とりあえず数値化してみる

 防災に限らず、物事を考えていくときには客観的な視点が必要となります。
 「客観的」という言葉を辞書で引いてみると「誰が見てももっともだと思われるような立場で物事を考えるさま」とあります。
 誰が見てももっともだという状態にするためには、可能な限り数値化できるものは数値化することです。
 数値は嘘をつきません。その数値に意思が関わることでいかようにでも考えられてしまうのですが、基礎となる数値は数値でしかないのです。
 数値化できないものは対策を考えることも難しくなりますから、できるかぎり数値化してみることが客観的に考える第一歩だと思います。
 防災に関していえば、例えば「家から歩くと何分で避難所へ移動できるか」や「近くの高台まで避難するのに何分かかるか」、「自分の居る場所から階段を使って外へ出るまで何分かかるか」などがあります。
 これらを知ることで、対策するための時間が具体的にわかるようになってきますから、より安全が確保できるようになります。
 他にも「自分が背負って歩ける重さ」を知っていると非常用持ち出し袋の重さをどれくらいまでで作ればいいのかがわかります。
 自分がトイレにいく回数を知っていれば、携帯用トイレの準備もしやすいでしょう。
 一食に食べる量がわかっていれば、非常食の準備も的確にできます。
 自分の情報を数値化しておくと、防災に対する備えにも有利になってきます。
 何から手をつけようかと悩む前に、まずは自分の情報を数値化してみてくださいね。

避難の時にゲーム機は持って行ってはいけないの?

 ある子どもさんからこんな質問を受けました。
「避難の時に携帯ゲーム機を持って行ってはいけないのですか?」
 これについてはいろいろな考え方があると思うのですが、筆者は条件付きで持って行くべきだという考えを持っています。
 その理由ですが、避難中や避難後にはできるだけ普段の生活リズムを崩さないことが精神的な負担を減らす大切な方法です。
 もしも息抜きや楽しみとして普段から携帯ゲーム機をやっているのであれば、持って行ってやることはいいと思います。
 「条件付き」の条件は
1.電力は自力で確保すること
2.音が周辺に聞こえないようにすること
3.周辺の音や指示の声が聞こえるようにしておくこと
4.避難所の場合には、避難所の生活時間に従うこと
5.ネットワーク接続ではなく、単独で遊べる状態であること
というものです。
 これらの条件は、周囲から文句を言われそうな内容をあらかじめ避けるために設定しているものです。
 1の「電源を自力で確保」は、避難所で限られた電源を占拠してしまうと必ず他の人からの苦情がでます。蓄電池や太陽光発電システムとセットで持って歩くようにすることで避難所の電源タップを使わなければ、周囲からの苦情を減らすことができます。
 2は、やっている本人は全く気になりませんが、その音を聞かされている周囲の人間に取っては非常に不快な音になります。特に災害で神経が高ぶっているときに聞かされる電子音は、間違いなく騒動の元になります。音を消すか、どうしても聞きたいならイヤホンで繋いで周囲に音が漏れないようにしておくことが大切です。
 3は、自分の安全を確保するために必要なことです。音や声が聞こえないと、万が一の時に逃げ遅れたり、不利益を被ったりすることがあります。集中していると周りの音が聞こえなくなるかもしれませんが、それでも周囲の音を聞き取れる状態にしておいてください。2との関連で考えると、イヤホンは片耳掛けタイプのものがいいのかもしれません。
 4は当たり前のことなのですが、避難所での生活は避難所運営委員会で取り決めた時間に従わなければいけません。そのため、就寝時間が来たらそれ以降はやらないことです。また、朝も起床時間まではおとなしくしていましょう。
 最後の5は、ネットワーク接続のゲームだと、被災後の通信環境にかなり負荷をかけることになってしまうからです。また、被災した環境ではネットワークを安定して維持できる状況にもないと思います。そのため、遊ぶのであれば単独で通信環境の影響を受けないゲームにしておくことをお勧めします。
 避難所では、本当は個人が一人で遊ぶゲームよりも周囲の人と一緒に遊べるゲームの方が気が紛れることが多いですが、全ての人がそれで気が紛れるわけでもありません。
 自分の気持ちが平穏に維持できるのであれば、避難用荷物の一つに携帯ゲーム機を加えておいてもいいと思います。
 ただ、携帯ゲーム機は音や光で周囲にいやな思いをさせることも多い遊び道具ですから、周辺への配慮を忘れずにいたいものですね。

