【試してみた】牛丼缶を食べてみた

 牛丼缶というのがあります。
 牛丼で有名な吉野家さんが販売しているものですが、「非常用保存食」となっているとおり、災害時の食事としても使えるように冷たいままでも食べられるようになっているそうです。
 冷めた牛丼というとべっとりとして油が固まっていて食べられないという印象なのですが、本当においしく食べることができるのか。
 気になったので買って食べてみることにしました。


 お値段は、牛丼として考えるとかなり高いですが、非常食として考えたら妥当かなと思うくらい。
 缶切り不要のプルトップ缶で、開けるのは簡単です。
 開けてみると、イメージしたような冷たくなった牛丼が登場。
 温めたほうがよかったかなと思いながら、食材を箸で持ち上げてみると、案外と簡単に持ち上がります。


 たれはごはん全体にまぶされているような感じです。
 食べてみると、最初の一瞬、油のざらっとした触感を感じるものの、口内の体温で油が溶けてちゃんと牛肉の味がします。
 非常食なので、栄養のバランスを考えてのことだと思いますが、ご飯は麦飯。食感はプチプチします。
 筆者は麦飯が大好きなのでご機嫌でしたが、苦手な人は食べにくいかもしれません。それくらいしっかりと麦飯です。
 おやつくらいの分量かなと思っていたのですが、食べてみると結構満足感があります。ご飯が麦飯なのでしっかりと噛むというのもあるのかもしれません。
 缶詰なので、汁漏れを気にせずどんなところでも食べることのできる牛丼。
 麦飯好きな人、牛丼好きな人は非常食として一度試してみてはいかがでしょうか。

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非常食は賞味期限をずらして買っていく

非常食の代名詞「アルファ米」あると便利だが他のものでもなんとかなる。

 災害用備蓄品としてよく出てくる水と非常食ですが、これを一気に買いそろえると後々一斉に賞味期限が切れてしまうと言う大問題が起こります。
 一日程度の備蓄量なら消費もできますが、これが政府推奨の1週間分などということになると、結構大変なことになり、数年に一度、非常食しか食べられない週というのが発生してげんなりしたりします。
 ではどんな風にそれを躱すかというと、賞味期限をずらすことをお勧めします。
 例えば、一度に揃えるのは経費も馬鹿になりませんので、1年に1度1~2日分を購入するようにしていくと、更新時期がずれていって非常に助かります。
 また、消費期限の異なる非常食を組み合わせるのも手です。賞味期限が5年のアルファ米と賞味期限が半年程度のインスタントラーメン、そして賞味期限が1年程度のレトルト食品を組み合わせておくと、メニューが増える上に期限切れ間近の非常食試食週間を避けることもできると思います。
 あとは、わざと消費期限の短いものを買うという方法もあります。非常食の賞味期限は製造から5年程度のものが多いのですが、製造から半年も過ぎると不良在庫になっている場合があります。
 これらは期限が短いことから、それを承知の上であれば通常のものよりも安く売られることが多いので、そういったものを買えば,単価を抑えた上で期限をずらすことも可能です。
 ちなみに水も同じように普通の水と長期保存が可能な備蓄水を組み合わせることで一斉にくる期限切れを防ぐことができます。
 非常食は賞味期限が切れてもある程度食べることはできますが、せっかく準備するのですから、備蓄の一部の賞味期限を毎年くるようにしておくことで、非常食の点検をすることもできますので、ローテーションという視点からも、賞味期限をずらしておくといいのではないでしょうか。

