どんな備えがいるのかを知っておこう

その場所を知ることで適切な備えをすることもできる。写真は防災マップ作りの一コマ。

日本に住んでいる限り、災害が起きると大小はありますが、自分の生活に影響を受ける人がほとんどだと思います。
例えば、低地にお住いであれば大雨や洪水に備えておかないといけませんし、山の周囲にお住いであればがけ崩れや地すべりに気を付けておく必要があります。
また、直接なんの影響もない場所に住んでいる人でも、災害によるライフラインや道路などの寸断による影響は必ず出てきます。
どのような災害でどのような影響が出るのかは、過去の例や予測、推測するしかない部分もありますが、影響を受ける災害を認識することが災害に備えることの第一歩になるとおもいます。
ハザードマップや過去の伝承などを参考に、あなたがいる場所にはどのような災害が起きる危険性があって、どのような備えが必要なのかを確認し、そのうえで災害対策を進めるようにしてください。

1週間の備蓄量を考える

 防災対策でよく言われる非常時の備蓄品については、最低3日、できれば1週間程度準備することが望ましいとされていますが、何をどれくらい用意しておくといいのかというのは、なかなかイメージがうまくわかないのではないかと思います。
 特に消耗品である水や食料、仮設トイレやカセットガスなどは、内閣府が出している備蓄量からかなり増減する項目になると思いますので、正確な数量を知っておく必要があると思います。
 水は1日3リットルですが、人によってはもう少し少なく摂取している人、逆にそれよりも多く摂取している人、いろいろです。
 食事にしても、お米を毎食1合食べる人もいれば一日で1合という人もいるでしょう。パンでないとダメな人もいるかもしれません。
 また、トイレについても一日大小どれくらい使っているのかは人によってかなり異なります。
 備蓄品が余るのは問題ありませんが、不足する状態になると悲惨なことになってしまいますので、量や回数はできるだけ把握しておくことをお勧めします。

電源確保を考える

蓄電池。準備しておいて損はない。

 被災した後、生活の質をなるべく落とさないようにしようとすると、どうしても電気が必要になります。
 ただ、電源の回復は大規模災害になればなるほど遅くなるものですから、あらかじめ何らかの準備をしておいたほうがいいと思います。
 手っ取り早いところでは、蓄電池と太陽光発電パネルの組み合わせを用意しておくこと。
 保管できるサイズだと、大した発電量にはなりませんが、それでもスマートフォンの充電やラジオやテレビの電源などに使うことができます。
 お日様があれば充電が可能なので、一組準備しておいてもいいかもしれません。
 避難所や住宅だと、発電機があると電源はかなり安定します。
 エアコンや電子レンジなど大きな出力が必要とされるものは難しいですが、家電がある程度まとめて使えるのは大きいです。
 手回し発電機などの人力発電機を準備されている方もいますが、実際に使えるかというとかなり厳しいのではないかと思います。
 電気を作る方法を準備しておくことと、自分にとって必要最低限の電化製品にはなにがあるのかということ、そしてそれらの電気使用量をきちんと確認しておいて、いざというときに慌てないようにしたいですね。
 ちなみに、太陽光発電システムが最初から組み込まれているおうちには、非常用電源コンセントが用意されている場合があります。
 太陽光発電システムの蓄電池からの給電をする場合には、非常用電源コンセントにつながないと使えませんので、取り扱いには気を付けてください。

