さまざまな災害が起きるかどうかを表すものに「発生する確率」というものです。
南海トラフ地震や首都直下地震、富士山など火山の噴火の予測でよく週刊誌などに出てくるのですが、この数値は一般的に私たちが考えるような数値ではないことに注意が必要です。
例えば、2016年に発生した熊本地震。これを起こしたのは布田川断層の布田川区間だと言われていますが、国の地震調査研究推進本部地震調査委員会の出していた主要活断層等で発生する地震の長期評価では、今後30年以内に起きる確率は0~0.9%とされていたそうです。
最大で0.9%と聞いてあなたはどう感じましたか。起こる確率は高いと感じましたか、それとも低いと感じましたか。
おそらくこの数値を聞いた人は、あまり心配しなくてもいいと感じたのではないでしょうか。ただ、主要活断層等の長期評価では、0.1%を超えると「やや高い」となるそうなので、実際には起きるかもしれないという数値を表していたことになります。なんとなくすっきりしない気はするのですが、そんなものと割り切るしかありません。
ちなみに宮城県沖地震は今後30年以内に発生する確率は99%、東海地震は87%(参考値)となっており、こちらの数字はよく週刊誌やスポーツ新聞等で騒がれているものです。
何が言いたいのかというと、地震にしても火山にしても、その災害が起きる可能性が0%なのかそうでないのかを確認しておくということ。0.1%でも発生確率がやや高いとされているわけですから、0%でないならば、基本的にはいつ起きてもおかしくないということを教えていると思えばよさそうです。
「いつ」というのは、現在の技術では確実なことはわかりません。火山の場合には、低周波地震や山体の膨張などで数日前には予測ができるとも聞きますが、専門の研究家も少なく、観測態勢が脆弱ですので有名な山以外では観測がされていないのが実情ですから、こちらも突然来ると考えておいた方が精神衛生上は良さそうです。
地震が起きたらどれくらいの揺れが来そうなのか、身近に火山がある場合、噴火するとどれくらいの影響が出るのかを知ることは、災害対策を考える上で非常に大切なことだと思います。
大切なのは平時の準備です。もしかしたら30年経っても何も起きないかもしれませんが、ひょっとすると次の瞬間に災害が発生しているかもしれません。
起こりうる災害を考えて、しっかりとした備えをしておきたいものですね。
月: 2020年7月
避難所とコロナウイルス対策
梅雨前線が暴れています。今回は東北の方で大きな水害が起きたようですが、無事に避難ができたでしょうか。
人命第一。命があれば何でもできる。何はさておき、命を守るための行動を取ってください。
ところで、避難をする先として真っ先に思い浮かぶのは避難所です。学校の体育館や公民館、もしくは公営の施設が指定されていると思うのですが、例年と異なるのは、新型コロナウイルス対策として密を避けなければならないという問題が起きています。
従来の避難所では詰め込めるだけ詰め込めという考え方で押し込んでいたのですが、ソーシャルディスタンスを守ると言うことで、十分な間隔を取って避難者を収容することになりました。
その結果として、避難所に避難してきたのに受け入れてもらえない人が続出するという事態になっています。
これは避難者に問題があるわけでも避難所の指定をした行政に問題があるわけでもなく、誰もが今まで漫然と「災害が起きたら避難所に避難」としか考えていなかった結果だと思います。
現在国は避難所以外の安全な場所への避難を呼びかけていますが、例えばホテルなどに避難しろと言われても、緊急時にいつでも避難対応してもらえるのかという疑問がありますし、経済的にもかなりきついと考えます。また、普段から避難所へ避難という指導がされてきたわけですから、多くの人は今まで通り避難所に避難し、収容してもらえなくて困るという事態になるのです。
避難所の考え方を根本的に変えない限りこのような事態は今後も続くと思われますので、避難所の定員をきちんと定めて、避難者を収容するための方法をきちんと考えなければならないのではないでしょうか。
自治会や自主防災組織などで収容先と収容人員を決定し、避難者をきちんと決めておくことで、収容時のトラブルを避けることができます。