非常食は必ず試そう

五目ご飯の食べ比べ。やってみると結構楽しい。

 あなたの非常用持ち出し袋やご家庭に準備している非常食にはどのようなものがありますか。
 恐らくは人の数だけさまざまな準備があると思います。
 では、あなたはその準備している非常食を食べたことがありますか。
 非常食というのは、文字通り非常事態に陥ったときに命を繋ぐための食料として準備されているもので、味は二の次という考えの方も多いと思います。
 でも、非常食を食べないといけない事態というのは、気分的に不安になっていたり、落ち着かない状態になっていることが殆どですから、味の問題というのは実は結構重要なことだったりします。
 非常食を食べて、自分の好みの味でなかったり、場合によっては自分が食べられないものだったりしたときには、相当がっくりしてしまうと思います。
 非常時だからこそ、自分の大好きな味を食べて気力や体力を維持することが必要なのですが、非常事態からは縁遠い生活を送っていると、あまりそこらへんは意識されていないのではないかと思います。
 例えば、アルファ化米で考えてみましょう。
 以前五目ご飯の食べ比べをしたことがありますが、メーカーによってかなり味が異なっていて、それが自分の好みの味かどうかは食べた人によって意見が異なることがありました。
 つまり、事前に食べてみないと口に合うかどうかがわからないということなのです。
非常食だからといって、期限切れまで食べずに保管しておくと、いざというときに自分の思った味では無くてがっかりすることがあると思います。
 調達するときに、家族全員でちょっとずつ食べ比べてみて、あなたやあなたのご家族にあう味を探してみて下さい。
 非常食はただ食べるだけでは無く、気力や体力を維持するためにとても大切な働きをしているものです。
 だからこど、少しお値段は張りますが、さまざまなものを食べ比べてみて、自分にあった製品を見つけておくと安心ではないでしょうか。

アルファ米を試して見るその1(当サイトの該当ページへ移動します)

防災用猪まるごとリゾットを食べてみた

作っているのはタケダ猪精肉店さん。アレルゲンフリーとアレルゲン27品目不使用の表示がついている。

 益田市内には防災食として使えるイノシシ肉を使ったレトルトパウチの玄米カレーリゾットを作っているところがあります。
 先日、いくつか手に入れることができたので、試しに食べてみることにしました。

一つ開封して盛り付けてみたところ。一袋230gあるので、お椀に軽く2杯分は取れる。

 見た目は普通のカレーリゾット。香りが良く、美味しそうです。
 味付けはスパイシー。辛いのが好きな人は大好きだと思います。
 肉はイノシシ肉としたら殆ど臭いはないのですが、鼻のいい人は少し気になるかもしれません。
 また、結構しっかりと玄米が混じっているので、食感は若干もごもごします。栄養価は高くて非常食としてはよいのですが、もごもご感が苦手な人、玄米が苦手な人は食べにくいと思います。
 当研究所の試食では、臭いに敏感な研究員Sと玄米の食感が苦手な研究員Mは一口食べてパスしていました。筆者を始めカレー好き、肉好きの研究員達には評判がよかったのですが、万人受けする味ではないのかもしれません。
 防災食としては分量が多いので、食の細い人だと2食分取れるかなと思います。

裏面。温めずにそのまま食べることができると書かれていて、原材料の中にも油が見当たらない。

 レトルトパウチなのでこのままでも食べることができますが、暖めた方がおいしいのは間違いありません。
 若干クセはありますが、玄米に抵抗がない人ならおいしくいただけると思います。
 地元のスーパー、キヌヤさんなどで扱っていますので、気になる人はぜひ買って食べてみてください。

ポン菓子は非常食

 先日、晩ご飯のとき、ご飯を炊いていないことに気づいて大慌てしました。
 子ども達は既に空腹になっていて、表情はちょっと凶暴化。
 筆者はそばかうどんの乾麺を茹でるか急いでご飯を炊くかと考えていたのですが、うちの相方さんが満面の笑みで取り出したものは、なんと「ポン菓子」。
 これをお米の代わりにコーンフレークのように牛乳や豆乳と一緒にして食べたら、という提案でした。
 面白そうなので、お茶碗にポン菓子を入れて牛乳又は豆乳を注ぎ、コーンフレークのような食べ方をしてもらったら、これが子ども達に大受け。

 立て続けにお替わりの声が上がり、あっという間に袋が空っぽになって、本人達も大満足の食事となりました。
 考えてみたら、ポン菓子の材料は「お米+砂糖+水飴」ですからしっかりとカロリーも取ることができます。
 調べてみると、一時期は旧陸軍の糧食として使われた時期もあったようで、それなりにしっかりとした食事だと言えそうです。ポン菓子は米だけでなく麦や豆でも作られていますから、他の栄養素も取りやすそうですし、さまざまな味が楽しめそうです。
 唯一の心配は湿気ることですが、袋の口を開けていても、口をしっかりと縛って高い位置に保管すれば一月くらいはおいしく食べられそうです。
 これは今回我が家で食べてみた結果から導き出されていることなので、当然メーカー非推奨。あくまでも自己責任でお願いします。
 最近はあまり見なくなったポン菓子ですが、そのまま食べられておいしいのは非常食に向いていると思います。
 また、セットで常温保存できる牛乳や豆乳を用意しておくと、栄養的にも良さそうですから、よかったら一度試してみてくださいね。

