毒や職員のPCR検査などが必要になり、最低でも数日は閉鎖を余儀なくされてしまいます。
 まずは電話でかかりつけ医に診察してもらえるかを確認し、OKをもらってから受診するようにしてください。
 かかりつけ医がいない場合には、「しまね新型コロナウイルス感染症健康相談コールセンター」に電話して指示を仰いでください。
 だんだんと新型コロナウイルス感染症のある生活になりつつありますが、感染対策をしながら「もし感染したら」の準備をしておくことが大切です。
自分に必要な準備は怠らないようにしたいですね。