【活動報告】江津市で親子防災ディキャンプを開催しました

 去る2023年11月12日、江津市波積町の岩瀧寺様で親子防災ディキャンプを開催しました。
 当日は雨が降ったり止んだりのはっきりしない天気でしたが、防災ディキャンプという名前通り、天気に関係なく開催することになりましたが、開始時は雨が降っていたので最初のブルーシートシェルターづくりは中止にして、本堂で避難所設営練習をやってみました。
 避難所で最近使われるようになったポップアップテントに段ボールベッドを入れて、仮設トイレを作ってという作業をし、それからタープの下でのたき火づくり、ご飯炊きと進みました。
 火をつける難しさやご飯炊きのコツなどを確認しながら、おいしいお昼ごはんが炊けて、当研究所名物の豚汁を添えてのお昼ご飯は、寒かったこともあって大好評でした。
 ご飯で身体を暖めてお片付けを済ませたら、午後からは岩瀧寺の滝で自然観察会。
 本当は岩瀧寺から現地までの道中でも自然観察をしたかったのですが、いつ雨が降り出すかわからない天候でしたので、現地まで車で移動して滝の周辺の自然観察をしました。
 今回は講師さんが自然の色探しということで、準備してくれたシートの色を探すのですが、晩秋ということもあってなかなかない色もありました。
 予定とは違った進行をした今回の親子防災ディキャンプでしたが、思ったよりも評判がよく、今後こういった設営練習をメニューに加えても面白そうだなと思いました。
 当日参加してくださった皆様、会場を快くお貸しくださった岩瀧寺様、そして天気とにらめっこしながら頻繁に行われた段取り変更に的確に対応してくれたスタッフの皆様に感謝します。

【活動報告】高津小学校の避難訓練を見学しました

2023年11月7日に益田市立高津小学校で開催された避難訓練を見学させていただきました。
この小学校では年に2回大規模な避難訓練をしているのですが、今回は国道9号バイパスの脇に作られた緊急避難場所に生徒の半分が避難するということで、元々計画されている翔陽高校の校庭と二手に分かれての避難となりました。
地震発生、校舎からの避難、そして津波発生に対して高台への避難と3つの課題をどうやってクリアするのかを見ていきましたが、地震発生想定時に何の退避行動もとらないクラスがあったり、整然と並んで避難させようとしたり、校庭で全員が揃うまで待つなど、学校の訓練ならではの光景を見ることができましたが、生徒よりも先生の訓練について、少しやり方を変える必要があるのではないかと感じました。
また、今回避難場所として避難してみた、道路わきに作られた緊急避難場所は、ただの場所提供のために簡易照明以外何もないスペースです。
管理者が国土交通省となるため、市役所も具体的な何かができるわけではないとのことで、ここに避難した後、どのように移動してどのように引き続きの安全を確保し続けるのかについて行政機関同士の調整も必要なのかなという印象を受けました。
ともあれ、毎回、訓練のたびにいろいろな改善点を講評として挙げており、ほんの少しずつですが改善はされてきています。
せっかく訓練するのですから、訓練のための訓練ではなく、自分の安全を確保するための訓練になるといいなと思っています。
今回避難訓練の見学のお声がけをしてくださった高津小学校の先生方に感謝いたします。

【活動報告】初めての防災キャンプ冬の陣を開催しました

 去る11月4日から5日にかけて、益田市の北仙道公民館様で「初めての防災キャンプ冬の陣」を開催しました。
 今回は男の子6名、女の子10名、合計16名の子が、益田市、江津市、浜田市、津和野町から集まってくれて、1泊2日の防災キャンプに挑戦しました。
 ゲームや工作、火起こし、ご飯づくりと盛りだくさんのメニューでしたが、参加してくれた子ども達はみんな楽しそうに活動をしてくれていました。