乾パンと氷砂糖

 最近でこそさまざまな防災食が登場していますが、少し前までの防災食の定番は乾パンが多かったです。
 長期保存が利いて湿気ない、そして単価が安くお腹がふくれるということで、サイズや量のあれこれはあっても、定番商品として君臨していました。
 長期保存の乾パンはだいたい缶詰になっているのですが、その中に乾パンと一緒に氷砂糖が入っていることをご存じですか。
 乾パンは名前の通り乾燥したパンなので、そのまま食べると唾液をみんな給水してしまいます。被災時には手持ちの水も無いことが多いので、乾パンだけだとのどが渇いて困ることになります
 氷砂糖はショ糖という糖の塊で、くどくない甘さが持ち味です。これを舐めることで唾液を呼び出すことができますから、乾パンを安心して食べることができます。
他にも乾パンの単調な味に変化をつけたり、甘いもので気分を落ち着けたり、成分はショ糖という糖分なので疲労回復もしてくれます。
何よりも、湿気に気をつければ半永久的に食べることができる究極の保存食でもあります。
 乾パンは固くて食べられないという子どもさんもいるようですが、乾パンも砕けばクラッカーのようになりますから食べることができると思います。また、氷砂糖なら舐めることができますから、非常用持ち出し袋に一袋、乾パンと氷砂糖を入れて置いてもいいかもしれませんね。

非常食にこんにゃくを追加してみる

 何かあったときに手軽に食べられるものということで、インスタントラーメンがよく売れているそうです。
 通常時であればそれにさまざまな野菜や卵、肉などをトッピングして栄養のバランスを考えるのですが、被災して食べる非常食として考えたときには、普通の野菜や卵、肉はまず手に入らない状態だと考えていいでしょう。
 そうすると、繊維質やビタミン、カルシウムなどの不足が心配になってきます。切り干し大根や乾燥野菜などをトッピングすればよいのですが、価格は手間がかかっている分だけ普通の野菜よりも高いですから、なかなか非常食のためだけに準備するのは難しいのではないかと思います。
 そこそこの保存期限があって、水で戻さずに済み、繊維質やカルシウムが摂取できるという食品として、こんにゃくを準備しておいてはいかがでしょうか。
 値段もそんなに高くないですから買いやすいですし、糸こんにゃくなら、インスタントラーメンに加えると食感が変わって面白くもあります。また、日本こんにゃく協会のウェブページによると不規則な食事や運動不足、ストレスなどでなりがちな便秘にも効果があるとのことなので、災害後に起きやすい排泄のトラブルにも効果がありそうです。
 他にもこんにゃくにはさまざまな効能があるようで、普段から摂取した方がよさそうな感じがしますので、日常生活に取り入れて、上手にローリングストックしてみてはいかがでしょうか。
なお、こんにゃくは下処理をしないとえぐみを感じますので、災害食として備えるのであれば「下処理不要」とかかれたこんにゃくを選ぶようにしてくださいね。
また、茹でたり煎ったりしなくてもえぐみを消せる処理方法もあるようですので、興味のある方はぜひ調べてみてください。

レトルト食品で気をつけておきたいこと

 レトルト食品というと長期保存ができて味もよく災害時に限らず普段の生活の中でも重宝するアイテムです。
 ただ、一つ気をつけておきたいのが、レトルト食品にも常温保存可のものとそうでないものがあるということです。

 スーパーの食品売り場などを見ていると気づくと思うのですが、レトルト食品なのに冷蔵棚の中に並んでいる商品があり、よく見ると「要冷蔵」と書かれていると思います。
 これらのレトルト食品は減菌・滅菌処理がされていないために常温保存ができず、賞味期限も短くなっていますので、災害用食料として準備する際には十分に気をつけてください。
 災害用に備蓄するときには、保存方法の記載を賞味期限と併せてきちんと確認し、保存に向いたものを準備するようにしてくださいね。

「THE救難食料 ER」を食べてみた

 非常用持ち出し袋はなるべく軽くした方が動きやすくて避難も早いです。ただ、非常用持ち出し袋の中の重量の大半を食料品と飲料水が占めていることは確かで、ここをどれくらい軽くすることができるかというのが腕の見せ所という部分はあります。もっとも、飲料水を削るわけにはいきませんので、いかに食料品を軽くするかということになってきます。
 非常食にはいろいろとあるのですが、今回はその中でも割と有名どころの商品である「THE救難食料 ER」を試してみることにしました。

