非常食を食べ比べてみる

同じ品名でも、味付けはかなり異なる。好みで選べるのが面白い。

 

 災害時の非常用持ち出し品に入っている非常食。
 アルファ米や缶詰、レトルト食品などさまざまだと思いますが、あなたはそれを実際に食べてみたことがありますか。
 気分の沈んでいるときや不安な時にはちょっとでも元気をつける必要がありますが、その元気のでる代表的なものの一つが食事です。
 普段食べなれているものや、普段あまり食べられない好物などをこういったときに食べると、案外と気力が持つものです。
 でも、口に合わない食事を毎食食べると考えてみたらどうでしょうか。
 恐らく、食事が気分が落ち込んでしまうものの一つになってしまうのではないでしょうか。
 ちょっとした気分の落ち込みかもしれませんが、少なくとも食事は一日何回も食べることになりますから、そのたびにちょっとずつ落ち込んでいくと、ちょっとやそっとでは復活できないくらいになってしまうと思います。
 食べなれたものを食べるのが一番いいのですが、どうせ非常食を準備するのなら、さまざまなメーカーのものを食べ比べてみることをお勧めします。
 缶詰やレトルトパウチ、アルファ米など、非常食を作っているメーカーさんはかなりありますが、各社とも自社が一番おいしいと思う味付けで売り出しています。
 そのため、同じ名前の商品でも味が全く違うことがあるのです。
 つまり、一つ食べておいしくなかったとしても、他の会社なら好みの味があるかもしれないのです。
 もちろん結果的にすべてのメーカーがダメなひともいると思いますが、各社を食べ比べして、自分の好みの味を探すというのも楽しみの一つではないでしょうか。
ちなみに、最近ではアルファ米もさまざまな味が出ていますし、一昔に比べるとかなり味もよくなっています。
 また、売っている場所も増えてきていますから、買い物に出かけた時にでも探してみて、もし見つけたなら、実食してみてはいかがでしょうか。

缶詰ご飯とアルファ米

缶詰ご飯各種。現在はお弁当缶という名称で小さいやつが売られている。

 一昔前までは、ご飯の入った缶詰が割とよくあちこちでみることができました。
 当研究所でも、たまに訓練で使うことがある程度にはメジャーだったのですが、最近ではほとんど見ることはなくなりました。
 代わって出てきたのがアルファ米です。
 水を加えるだけで食べることが可能なアルファ米は、軽くて保存に場所も取らず、缶詰ご飯ほど手間もかからないため、あっという間に防災での備蓄の基本となってしまいました。
 防災コーナーに行くと、売られているご飯はほぼ100%アルファ米で、缶詰ご飯を見たことがある人は少ないのではないでしょうか。
 缶詰ご飯は加熱してご飯をアルファ化しないと食べられないため、熱を加えるという手間が必要になります。そして、保存に場所を取る上に重たい。
 そういった理由で、最近では実店舗で見ることはあまりないのではないかと思っています。ただ、手間はかかりますが味はおいしいですし、缶詰なので劣化もしにくいですから、家に置いておく防災備蓄品として準備するのはありかもしれないなと思っています。
 味付きご飯や丼ものになってしまうのが残念ですが、加熱できる道具とセットで備蓄しておいてみてもいいのではないでしょうか。
 又、水分も一緒に補給できる「飲むご飯」や「おかゆ」の缶も販売されているので、食べにくかったり、なるべく荷物を減らしたい人は、そういったものも選択肢にいれておくといいと思います。
 アルファ米だけでは味気ないと思っている人に、ちょっと変わり種ということで缶詰ご飯のお話でした。

アルファ米のエビピラフを食べてみた

 アルファ米にはさまざまな種類が出ていて、一通り食べるだけでも結構な時間が必要だなと考えています。
 さて、去る11月2日に江津市で行われた防災セミナーinしまねに参加したのですが、島根県が主催して開催する防災講演会では結構な頻度でアルファ米が配られているような気がします。
 今回食べてみようと思ったエビピラフも、実はこの講演会でいただいたもの。
 講演会で配られるアルファ米はたいていの場合保存食の入れ替えのために配られるので賞味期限ぎりぎりのものが多いのですが、今回のやつは2021年まで、わりとしっかりと期限がありました。
 このエビピラフ、封を切ると中にはいつもの小さなスプーンと脱酸素剤、そして小さな銀の袋が入っていました。
 銀の袋はエビピラフの粉末調味料で、お湯を入れる前に袋に入れろと書いてありましたので、まずはこれを加えます。


 それから、お湯を注ぎます。内部にある注水線まで、沸騰したお湯を注いでいきます。
 それが終わったら、しっかりとまぜまぜ。説明書きにも20回は混ぜろと書かれています。
 混ぜ終わったら、封をして待つこと15分。

製造元はアルファ食品。アレルギー27品目の中の対象が割と多い。


 できあがって封を開いたのですが、鼻が悪いせいか、ピラフのような香りはしていません。
 お茶碗に出してみます。具として入っていた乾燥したエビや卵はしっかりと戻っていますが、色は白米とそんなに変わらない気がします。
 一口食べてみると、ちゃんとエビピラフです。内容量が270gあったので、お茶碗3杯につけて3人分としていただきました。


 さて、この評価ですが、味の濃いものを食べ慣れているのであれば問題なしですが、薄味の好きな方は投入する粉末調味料の量を調整するか、別に作った白米にあわせて混ぜてもおいしく食べられると思います。
 内心ではきわものかなと思っていたエビピラフですが、想像に反してとてもおいしかったです。小学生以上の子どもたちには結構受けがいい感じがしました。