 避難所に限らず、災害後にはいかに自分の生活の質を落とさないかということが重要となります。
 一度やってみて経験しておくことで、いざというときにも困らなくて済むのではないかという思いでこのイベントを行っているのですが、参加してみるといろいろと思うこともあったようです。
 初めて出会う子ども達が、それぞれの個性を認めてそれぞれに楽しんでいるのは、正直なところちょっと意外でしたが、無理やり一緒に遊ばせなくても仲良くなることはできるのだなと思いました。
 また、今回は災害時に安心して給電する方法を知ってもらうということで、島根トヨペット益田店様からハイブリット車の派遣をしていただき、実際に一升炊きの炊飯器を車の電源で炊いてみました。
 また、ふろしきワークショップをfuwariito様にやっていただき、災害時に一枚の布を使ってどのようなことができるのかも体験してもらいました。
 当研究所だけではできないさまざまな体験を、それができる方にお願いし、子ども達の体験や経験を積ませていければと考えており、さまざまなところと連携できればという思いで活動をしています。
 参加してくれた子ども達、今回お世話になりました島根トヨペット益田店様、fuwariito様、陰で調整に動いてくださった損保ジャパン様、参加を許可してくださいました保護者の皆様に厚くお礼申し上げます。

【活動報告】高津小学校防災クラブを開催しました。

 2023年11月1日に益田市立高津小学校で防災クラブを開催しました。
 今回は学校内のいろいろな施設を回ってクイズを解いていくオリエンテーリング。
 毎年クラブの子ども達には好評のプログラムなのですが、今回は事前準備が思ったようにできず、当日去年・おととしの問題を手直ししたものを持ち込んだのですが、一部の施設が無くなっていたり、担当する先生が不在だったりと、さまざまな問題が発生してしまいました。


おまけに参加している生徒たちに説明がうまく通じておらず、まったく違う作業をしてしまう子がいたりして、かなり大騒ぎとなった1時間でした。
でも、参加者たちはそれぞれの問題を一生懸命考えてくれて、終わった後にはどういった場所で自分たちが学習しているのかについて考えてくれた子もいました。
普段意識していないちょっとしたものも、意識すればきちんと意味のある存在になってきます。
いざというとき、今回やったオリエンテーリングが役に立つといいなと思います。
今回参加してくださった子ども達、そして準備してくれた担当の先生、いつも手伝ってくれるスタッフにこころからお礼申し上げます。

【活動報告】親子防災ディキャンプを開催しました。

 2023年10月29日に益田市の北仙道公民館で親子防災ディキャンプを開催しました。
 今回は4組の親子、10名の方がおだやかな気候の中でブルーシートテントを張ったり、たき火を起こしてご飯を炊いたり、午後からはペーパークイリングを楽しんでもらいました。

 初めて経験することも多かったようですが、参加した方が楽しんでいただけたのなら幸いです。
 今回の親子防災ディキャンプは、このあと11/12に江津市、11/19に浜田市で開催する予定になっています。
 それぞれ午後の内容は異なっていますので、いろいろと楽しめると思っています。
興味のある方や、ディキャンプをやってみたい人、親子で楽しみたい人などのご参加をお待ちしております。
 今回参加してくださった皆様、遠路福山から来てくれた講師さん、スタッフの皆様にこころからお礼申し上げます。

【活動報告】浜田市で防災ディキャンプ&モルック体験会を開催しました

 2023年10月1日に浜田市の「海のみえる文化公園」においてモルック浜田様主催の防災ディキャンプ&モルック体験会に共催しました。
 当日は午前中、島根キャンプ協会の濱野様によるロープワークやブルーシートシェルターづくり、アウトドアベースSUNPOの積田様によるたき火づくりがあり、当研究所はポリ袋炊飯を担当しました。
 ポリ袋炊飯は飲める水が少ない中でいかに効率よく水を使うかが問題になる時に非常に役に立つ技術です。
 参加者の皆さんもスタッフも一緒になってわいわいとご飯を準備し、たき火でお湯の沸いた飯ごうに仕掛けたご飯をいれて茹でること数十分。
 出来上がったご飯は全体に固めでしたが、皆様持参されたレトルトカレーをかけ、おいしそうに食べていました。
 午後からはモルック体験会。老若男女問わず誰でもできる簡単なスポーツであることから、被災地で運動不足になりがちな高齢者や子どもが一緒に楽しめます。
 今回もさまざまな人が一緒になってわいわいと盛り上がっていました。
 一度大きな災害が起きると、生活を復旧させるだけでも長期戦になります。
 その間、自分の健康を適切に維持できるような遊びやスポーツ、食事などを知ってもらい、災害に遭っても元気に過ごせるようにできるといいなと思います。
 主催のモルック浜田様、参加してくださった皆様に、こころからお礼申し上げます。
 ちなみに、浜田では次回11月19日に黒沢まちづくりセンターで当研究所主催で同じような親子防災ディキャンプを開催しますので、興味のある方はぜひご応募ください。ご応募をお待ちしております。