防災に取り組む理由・取り組めない理由

 災害列島と呼ばれ、毎年複数箇所でさまざまな災害に見舞われている日本列島に住んでいるのに、どういうものか毎回逃げ遅れや悲惨な避難所の話が出てきます。
 耐震補強やタイムラインなどを整備し、非常用持ち出し袋の準備や避難経路を決めておくなどの作業をしておけば自分が助かるのに、どうして同じことが繰り返されるのでしょうか。
 いろいろな被災者の方の書かれたものを読むと、「まさか自分が」や「考えてなかった」といった言葉があちこちに出てきます。逆に備えていた人は「当たり前のことを当たり前にやった」といった言葉が出てきます。
 同じ地区で隣同士に済んでいても、対応が真逆になることも多いのです。
 内閣府防災の調査では、災害に対する備えについての質問に対して約半数の人が「何も準備していない」と回答しています。
 今まで日本は「空気と安全はタダ」という認識でしたからそれも仕方がないことなのかもしれません。政治や行政も住民に対して良いことばかり行ってきた結果でもあると思います。被災したら行政が全て面倒を見てくれると思っている人もいるそうですが、行政はいちいち一人一人の面倒など見てはくれません。
 阪神淡路大震災から後、政府は3日分生活できるだけの物資を各自で準備するように方針を変えました。東日本大震災の後は、1週間分程度準備した方がいいかもしれないという風に変わってきています。
 つまり、自分の命は自分で守るしかないのですが、いつくるかわからない災害に備えるというのは、優先度をどのようにするのか判断に迷うこともあると思います。
 防災対策は普段は取り組んでいても取り組んでいなくても目には見えないしわからないものです。準備や訓練をしている姿を見られるのがかっこわるいということもあるかもしれません。でも、一度被災してしまうと、備えていた人とそうでない人は明確に差が出ます。備えていた人の復旧・復興はかなり早いですし、すべきことが整理されているので無駄もありません。逆に備えていない人は、まず何が起きているのかの把握から話が始まるので、初動が遅れますし見える世界は全てネガティブなものですから絶望にとらわれてしまうことも多いと思います。
災害後に自殺する人が増えるのは、先の展望が見えないせいが大きいと感じていますが、災害なんかで死なないためには、あらかじめ準備して備えておくことがかなり重要なのではないかと思っています。
 いつ起きるか分からない災害に備えることは、あるいは無駄になるかもしれません。でも、万が一に備えて準備しておくことが自分を助けることになる。
 できない理由、やらない理由はいくらでもあげられると思いますが、やる理由、やれる理由を探して備えておくことが大切なのではないかと思っています。
 ただ、被災した人であっても備えていない人もたくさんいますから、そういう人にやる気になってもらうのはなかなか難しいなとも思いますが。

