【活動報告】初めての防災キャンプ冬の陣を開催しました

 去る11月4日から5日にかけて、益田市の北仙道公民館様で「初めての防災キャンプ冬の陣」を開催しました。
 今回は男の子6名、女の子10名、合計16名の子が、益田市、江津市、浜田市、津和野町から集まってくれて、1泊2日の防災キャンプに挑戦しました。
 ゲームや工作、火起こし、ご飯づくりと盛りだくさんのメニューでしたが、参加してくれた子ども達はみんな楽しそうに活動をしてくれていました。

 避難所に限らず、災害後にはいかに自分の生活の質を落とさないかということが重要となります。
 一度やってみて経験しておくことで、いざというときにも困らなくて済むのではないかという思いでこのイベントを行っているのですが、参加してみるといろいろと思うこともあったようです。
 初めて出会う子ども達が、それぞれの個性を認めてそれぞれに楽しんでいるのは、正直なところちょっと意外でしたが、無理やり一緒に遊ばせなくても仲良くなることはできるのだなと思いました。
 また、今回は災害時に安心して給電する方法を知ってもらうということで、島根トヨペット益田店様からハイブリット車の派遣をしていただき、実際に一升炊きの炊飯器を車の電源で炊いてみました。
 また、ふろしきワークショップをfuwariito様にやっていただき、災害時に一枚の布を使ってどのようなことができるのかも体験してもらいました。
 当研究所だけではできないさまざまな体験を、それができる方にお願いし、子ども達の体験や経験を積ませていければと考えており、さまざまなところと連携できればという思いで活動をしています。
 参加してくれた子ども達、今回お世話になりました島根トヨペット益田店様、fuwariito様、陰で調整に動いてくださった損保ジャパン様、参加を許可してくださいました保護者の皆様に厚くお礼申し上げます。

被災地の片付けで病気や怪我をしないために気をつけること

 大雨が収まると待っているのはお片付けですが、作業するときの格好に少しだけ気をつけてもらえると事故が減ると思います。
 水害でみんな流れてしまったらあるもので作業をするしかないのですが、できる限り長袖長ズボンで、底の厚い長靴と同じく厚手のビニール手袋、それにマスクとあればゴーグルを着用してください。
 というのも、水害で片付けなくてはいけない汚泥にはさまざまな雑菌が含まれており、ちょっとしたかすり傷でも膿んだりすることがあります。
 また、汚泥の中には壊れた家具や建具が埋もれていることがあります。それらについている釘や鋲、ねじなどが足や手に刺さると、その部分から破傷風菌が入って破傷風になってしまうこともあります。
 破傷風については、以前に「災害ボランティアと破傷風」で少し触れているのでよかったら参考にしてください。
 そして汚泥が乾いてくると細かな砂のような感じになって辺りに舞うことになりますから、それが呼吸器や目、鼻と言った粘膜に付着すると結膜炎や炎症を起こしたりします。作業終了後は顔や手をしっかりと石けんで洗ってきれいにしておきましょう。可能であれば、着ていた服もしっかりと洗濯していただきたいと思います。
被災後は衛生環境を維持するのが大変になりますので、なるべく怪我しない、病気にならないための対策を取ることが必要です。
 余談になりますが、建物や家具、建具については洗って乾かすことが基本です。特に建物の床下はそのままにしておくとカビの温床となってしまいますので、汚泥をどけたらしっかりと消毒して乾かしておきましょう。
 参考までに厚生労働省のウェブサイト「被災した家屋での感染症対策」をリンクしておきます。上記に書いたような内容のより詳しいものや消毒液の作り方なども出ていますので、そちらの記事をご確認いただき、怪我や病気をせずに復旧に向けて進んでいただければと思います。