ホイッスルは身に着ける

中に球があるものよりも棒状のものの方が使いやすい

 1995年1月17日午前5時46分、淡路島北部を震源とするマグニチュード7.3の地震が起きました。
 これが阪神淡路大震災で、神戸などでは多くの古い家が倒壊し、火災が発生してしまいました。
 倒壊した家屋の下敷きになった人たちは家族や知人、周辺の人などによって救助されましたが、救助が間に合わずに亡くなった方も大勢いました。
 もしも下敷きになって生存していた人が自身の居場所を救助者に教えることができたなら、ひょっとしたら救助された人はもう少し多かったかもしれません。
 そこで非常用持ち出し袋など災害時に用意すべき持ち物にホイッスル(笛)が入るようになりました。
 人の声は思ったよりも届きません。マスクをつけ、パーテーション越しに話している人の声は非常に聞きにくいと感じたことはありませんか。
 災害時には、マスクとパーテーションよりもずっと分厚い壁や屋根、家具といった障害物を超えて救助者に自分が生きていることといる場所を教えなければいけませんが、どんな大声でもうまく届くことはほとんどありません。また、大声を出し続けることでのどを痛めたり、声が出せなくなったりするリスクもあります。
 そのため、人の耳に届きやすい音が出せるホイッスルが重要なアイテムになるのです。ホイッスルは普段使いの鍵ケースや首などからぶら下げて、できる限り身に着けるようにしてください。
地震はいきなりやってきますので、揺れ始めてからホイッスルを探そうとすることは無理です。
 できるだけ身に着けて、いざというときに使えるようにしておくこと。
 ちょっとした災害への備えですが、誰にでもできることです。
 今からの準備でも決して遅くはありません。
 普段持ち歩くものの中にホイッスルも加えておいてくださいね。

【活動報告】研修会「ハザードマップの読み方を知ろう」を開催しました

 去る1月14日、益田市の市民学習センターにおいて研修会「ハザードマップの読み方を知ろう」を開催しました。
 当日は2名の方にご参加いただき、益田市のハザードマップを使って実際にそのマークのあるところではどのような出来事が起きるのかについて、映像を交えながら一つずつ確認し、なぜこんな風に書かれているのかなどについて雑談を交えながら研修しました。
 ハザードマップを読むことは災害対策の基本になる部分ですが、表示されている中身が理解できていないと単なるデータの書かれた冊子にしかすぎません。情報が読み取れると、備えなければいけない災害やいざというときの避難経路、そして普段行き来する場所の危険性まで理解できるようになりますから、興味のある方はハザードマップを読む前に最初の凡例をしっかりと読み込んでみてください。
 これから先も機会があればまたやってみたいと思っていますので、もし興味がある方がおられたら、またのご参加をお待ちしています。
 今回ご参加いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。

避難訓練は定番化しない

 学校や施設の避難訓練では、だいたい毎年同じような内容が繰り返されていることが多いです。
 それだけ重要ということもいえるのですが、内容も完全に同じになってしまうと、それが当たり前になって本番では右往左往することも出てきます。
 特に想定シナリオが共有化されている場合には、そのシナリオに従って訓練を実施しないと怒られることもよくあり、変更する手間を考えると、結局毎年同じような訓練になってしまいます。
 それを防ぐためには、シナリオは参加者には共有しないことが大切です。
 いつ、どのような想定で何が起きるのかまでは共有してもいいと思いますが、具体的な行動については事前に決められているはずですから、シナリオがなくてもそのとおりに行動できると考えておきます。
 そうすることによって、落ち着く先がわかりませんので最後まで緊張した状態で訓練を行うことができると思います。
 まだ、どうしてもシナリオを共有する必要があるのであれば、その中にサプライズを組み込むことをお勧めします。
 例えば、けが人が発生しているや職員の数が不足しているなど、少し意地悪な想定を準備することで、シナリオがあってもかなり緊迫した訓練ができます。
 実際のところ、訓練をしっかりすればするほど行動も素早くなって安全も確保されやすくなるのですが、いつも同じ想定だと、異なる条件で本番になったときには相当慌てることになってしまいます。
 避難訓練では予定調和は必要ありません。トラブルがなく終わったとしたら、想定になにか大きな問題があったのではないかと考え、訓練を計画していくことをお勧めします。