社会的弱者こそ自己防衛する

 小はアレルギーから大は人工呼吸器まで、日常生活を送る上において何らかの支援や配慮を必要とする人がいます。
 普段の生活ではそこまでの苦労はされていないと思いますが、災害時にはこういった人達に対する支援や配慮は無くなってしまいます。
 ある程度復旧して人心が落ち着いてくればそうでもないのですが、被災直後の混乱の中では社会的弱者に対する支援や配慮は忘れ去られてしまうことが多々あり、社会的弱者の人は精神的にも物理的にも悲惨な状態になることもあります。
 そういう人達は、あらかじめ自分で対応策を準備しておかないと救助や支援の流れから取り残されてしまうことになります。
 大規模災害における支援活動は、大多数の人を救済することが主となりますので、さまざまな理由で少数派になっている人達に対する支援はどうしても遅れてしまいます。
 一例を挙げてみると、食物アレルギーを持っている人は、普段の生活ではアレルゲンを排除した食生活をしていると思いますが、被災後に何も用意が無ければ、アレルゲンが入っているかもしれない食事を食べるか食べないかの判断の要求されることになってしまいます。
 避難所で支給される弁当にはアレルゲン表示がある場合もありますが、食べない、食べられないという選択をした場合には代わりに食べられるものが存在しないのです。
 そういったとき、自分でアレルゲン除去してある食事を持っていれば、ひもじい思いもいちかばちかの悲惨な選択もしなくて済みます。
 普段の生活で透析が必要な人はどうでしょうか。自分だけでは対応が難しいかもしれませんが、いざというときにかかりつけの代わりに透析してくれる病院をあらかじめ紹介しておいてもらえば、被災後にその病院へ移動して継続して透析を受けることができるでしょう。
 社会的弱者は、災害からどのように身を守るのかということについては、そうでない人よりも真剣に対応策を考え、準備しておかなければなりません。
 災害時には人間関係が先鋭化します。その時に生け贄にされないためにも、自分で身を守るための対策を普段から考えておきたいですね。

支援物資の行方

 大規模災害が発生すると、SNSやマスメディアなどで盛んに「〇〇が不足しています」という情報が飛び交います。
 それを聞いた人達はなんとか支援できないかと買い出して宅配業者さんにその荷物を託すことが多いのですが、ここでちょっとした問題があることを考えていただければと思います。
 一つ目は、発信されている情報がいつ時点のものなのかということです。確かに情報を発信した時点では不足してるかもしれませんが、その後何らかの形で物資が足りているという可能性があります。
 これについては、SNSで発信する人達がいつ時点の情報なのかを本文中に書くようにしたり、複数のSNSの発信を追いかけることである程度の状況は把握できると思います。
 二つ目は、宅配業者さんの配達網が現地で完全に確保されているのかということ。大規模災害でもエリアが限定的であれば、宅配業者さんは条件付きで配送を受け付けることが多いです。
 条件付き、というのは、例えば「いつ届くのかは確約できない」や「場合によっては届けられない」という内容ですので、送られたアイテムは必要な時に必要な場所に届かないということを理解しておく必要があります。
 そして、それらのアイテムには使用期限がついています。大量に届いたアイテムは保管場所を取られるばかりか、使用期限が切れるとただのゴミとなり、処分費は届けられた自治体の財政を意図せずに圧迫することになります。
 例えば、国内の大規模災害時に大量に送られてくる古着などは、その多くがゴミとして処分されているのですが、あなたはそのことをご存じでしたか。
 また、九州北部豪雨で送られた大量の水のペットボトルがその後どのようになっているかを調べたことがありますか。
 善意から送られたアイテムであっても、必要な時期、必要な場所に届かなければかえって迷惑になることがあることを知っておいてください。
 では、タイムリーに届けるために、そういったアイテム類を直に届ける場合にはどうなるのか。
 幹線道路が確保されており、支援物資を届ける車両の通過が許可されている場合には、要求のあった避難所に直接届けることは可能だと考えます。
 ただ、現地が混乱している状況で物資を届けようとする場合には、送る側にもそれなりの覚悟がいります。道路が寸断されていたり、通行止めになっていたり、目的地の手前で何百キロも迂回を余儀なくされる場合もあると思います。また、送り届けるための車両の燃料も自力で調達しておかなければなりません。それから、現地に届けたとしても、すでにその物資が充足していて持ち帰ることになることも可能性としては考えられます。
 それでも届けたいという強い意志があるのならば、要求のあった避難所と調整をして持ち込んでもいいでしょう。
 誤解の無いように書いておきますが、多くの人の善意が無駄だと思っているわけではありません。
 情報が発信された時点では、間違いなく不足している物資なのですから、助けてあげたいという気持ちで送る気持ちになることは大切だと思います。
 ただ、それが無駄になったりゴミになったりしてしまうようなことはしないで欲しいということです。
 私自身は、現地の支援団体や自治体に現金を寄附するか、もしくはAmazonなどが行っている「欲しいものリスト」を使った被災地支援を行った方が効率的だと考えています。
 必要なものや必要な場所は時間とともに変化していきますから、その変化に対応できて必要とされるものを必要とされる分届けることのできる方法を取った方がよいのではないでしょうか。
 支援は受ける人もする人も幸せになってこそ意味があると思うのですが、あなたはどう考えますか。