公民館や学校、公的施設だけで無く、高手にあって安全な空き家があれば、自治会などで交渉して避難所として整備することもできるのではないでしょうか。
かなり皮肉な話ではありますが、新型コロナウイルスのソーシャルディスタンスのおかげで、初めてまともに避難所の収容方法やパーソナルスペースについて真面目に考えられるようになりました。
災害に遭ったら長期避難になるかもしれません。そのことを前提にして避難計画を組む時期に来ているのでは無いかと思います。
災害と自治組織
今年もあちこちで大雨による水害が発生しています。今までと異なるのは、今年は新型コロナウイルスの流行で人的支援の受け入れがかなり困難になっていること。
災害派遣で被災地に入った行政の派遣する支援チームからでさえ新型コロナウイルスの陽性者が出てしまったのですから、一般の支援ボランティアの受け入れに躊躇することは確かです。
ものとお金はそれまでとさほど変わらず支援が入ってきているみたいなのですが、それを使う人がいないという状態です。
熊本県などでは県内に限定して災害支援ボランティアを受け入れていますが、いつもは他県から支援が受けられるボランティアセンターの運営要員が足りないのと、ボランティアセンターが密になるのを避けるため、一度に動員できる数はかなり規制されている状態です。
地元にいる人達で何とかやっていくしかないのですが、高齢化が進んでいる地域では重量物の搬出さえできないような有様で、復旧がなかなか進まないという現実があります。
そうすると、何をどこまでやるのかそして支援に入ることのできる少数のボランティアに何を優先して頼むべきなのかをあらかじめしっかりと決めておかないと、せっかく支援に来てくれたのに全て中途半端で支援が終了するようなことになってしまいます。
そういったことの調整をするのが自主防災組織であり自治会なのですが、これがきちんと機能しているかどうかで復旧の速度も変わってきます。
ものや金の支援は行政でもできますが、被災地の復旧の優先順位は行政ではうまく決められません。そのため、自主防災組織や自治会が地元の被災者の間を上手に調整して支援を送り込む仕事をしなければいけません。
それがうまくいっているところは復旧が早いですし、そうでなければい被災者全員が平等に恩恵を受けられるようになるまで一切手がつけられないことになります。
負担金や会費を取って飲み食いするだけが自治会ではありません。定型的な訓練ばかりしているのが自主防災組織なのではありません。
いざというときの地域の利害関係を調整できるような機能をしっかりと持たせて、自主防災組織や自治会の構成員でよかったと思ってもらえるような内容にしていきたいですね。
手洗いと衛生概念
災害時に避難所で衛生的な環境を維持するのは非常に困難です。
ですが、通常時よりも人が密集して集団生活を行う環境であることから、災害時の避難所は通常時以上に衛生的な環境を維持するための努力をしなければなりません。
ただ、こういった非常時にはその人の行動が先鋭化してくることに注意が必要です。
特に衛生的な環境を維持するための基本である手洗いを見るとよくわかります。普段あまり手洗いしていない人はこれ幸いと手洗いをしなくなりますし、これでもかと手洗いする人は消毒液を持ち歩くような状態になってきます。
衛生的な環境を維持することで、避難所内での感染症の流行をできるかぎり押さえるようにすることは、避難所運営の中でかなり上位に位置する仕事です。地域医療に過度な負担をかけないためにも、衛生管理は徹底しなければなりません。
清潔な水を確保することはもちろんですが、石けんや消毒液の準備、ドアノブや手すりなどの定期的な消毒、トイレ掃除など、衛生管理はいろいろとあるのですが、手洗いという点で考えると、どんな人でも手洗いをしなければならないような仕掛けを作っておく必要があります。
例えば、避難所に出入りする動線上に必ず手洗い場があるように設計しておくことや、出入り口に大きな手洗いの掲示をしておくこと、館内放送で手洗いをするように働きかけることなど、その避難所に応じてさまざまな方法があると思います。
