乾パンと氷砂糖

 最近でこそさまざまな防災食が登場していますが、少し前までの防災食の定番は乾パンが多かったです。
 長期保存が利いて湿気ない、そして単価が安くお腹がふくれるということで、サイズや量のあれこれはあっても、定番商品として君臨していました。
 長期保存の乾パンはだいたい缶詰になっているのですが、その中に乾パンと一緒に氷砂糖が入っていることをご存じですか。
 乾パンは名前の通り乾燥したパンなので、そのまま食べると唾液をみんな給水してしまいます。被災時には手持ちの水も無いことが多いので、乾パンだけだとのどが渇いて困ることになります
 氷砂糖はショ糖という糖の塊で、くどくない甘さが持ち味です。これを舐めることで唾液を呼び出すことができますから、乾パンを安心して食べることができます。
他にも乾パンの単調な味に変化をつけたり、甘いもので気分を落ち着けたり、成分はショ糖という糖分なので疲労回復もしてくれます。
何よりも、湿気に気をつければ半永久的に食べることができる究極の保存食でもあります。
 乾パンは固くて食べられないという子どもさんもいるようですが、乾パンも砕けばクラッカーのようになりますから食べることができると思います。また、氷砂糖なら舐めることができますから、非常用持ち出し袋に一袋、乾パンと氷砂糖を入れて置いてもいいかもしれませんね。

非常食にこんにゃくを追加してみる

 何かあったときに手軽に食べられるものということで、インスタントラーメンがよく売れているそうです。
 通常時であればそれにさまざまな野菜や卵、肉などをトッピングして栄養のバランスを考えるのですが、被災して食べる非常食として考えたときには、普通の野菜や卵、肉はまず手に入らない状態だと考えていいでしょう。
 そうすると、繊維質やビタミン、カルシウムなどの不足が心配になってきます。切り干し大根や乾燥野菜などをトッピングすればよいのですが、価格は手間がかかっている分だけ普通の野菜よりも高いですから、なかなか非常食のためだけに準備するのは難しいのではないかと思います。
 そこそこの保存期限があって、水で戻さずに済み、繊維質やカルシウムが摂取できるという食品として、こんにゃくを準備しておいてはいかがでしょうか。
 値段もそんなに高くないですから買いやすいですし、糸こんにゃくなら、インスタントラーメンに加えると食感が変わって面白くもあります。また、日本こんにゃく協会のウェブページによると不規則な食事や運動不足、ストレスなどでなりがちな便秘にも効果があるとのことなので、災害後に起きやすい排泄のトラブルにも効果がありそうです。
 他にもこんにゃくにはさまざまな効能があるようで、普段から摂取した方がよさそうな感じがしますので、日常生活に取り入れて、上手にローリングストックしてみてはいかがでしょうか。
なお、こんにゃくは下処理をしないとえぐみを感じますので、災害食として備えるのであれば「下処理不要」とかかれたこんにゃくを選ぶようにしてくださいね。
また、茹でたり煎ったりしなくてもえぐみを消せる処理方法もあるようですので、興味のある方はぜひ調べてみてください。

レトルト食品で気をつけておきたいこと

 レトルト食品というと長期保存ができて味もよく災害時に限らず普段の生活の中でも重宝するアイテムです。
 ただ、一つ気をつけておきたいのが、レトルト食品にも常温保存可のものとそうでないものがあるということです。

 スーパーの食品売り場などを見ていると気づくと思うのですが、レトルト食品なのに冷蔵棚の中に並んでいる商品があり、よく見ると「要冷蔵」と書かれていると思います。
 これらのレトルト食品は減菌・滅菌処理がされていないために常温保存ができず、賞味期限も短くなっていますので、災害用食料として準備する際には十分に気をつけてください。
 災害用に備蓄するときには、保存方法の記載を賞味期限と併せてきちんと確認し、保存に向いたものを準備するようにしてくださいね。

「THE救難食料 ER」を食べてみた

 非常用持ち出し袋はなるべく軽くした方が動きやすくて避難も早いです。ただ、非常用持ち出し袋の中の重量の大半を食料品と飲料水が占めていることは確かで、ここをどれくらい軽くすることができるかというのが腕の見せ所という部分はあります。もっとも、飲料水を削るわけにはいきませんので、いかに食料品を軽くするかということになってきます。
 非常食にはいろいろとあるのですが、今回はその中でも割と有名どころの商品である「THE救難食料 ER」を試してみることにしました。