 当然地元では売っていませんので、インターネットでのお取り寄せとなります。ゼリーのついたものもあるのですが、今回はビスケットだけ購入しました。


 期限は2025年となっていますので、5年間保存です。重さは一箱500gちょっと。これ一箱で一日に必要なカロリーを摂取することができます。

 箱の中にはキューブ状の真空パックが9つ入っています。このキューブが非常食になります。

 空けてみると、キューブ状ですが手触りはざらざら。ビスケットのように焼き固められた感じではありません。粉末状のものを圧縮して固めたような感じです。

 指で簡単にほぐれます。割るのもたやすいです。
 口に入れると、塊はあっさりとほぐれて口の中に広がりますが、割と水気を持っていかれます。口の中の水気を吸うと、ねっとりとしたペースト状になったように感じます。

 味は、私自身はきなこのように感じたのですが、一緒に食べた人達は「クッキー!」「ビスケット?」「カロリーメイトの粉っぽいの」とさまざま。
 日常生活の延長線上として使うにはちょっと微妙な気もしますが、そんなに味は悪くありませんし、結構腹持ちもいいように感じます。
 避難所での食事にこだわらない人であれば、持ち歩くのには便利ですから一度試してみてもいいと思います。

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飲むおにぎりを食べてみた

 いつぞや、どこかでみたテレビで忙しいときに便利な食事特集というのをやっていて、その中に「飲むおにぎり」というのが紹介されていました。
 片手で飲めて手も汚れず、保存期間も長めという夢のような食事だというような触れ込みだったように記憶しているのですが、これは水不要の災害食として使えるのでは無いか、きっとそのうち地元のコンビニでも売ることになるのだろうなと思っていたのですが、その後特に見かけないまま忘れていました。
 ある日、ネットショッピングでたまたまこの「飲むおにぎり」を見つけてしまい、当時忙しかったこともあるので朝ご飯代わりに使えると便利だなと思って、購入ボタンをぽちりと押して買ってみました。

飲むおにぎりはよくドリンクなどであるラミネートパウチに入っている。

 届いたものは写真の二種類。味は「梅カツオ」と「梅昆布」で賞味期限は1年くらい残っています。
 6パックセット、送料込みで3,000円ちょっとでしたので、一つが500円くらいでしょうか。コンビニのおむすびの4個分の値段なので、備蓄品なら許容範囲と感じます。カロリーは280kcal、分量は通常のおにぎり1.5個分だそうです。

 さっそく蓋を開けて覗いてみます。おにぎりというよりも、海苔の佃煮という感じです。

 お皿に出してみました。あまり食欲をそそるような見た目ではありませんが、口から直接飲むものなので問題なしとします。
 さっそく飲んでみました。
 ・・・塩辛い。味が均等にされているせいかどこまで飲んでも同じ味。お米の芯が残ったような感じもなんとも言えず、途中で少し気持ち悪くなりました。ご飯は上手にたかなければということと、おにぎりの塩気の濃い部分薄い部分が食欲を増進させていたんだなぁと感じさせられました。
 半分ほど飲んだのですが、どうにも受け付けなくなってギブアップ。
 通りかかった当所の研究員達が興味を示したので、「梅昆布」を提供して飲んでみてもらいました。
 その結果。薄味好きのS研究員は「味が濃い」として一口で終了。濃い味好きのH研究員はぺろりと嘗めた後、お茶碗にご飯をつけて佃煮代わりに使っていました。最後のM研究員は、一口食べてちょっと考えてからおもむろにお水を飲んでいました。
何でこんなに塩辛いんだろうと言うことで、改めて成分表を見てみると、梅昆布の食塩含有量は3.37g。

写真はうめかつお。食塩相当量は3.47gで、梅昆布よりも食塩量が多い。

 厚生労働省が推奨する一日の摂取目安が7.0g~8.0gですから、それは塩辛いはずです。
 貴重な水なしで食べられるかと考えていたのですが、このまま飲んだらのどが渇いて仕方が無いという結論になりました。
 ただ、アルファ米白米に混ぜれば、おいしいご飯ができるかなとも思います。
 また、汗をかいた時や濃い味が好きな人なら、ひょっとしたらおいしく食べられるのかもしれません。当研究所の所員はみな薄味になれていることもあると思います。味の好みは人それぞれですので、よかったら一度飲んでみてください。