一つ有効なのは、子ども達に手洗いをしっかりとさせること。大人というのは不思議なもので、子どもが正しいことをやっているとなぜかそれをまねする人がたくさん出てきます。
それを利用して手洗いを習慣づけるようにしていくのです。
最近はやっている新型コロナウイルス対策でも、手洗いは最上位にくるような感染対策になっていますし、手洗いをしっかりするだけでかなりの感染症を減らすことが可能だと言うことを、マスクの入手が困難となった今回のコロナウイルス騒動は教えてくれました。
避難所において感染症の大流行を防ぐためにも、手洗いだけは徹底しておきたいものです。
【参考】上手な手洗いの方法(厚生労働省のウェブサイトに移動します)
抗菌・殺菌・滅菌・除菌
昨日の「紛らわしい」つながりになりますが、今回はよく出てくる抗菌、殺菌、滅菌、除菌の違いについて説明してみたいと思います。
結構混同や誤解をしていることが多い内容なのでよかったら参考にしてください。
1.抗菌
抗菌は菌を増やさない状態を言います。手すりやドアノブ、便座などによく「抗菌仕様」と書かれているのは、菌を増やさないという効果を謳っているだけで、菌はそこにいます。繁殖しにくいだけと考えてください。
2.殺菌
文字通り菌を殺すことです。煮沸や消毒液、界面活性剤などを使ってウイルスや細菌を物理的に殺すことを言います。
3.滅菌
全ての菌やウイルスが死滅もしくは除去された状態を指し、日本薬局方では標準状態と比較して100万分の1以下の量にまで殺菌処理されたものを言っています。
ただ、滅菌処理されたものに滅菌をする効果は無いことに注意してください。
4.除菌
ある特定の場所やものから最近やウイルスを除去することです。除去することが目的なので、殺菌や滅菌されているかどうかは問われません。
似たような言葉なのですが、強さとしては「抗菌<除菌<殺菌」となり「滅菌」は別枠となります。
また、殺菌にきちんとした定義はないようなのですが、薬事法により表示できるものが医薬品及び医薬部外品に限定されているため、殺菌効果があるものでも除菌となっているものが存在します。
現在新型コロナウイルス騒動で消毒が注目されていますが、言葉の違いを意識しておかないと思ったのと異なることが起きてしまうことがあります。
表示されている内容を確認し、自分の目的に合った製品を選べるようにしてくださいね。
消毒あれこれ
消毒薬についてはいろいろとあるのですが、今回のコロナウイルス騒動を見ていると、かなりあちこちで混乱が起きているような気がします。
今回は間違いやすい消毒液についてちょっとだけ触れてみたいと思います。
1.エタノールとメタノール
学生時代に理科や科学の授業で教わったと思いますが、アルコールにも大きく分けると二種類のものが存在します。
一つはエタノール。これはエチルアルコールで、「消毒用アルコール」「消エタ」と呼ばれています。一定濃度でウイルスや細菌を殺傷できる能力があることから、今回の新型コロナウイルス騒動では店頭から消えて無くなってしまい、普段から医療ケアが必要とされている方に届かなくなってしまいました。
消毒に使えるのは60%から95%の濃度のエタノールです。濃度が95%以上ある無水エタノールというものがありますが、こちらは濃度が高すぎで薄めないと消毒効果がありませんので気をつけてください。
もう一つはメタノール。これは工業用アルコールで、アルコールランプなどの燃料用として使われるものです。人体に使うのは危険です。戦後、アルコールの無かった時期にこのメタノールを飲んで失明や亡くなった方もたくさんいたそうで、呑むと目が散るアルコール、つまりメチルアルコールと覚えろと筆者は教わりました。
2.次亜塩素酸ナトリウム液と次亜塩素酸水
同じような名前なのですが、効果は全く異なります。
次亜塩素酸ナトリウムは、ハイターなどの塩素系漂白剤を希釈すると作ることができ、主に食器やドアノブ、テーブルやいすといった「物の消毒」に使います。
強アルカリ性ですので、手指の消毒など人体に直接使用することは厳禁です。また、霧吹きやスプレーで空気中に散布することも止めてください。
次亜塩素酸水は塩化ナトリウム水溶液を電気分解したりして得られるもので、基本的な用途は次亜塩素酸ナトリウムと同じく「物の消毒」に使うようにしてください。