【活動報告】高津小学校防災クラブを開催しました

 2023年9月20日に益田市立高津小学校で防災クラブを開催しました。
 今回は前回に引き続き救急救命のやりかたです。前回は心肺蘇生法とAEDの使い方をやりましたが、今回は外傷の手当てと安全地帯への搬送法です。
 夏休みが間に入ったので、まずは地震が起きた時にどうするのかということについて、過去のクラブの内容を思い出しながら実際に警報音を出して行動してもらいました。
 全員が机の下に入ったのですが、小学生は体の大きさがまちまちで、机の下にきれいに潜ることができた子もいれば、身体の大部分がはみ出している子もいて、いざというときどうしようという意見が出ました。
 なぜ机の下に入るのかを考えてもらったら、全員が「落下物から身を守る」と答えてくれたので、実際に頭上を確認し、どんなものが落ちてきそうなのかを確認してみました。
 大切なことは、警報が鳴ったら、すぐに頭の上や周りから落ちてきたり倒れてくるものがないかの確認をすること、そして、落下物から身を守るためには、とにかく頭を優先して守ることについて説明をしました。行動を教えることも大切ですが、なぜそうしなければいけないのかをしっかり理解してもらっておかないと、いざ地震のときには身を守れない行動につながってしまいますので、その行動を取る理由について、しっかりと考えてもらえたと思います。
 その後は、外傷の手当て。大地震が発生して大規模な被害が出ると、病院が非常時状態に入ることや、トリアージについて説明し、軽いけがは自分たちで応急処置することで悪化を防ぎ、結果的に助かる人が増えるということをお話しました。その後、二人一組で実際に圧迫止血法から包帯による固定までをやり、普段使ったことのない包帯に悪戦苦闘しながらも、なんとか無事に止めていました。
 それから、安全地帯への搬送ということで二人一組でやってみたのですが、これが案外と難しかったようで、あちこちでどうやると運びやすいかについて話し合っていたようです。
 最後は担架による搬送ということで、実際に学校に備えられている担架を使って搬送をしてみました。
 子どもたちからの要望で2回やってみたのですが、2回目の患者役が担架の上でじっとしていなかったことから危険と判断し、搬送を中止してスタッフがそれを引き取りました。
 参加した子供たちからは「担架に乗っている人が動くと運ぶのが難しい」という話から、「ケガで痛くて暴れる人をはこぶのは難しそう」「やってみないとわからない」といった意見を出してもらいました。
 時間いっぱいまでしっかりといろいろな体験をしてもらいましたが、本番時にケガをしたり、ケガしている人を見かけたら、今回のような技術を使ってうまく助かってほしいなと思います。
 今回参加してくれた子ども達、そして担当の先生、いつも手伝ってくれているスタッフに、こころから感謝します。

【活動報告】ポリ袋クッキング体験会を開催しました

 去る8月20日に津和野町町民センターで津和野町女性消防団の皆様と災害時に備えたポリ袋クッキング体験会を開催しました。
 災害後に足りなくなるものの一つに清水があります。ポリ袋クッキングは、少量の清水で洗い物をなるべく出さずにおいしく調理する技術ですが、普段の調理法とちょっと異なるコツが必要となります。
 今回は、ハイゼックス炊飯袋を使ったご飯炊き、ホットケーキミックスを使った茹でパン作り、茹で卵焼き、そしておまけで水戻しパスタをやってみました。
 参加された皆様は、段取りを理解されたら、手際よく次々と調理をすすめてくださり、和気あいあいとした空気の中で調理ができました。


 完成した後、レトルトカレーをご飯にかけて実食となりましたが、思ったよりも良い出来だったようでした。
 一番受けがよかったのが、おまけの水戻しパスタで、普段使いでガス代の節約になるのではないかというお話と、レトルトカレーとの相性が抜群によかったという新しい発見もあったようです。
 ポリ袋にも種類があり、こういった調理に使えるものと使えないものがあるのですが、今回はその違いも含めてしっかりと覚えていただき、普段の調理でも登場するのかなという雰囲気のかたもいらっしゃいました。
 知っていることと、やってみたことは同じようでかなり違い、実際にやってみると結構いろいろなことに気が付くみたいです。
当研究所の研修会では、こういった災害時の調理法などの講習会もやっていますので、興味のある方はお問い合わせください。
今回お声がけいただきました津和野町女性消防団の皆様に、厚くお礼申し上げます。