【活動報告】第4回高津小学校防災クラブを開催しました

 去る12月2日、高津小学校のクラブ活動の一つとして採用していただいた防災クラブの第4回目を行いました。
 今回は前回選んだけれどできなかった校内安全点検とビニール袋で防寒着作りの2種類の内容を同時に開催することにしてみました。

どちらを選ぶのかも楽しいひととき。今回はどちらを選んでもできるので、みんな張り切っています。

 当研究所初の講師二人体制での実施でしたが、子ども達はそれぞれに楽しんで作業をしてくれ、怪我もなく無事に終了することができました。

校内点検の一コマ。ロッカーや本棚が固定されているかどうかもチェックしてました。

 校内安全点検では、限られた時間でしたが校内を見て回り、安全な場所危険な場所の点検をして地図を作成してくれました。

集めた情報を元にして地図に落とし込んでいきます。手際よく進めていきます。
防寒着作り。試行錯誤しながら自分だけのオリジナルな防寒着を作っていく。

 防寒着作りでは、ビニール袋を利用した防寒着をそれぞれの発想で自由に作ってもらい、実際に着てみて「暖かいね」という感想をもらい、最後は記念写真をそれぞれに撮ってみました。

腕が出ないことや腕が寒いという話になって、袖をつけて服のように仕上げる人も出てきた。

 限られた時間ですが、さまざまな体験をすることによって子ども達が自分たちでもできることをたくさん見つけ、実際に行動することで子ども達も大人達も防災意識を高めていくことができるといいなと思っています。
 今回参加してくれた子ども達、そして担当の先生にお礼申し上げます。

防災対策は場所ごとに異なるものです

 防災関係の本を読んでいるといろいろと勉強になることや面白いことが書いてありますが、基本的には誰が読んでもいいように汎用性を持たせて書かれているようです。
でも、それぞれの防災行動に落とし込んでいくと、同じ対策でも住んでいる場所や位置によって対策が異なる場合が出てきます。
 それを無視して準備や備えを行っていくと、いざというときに逆にトラブルを招いてしまうことが起こりえます。
 災害対策はオーダーメイドのハンドメイドでやっていったほうが、最終的にうまく自分の身を守ることができるのではないかという気がしていますので、もしもあなたが防災関係の本を読んで備えようと思っていただけていたなら、書かれていることとあなたの置かれている状況を考えて適宜修正していくといいと思います。
 例えば、自分で準備する災害食は3日~1週間分を準備しなさいと言われていますが、都会地と地方では準備すべきものが異なります。
 都会地では自分に必要なものは全て準備しておく必要がありますが、地方で水に浸からないような場所で田畑を作っている人は、災害食を準備しておかなくても倉庫にはお米、そして畑には野菜があると思います。そうすると、全てを準備しなくても、缶詰や何かを用意しておけば当座は充分凌げるでしょう。
 また、水の確保でよく出てくるお風呂の残り湯ですが、これを置いておくことが正解の場所と、そうでない場所があります。
 一軒家やアパートなどの1階にお住みであればお風呂の残り湯は置いておく方が後で水に困らなくて済みますが、2階以上のアパートなどに住んでいる人は、残り湯は速やかに抜いておいた方が後のトラブルが少なくて済みます。
 二階以上が地震で揺れると、風呂の水は風呂桶からこぼれ出します。そのこぼれた水が床下に流れ込んで、階下での水漏れ騒動になり弁償するような場合もでてくるのです。
 一つ一つは小さなことですが、あなたが快適に被災後も生活をするために、自分に必要な防災行動を考え、準備しておいてくださいね。