次亜塩素酸ナトリウムと比較すると使用期限や濃度など気をつけないといけないことがかなり多いです。時間による劣化が早いこと、有機物や紫外線によって分解されてしまうこと等、取り扱いには気をつける必要があります。
いろいろと騒動になっているのですが、製品評価技術基盤機構、通称(NITE)の試験結果では次亜塩素酸水での殺菌はかなり量が必要だということでしたので、空気中に散布することは止めた方が無難かなと、筆者は考えています。
ともあれ、この二つは名前はよく似ていますが作り方や性質はかなり異なるので混同しないようにしてください。
ちなみに次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性、次亜塩素酸水は酸性です。
消毒液にはいろいろとあっていずれも一長一短があります。
手の消毒で一番確実なのは流水を使って石けんでしっかりと手洗いすることみたいですが、消毒液を手配するときには事故が起きないように、消毒の目的にあった消毒液を準備すること、そしてまぎらわしいものがあるので充分気をつけてください。
【参考資料】
新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について最終報告をとりまとめました。~物品への消毒に活用できます~(製品評価技術基盤機構のウェブサイトへ飛びます)
機械が水没したら
水害が発生すると、避難ができなかった車や農機具が水没してしまうことがあります。これらの機械が水没したら、外見では問題ないように見えても絶対に触らずに整備工場にまずは連絡をしてください。
水没したら、エンジン式のものは吸排気口から内部へ水や泥水が浸入しています。一見異常が無いように見えて外回りの泥を落としてきれいにしても、内部にはたくさんの泥や水が溜まっています。
そんな状態ではまずエンジンはかかりませんし、動かすためのいろいろな部位にくっついた泥で、内部ががりがりに引っかかれてしまって使い物にならなくなります。
また、バッテリー式のものはもっと危険で、うかつに触ると感電したりすることもあります。特にハイブリット車は絶対に触らずに整備工場の指示に従ってください。
いずれにしても、専門家が解体整備することで復旧することもありますので、諦めずにまずは点検をしてもらってください。
ちなみに家電製品は水没すると確実に駄目になっていると考えで間違いありませんので残念ながら処分することになります。
もしも見た目に異常が無いからといってすぐに使おうとはせず、必ず専門家に点検してもらってから使用を開始することを忘れないでください。
子どもに伝えておく災害時の対応
親や大人がいないときに地震にあったらどうするかについて、こどもと話したことはありますか。
こどもには「ここで遊ぶときはここへ避難してね」といった感じで伝えているのでは無いかと思いますが、安全になるまでそこにいて欲しいと思っていても、こどもは親を探しに危険を押して移動します。
ですから子どもには「お父さんやお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、家族みんながそれぞれ避難するから、あなたも避難して安全だとわかるまではそこにいてください」と、家族もきちんと避難すると言うことを伝えておいてください。
できれば、安全が確保されてから家族が集合すべき場所を具体的に決めておくとより安心です。集合すべき場所は、津波などの影響がありそうなら影響を受けない高台や避難所の場所を、そうでないなら自宅などを目印にしておくといいでしょう。
そして安全とはどういう状態なのかについてもきちんと教えておく必要があります。抽象的ないい方だと、子どもはうまくイメージできないことが多いですから、例えば「波が完全にこないとわかるまで移動しない」とか「ラジオやテレビで安全だとわかるまで移動しない」など、わかりやすくイメージしやすい言葉で伝えておきましょう。
親が子どもを心配するように、子どもも親を心配します。だから、こどもに「あなたが避難してくれていると思うから自分は避難できる」ということをしっかりと伝えてください。