台風前に気を付けておくこと

 台風6号が迷走しながら北上しています。
 日々予報が変わっていますので、この先どうなるのか、非常に見通しが見えづらいのですが、台風のように風雨、特に風が強い災害では、いかに物が飛ばされないかという準備が必要になります。
 屋根の修繕や雨どいの修理、家の周りの片づけはよく言われるところですが、テレビアンテナの点検と物干しざおとゴミ箱の片づけを忘れないようにしておいてください。
 強風になると、老朽化したテレビアンテナは簡単に壊れたり折れたり飛んだりします。また、細いから大丈夫と思って物干しざおを物干し台に載せたままにしておくと、高確率で飛んで行って窓ガラスを突き破ったりしますので、物干し台からおろして床に置くようにしてください。そしてゴミ箱は、なぜかお片付けを忘れる代表になっており、大風の後はあちこちで飛ばされてひっくり返っているのを見ます。
 ともあれ、台風は来るのが予測できますから、来襲前に点検したり片付けをしておくことで、壊れたり飛ばされたりすることを簡単に防ぐことができます。
 来襲前の天気の良い間に、しっかりと点検をしておくようにしてください。

【活動報告】「初めての防災キャンプ」を開催しました。

 去る2023年7月22日から23日にかけて、益田市大草町の北仙道公民館において、「初めての防災キャンプ」を開催しました。
 今回は13名の子ども達が参加してくれて、初めての子、2回目の子、何度も参加している子が入り混じって1泊2日、さまざまな体験をしました。
 初日は地震が来たことを想定した「地震が来たぞ!」ゲームをした後、冷たいコンビニおむすびとお湯のついていないカップ麺を受けとって、どうやっておいしく食べるかについて考えてもらい、そのまま昼食にしてもらいました。


 午後からは、定番の段ボールシェルターづくり、消火器体験&水害時の避難訓練、そしてたき火づくりからご飯炊き、おかず作りと、暑い中、ゆったりとしたペースで体験を進めました。


 夕食をしっかりと食べた後は、差し入れてもらった花火で遊び、公民館の建物をみんなで懐中電灯だけで歩く暗闇体験、そして汗をかいたので、衛生管理ということで水のいらないボディーソープとシャンプーを体験してもらい、最後はカードゲームや世間話をしながら就寝となりました。
 ただ、昼間の熱気のこもる体育館は暑くて、寝られない子が続出。最終的にスポットエアコンと扇風機で涼を取りながらの睡眠となったのですが、夜明け前にはかなり冷え込んで、今度は寒さで目が覚めて、元居た場所に戻ったりしていました。
 翌日は6時過ぎに起床し、段ボールシェルターを片付けてからラジオ体操、そしてぐるぐるパン作りをしました。
 パンを発酵させている間に、前日できなかった自然観察会も実施し、朝の涼しい空気の中で周囲の山野草観察を行いました。


 また、山野草観察に行かない子たちは再びたき火づくりに挑戦。今度は上手に火を起こすことができ、ぐるぐるパンも上手に焼けました。
 まったりとした朝ご飯の後は、地元のアウトドアショップ「アウトドアベースSUNPO」の店長である積田さんにタープ張を教えてもらい、初歩的なブルーシートシェルターの作り方を学んでいました。


 それから益田市消防団第9分団の皆様に、消防団の説明、装備見学や放水訓練をさせてもらい、スタッフが作った炊き出しカレーを食べて、体育館を片付け、今回のイベントは終了しました。
 今回のイベントは、初めてコロナウイルス感染症の規制のない状態で開催ができ、講師を始め、ボランティアでもさまざまな方にご支援いただき、今までで一番さまざまなことが学べた防災キャンプだったのではないかと思います。
 ダンボールを提供してくださった地元の文具店「たちばな」様、お野菜の提供をしてくださった「大和屋」様、「シーバ」様。研修講師を快く引き受けてくださったアウトドアベースSUNPOの積田様、益田市消防団第9分団の皆様、いつも会場を快くお貸しいただいている北仙道公民館の皆様。差し入れをくださった皆様、さまざまな形でご支援いただいたボランティアスタッフの皆様、この防災キャンプに参加することを許可してくださった参加者の保護者の皆様、そして参加してくれた皆様にこころから感謝します。
 なお、次回は11月4日から5日に今回と同じ北仙道公民館にて初めての防災キャンプを計画しています。
 もし興味のある方がおられたら、日程を空けておいていただけるとうれしいです。