携帯トイレのちょっとした問題

某百円均一ショップの携帯トイレ。男女兼用とあるが、大小兼用とは書いてない。

今更ながらなのですが、この間携帯トイレを見ていて気づいたことがあります。
それは、この携帯トイレというのはあくまでも「小用」だということです。
当たり前の話ではあるのですが、小用の携帯トイレはサイズ的にも構造的にも大きい方ができる構造になっていません。
ただ、避難中でもどんなときにでも、出るものを止めるのは非常に苦労しますので、大きい方も大丈夫なように準備しておく必要があるのですが、大小兼用となると、携帯トイレの数はいきなり少なくなってしまいます。
サイズが大きくなって、座れるか、またはバケツなどに収めて使うような構造になり、小用に使うにはもったいなくなってしまいます。
また、百円均一ショップでも取り扱いがありませんので、一回あたりの単価も少しだけ高くなります。
防災用品として携帯トイレを準備するときには、大用と小用は分けて、それぞれに準備しておく必要があるのだろうなと思いますので、非常用持ち出し袋に携帯トイレを準備する際には、忘れずに大きい方のことも準備してくださいね。

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災害エスノグラフィーをご存じですか

「災害エスノグラフィー」をご存じですか。
災害時に起きた出来事と対応を対応した本人に赤裸々に書いてもらい、それをつなげたり組み立てたりすることでその災害でどのような判断とどのような行動が行われ、その結果何が起きたのかを検証するための作業です。
「知」の共有とも言われるこの作業は、実際に起きたことを追体験することでどのようにすればよりよい判断ができたのかを検討していく作業で、当然判断のミスやありえない行動などもたくさん出てきます。
聞き取ったことにより発言者が不利益を被らないように、一般公開が数十年後になるという場合もありますが、その時に何を考えて行動し、その結果どうなったのかを検証することは、同じ状況に置かれたときに必ず参考になるものです。
最近では被災地で被災者に対して聞き取りが行われることも多く、例えば広島県では平成30年に起きた7月豪雨で避難した人避難しなかった人から当日の行動や考えを聞き取り、「私たちはなぜうまく避難できないのだろう」という災害時の行動事例集を作成しています。
記憶は、良くも悪くも風化していきます。記録も、保全しようという意思がない限り、やはり風化していくものです。
風化を防ぐためには、記録を元に追体験をし、記憶をしっかりと固定させることが必要となります。
災害ではもはや「想定外」という発言はできなくなりつつあります。
各地で発生した災害で起きたさまざまなことをしっかりと検証して次につなげていくこと。
災害エスノグラフィーは、その手助けをしてくれるものです。
災害エスノグラフィーについては、少し前になりますが「防災の決め手「災害エスノグラフィー」~阪神・淡路大震災 秘められた証言~」という本も出ていますから、興味のある方はご一読いただければと思います。

私たちはなぜうまく避難できないのだろう」(広島県のウェブサイトへ移動します)

防災の決め手「災害エスノグラフィー」~阪神淡路大震災・秘められた証言~(Amazonの書籍紹介のサイトへ移動します)

災害時に不安や緊張を緩和する方法

 被災後には災害に対するトラウマやこの先どうなるのかと言った見えない恐怖からくる不安などにより、寝が浅くなったり食欲が落ちたり、逆に過食になったりする不安定な精神状態に陥ることがあります。
 その時に役に経つのが「タッピング」です。タッピングセラピーやタッピングタッチとも言われるようですが、指先を使って身体のあちこちを優しくタッピングしてほぐしていくという内容です。
 一人でもできますし、二人でもでき、道具もいらないため、被災地での災害支援の一つとして取り入れられています。
 別に災害時に限らず、日常生活でのちょっとした緊張などをほぐすのには便利ですから、やり方を知っておいて損は無いと思います。
 慢性的な肉体的・精神的病気はお医者様にお任せするとして、ちょっとした不調のときなどに試してみてはいかがでしょうか。

タッピングセラピー・ストレスケアの手順」(一般社団法人日本TFT協会のウェブサイトへ移動します)

タッピングタッチ・はじめてみよう」(一般社団法人タッピングタッチ協会のウェブサイトへ移動します)