 当然地元では売っていませんので、インターネットでのお取り寄せとなります。ゼリーのついたものもあるのですが、今回はビスケットだけ購入しました。


 期限は2025年となっていますので、5年間保存です。重さは一箱500gちょっと。これ一箱で一日に必要なカロリーを摂取することができます。

 箱の中にはキューブ状の真空パックが9つ入っています。このキューブが非常食になります。

 空けてみると、キューブ状ですが手触りはざらざら。ビスケットのように焼き固められた感じではありません。粉末状のものを圧縮して固めたような感じです。

 指で簡単にほぐれます。割るのもたやすいです。
 口に入れると、塊はあっさりとほぐれて口の中に広がりますが、割と水気を持っていかれます。口の中の水気を吸うと、ねっとりとしたペースト状になったように感じます。

 味は、私自身はきなこのように感じたのですが、一緒に食べた人達は「クッキー!」「ビスケット?」「カロリーメイトの粉っぽいの」とさまざま。
 日常生活の延長線上として使うにはちょっと微妙な気もしますが、そんなに味は悪くありませんし、結構腹持ちもいいように感じます。
 避難所での食事にこだわらない人であれば、持ち歩くのには便利ですから一度試してみてもいいと思います。

THE 救難食料 ER 9食入り 【萬有栄養 非常食 災害対策 救難食糧 備蓄食糧 ER9 イーアール】《あす楽》

飲むおにぎりを食べてみた

 いつぞや、どこかでみたテレビで忙しいときに便利な食事特集というのをやっていて、その中に「飲むおにぎり」というのが紹介されていました。
 片手で飲めて手も汚れず、保存期間も長めという夢のような食事だというような触れ込みだったように記憶しているのですが、これは水不要の災害食として使えるのでは無いか、きっとそのうち地元のコンビニでも売ることになるのだろうなと思っていたのですが、その後特に見かけないまま忘れていました。
 ある日、ネットショッピングでたまたまこの「飲むおにぎり」を見つけてしまい、当時忙しかったこともあるので朝ご飯代わりに使えると便利だなと思って、購入ボタンをぽちりと押して買ってみました。

飲むおにぎりはよくドリンクなどであるラミネートパウチに入っている。

 届いたものは写真の二種類。味は「梅カツオ」と「梅昆布」で賞味期限は1年くらい残っています。
 6パックセット、送料込みで3,000円ちょっとでしたので、一つが500円くらいでしょうか。コンビニのおむすびの4個分の値段なので、備蓄品なら許容範囲と感じます。カロリーは280kcal、分量は通常のおにぎり1.5個分だそうです。

 さっそく蓋を開けて覗いてみます。おにぎりというよりも、海苔の佃煮という感じです。

 お皿に出してみました。あまり食欲をそそるような見た目ではありませんが、口から直接飲むものなので問題なしとします。
 さっそく飲んでみました。
 ・・・塩辛い。味が均等にされているせいかどこまで飲んでも同じ味。お米の芯が残ったような感じもなんとも言えず、途中で少し気持ち悪くなりました。ご飯は上手にたかなければということと、おにぎりの塩気の濃い部分薄い部分が食欲を増進させていたんだなぁと感じさせられました。
 半分ほど飲んだのですが、どうにも受け付けなくなってギブアップ。
 通りかかった当所の研究員達が興味を示したので、「梅昆布」を提供して飲んでみてもらいました。
 その結果。薄味好きのS研究員は「味が濃い」として一口で終了。濃い味好きのH研究員はぺろりと嘗めた後、お茶碗にご飯をつけて佃煮代わりに使っていました。最後のM研究員は、一口食べてちょっと考えてからおもむろにお水を飲んでいました。
何でこんなに塩辛いんだろうと言うことで、改めて成分表を見てみると、梅昆布の食塩含有量は3.37g。

写真はうめかつお。食塩相当量は3.47gで、梅昆布よりも食塩量が多い。

 厚生労働省が推奨する一日の摂取目安が7.0g~8.0gですから、それは塩辛いはずです。
 貴重な水なしで食べられるかと考えていたのですが、このまま飲んだらのどが渇いて仕方が無いという結論になりました。
 ただ、アルファ米白米に混ぜれば、おいしいご飯ができるかなとも思います。
 また、汗をかいた時や濃い味が好きな人なら、ひょっとしたらおいしく食べられるのかもしれません。当研究所の所員はみな薄味になれていることもあると思います。味の好みは人それぞれですので、よかったら一度飲んでみてください。