逃げないといけないときには、何をしていても逃げること。みんなちゃんと避難するから、あなたも避難すること。あなたが避難してくれると思えないと、自分が心配であなたを探しに行くことになり、災害に巻き込まれてしまうかもしれないことを伝えてください。
一人一人がそれぞれに自分の命に責任を持ち、自分の命を守るための行動をしっかりととること。いざというときだけでなく、日頃からしっかりと話をしておかないと、思いはうまく伝わりません。
迷ったときにはより安全な方を選ぶこと。大人がなんと言おうと、自分の命を守るための行動を取れるようにしておきましょう。
東日本大震災で多くの児童が犠牲になった大川小学校では、子ども達の裏山への避難判断を教師が邪魔したうえに避難させなかったという話もあります。命を守るための判断は、子どもだけで無く大人もしっかりと身につけておく必要があります。
過剰なくらいの安全確保でちょうどいいのです。「子どもだから大人が100%守る」というのは大人の思い上がりでしかありません。自分の命を自分で守る判断をさせることは非常に大切なことですから、折を見てしっかりと判断能力を育てるようにしましょう。
水害対策で考えること
今日は昭和58年島根県西部水害の起きた日です。ついこの間のようなイメージなのですが、もう38年も前のことになります。
あの災害をきっかけにして、益田川には日本でも珍しい自然調節型の益田川ダムが造られて、必要以上の水が川へ溢れるのを防いでいます。
ここ数年は局所的に豪雨になることが多くなってきていますが、今のところダムの機能もあって益田川が氾濫するような事態にはならなくなりました。
ただ、河川は流域の雨の降り方によって水位が変化しますので、あまりその場では降水がなくても、上流部で激しく降ると水かさが一気に増えて氾濫することがあります。
その場の天候状況だけでは判断がしにくいというのが最近の洪水の特徴と言えるかもしれません。
場合によっては、数日間快晴の続いている地域に河川の氾濫注意情報や氾濫警戒情報が出ることもあると思いますが、馬鹿にせず早めの行動をすることが大切だと考えます。
その時に大切なのは、自分のいる場所がどれ位の高さで、過去にどのような災害に遭ったのかをしっかり調べておくことです。そうすれば、避難関係の情報が出たときに逃げる必要があるのかどうかということがある程度わかりますから、急いで避難すべきか余裕があるのか、あるいは在宅避難で充分なのかについて判断ができると思います。
大切なことは、自分のいる場所の情報とどのような災害に弱いのかについてしっかりと知っておくことです。
絶対に逃げ遅れて死んだりすることのないように、避難計画についてしっかりと練っておいて欲しいと思います。
不便・不足・不自由を楽しむ
被災してしまうと、それまでの生活が一変してしまうことが殆どです。
不便・不足・不自由の三重苦になるのですが、ここでその人の性格が出てきます。
ないものに目をつけるのか、あるものでなんとかしようと考えるのかで、その先に起きてくる内容は真逆になってきます。
例えば、停電になると電気がありません。灯りや冷蔵庫、エアコンといった快適生活に欠かせない道具は全て使用不能になります。その時「電気が無いからどうにもならない」と思うとないものにばかり目が行って不平・不満・不足が噴き出して精神的にダメージを受けてしまいます。
でも、電灯が使えないなら他のもので代わりができないかと考えて代替品を準備できれば、そこまで精神的にダメージを受けることはありません。
さまざまな大きな災害で、まず立ち上がったのは子どもとお年寄りでした。
子どもは今自分にできることをやろうと行動を始めます。そしてお年寄りは過去の不便な生活から現在の生活に変遷してきたので、不便な生活に戻っても過去からのさまざまな知恵を使ってできるところから生活レベルを改善しようとしました。
今の私たちの快適な生活は過去からずっと続いてきているわけではないのですが、ついそれを忘れがちになるのが人間というものです。。
たまには安全が確保できる範囲で意図的に不便・不足・不自由な状況を作り出し、試してみてはいかがでしょうか。
被災したのはどうにもならない事実でしか無いので、そこからやってくる不便不足不自由を楽しめるくらいの精神的な余裕が欲しいものです。