【終了しました】ワークショップ「マイタイムラインを作ろう」を開催します

 来る1月21日10時から益田市民学習センター103会議室で、ワークショップ「マイタイムラインを作ろう」を開催します。
 マイタイムラインは、日本語に直すと「私の行動計画」になり、災害時における自分の行動計画をあらかじめ決めておくことで、いざというときに何も考えずに行動できるように準備しておくものです。
 マイタイムラインは、よく「私の避難計画」と言われることがありますが、対象は避難だけではありません。
 品物の備蓄や確認、ライフラインが寸断された場合の対策などもこのマイタイムラインで決めておく必要がありますので、ほとんどすべての人が作っておいたほうがいいものです。
 今回は、ハザードマップを確認したうえで、対応しないといけない災害や行動について一つずつ確認をし、自分自身に必要とされる行動計画を実際に作ってみます。
 準備の都合上、事前に申し込みをお願いしますので、興味のある方や実際に作ってみたい人、そしてどのように作るのかを知りたい方のお申し込みをお待ちしております。

死なないこと、怪我しないこと

小学校の防災クラブで実施している応急手当。普段でも使えるものをしっかりと学ぶ。

 災害時に最も重要なことは死なないこと、そして怪我しないことです。
 そのための耐震補強だったり、早めの避難だったり、場合によっては被災地外の遠方への避難ということも考えられるわけです。
 ただ、死なないこと、怪我しないことを達成するためには日ごろからの準備がかなり大切になります。
 でも、重要度は高いがいつ来るかわからない災害への備えは、大丈夫かもしれないという気持ちにとらわれることが多くてどうしても後回しにしがちです。
 優先度を上げるためには、周囲の目などのさまざまな補助が必要になりますので、例えば自治会や自主防災組織、行政などは災害時に余計な手を取られないためにしっかりと手助けをしていくことが大切です。
 自治会や自主防災組織であれば、家具の固定方法や実際に各家庭を回って一緒に対策をする、行政であれば耐震補強や耐震診断に対して信頼できる業者の紹介や対策にかかる経費の補助など、その気になれば簡単にできることがたくさんありますので、対策が必要だということから一歩踏み出し、対策を実際にやろうというところにまでなってほしいと思います。
 最終的に自分の身を守るのは自分しかありませんが、自分の身を守るためのいろいろな対策の手伝いは誰にでもできます。
 災害時に死んだり怪我したりする人が増えると、消防や警察、自衛隊や行政といった専門的な活動をする部分に負担がかかり、対応が遅れたり対応できないことも起こりえます。
 不幸にして死んだり怪我したりする人を0にすることはできないかもしれませんが、対策を講じることで0に近づけることはできますので、お互いが助かるような手立てを考え、実際に行動して、いざというときに死なない、怪我しないようにしていきましょう。

ペンダントライトは固定する

こういうやつがペンダントライト。地震ではかなり激しく揺れるし、割れるし落ちることもある。

 天井からつるしている照明のことをペンダントライトといいますが、地震の際にはこれが揺れて当たって壊れて破片が室内に四散することがよく起こります。
 最近は蛍光灯からLEDに代わってきているので以前ほどではないと思いますが、それでも天井近くから破片が散ると、部屋中の床に割れたものが散らかって歩くのに危険になります。
 本当はペンダントは天井直付けタイプの照明、あるいは壁に埋め込み式の間接照明に変更したほうが安心なのですが、もしも難しいようなら、ペンダントライトの傘をテグスなどで固定して動かないようにしてしまいましょう。物理的に動かなければものに当たることがありませんのでペンダントライトの傘が割れることもありません。
 動かないように、最低でも4か所、十字になるようにテグスを取り付け、天井に固定することで、ある程度の安全を確保することができます。
 当研究所所長の家でも、古い寝室の照明を取り換えたことがありましたが、照明用コンセントの形状が新しいものなら取り換えも簡単にできます。
 予算や手間の問題はありますが、落下物で怪我しないように、できる限り天井の照明が動かないような対策をしておくようにしましょう。
 余談ですが、直管型蛍光灯を使っているような事務所や倉庫の場合には、飛散防止フィルムが巻いているものか、飛散防止用のケールが売られていますので、そういったものを使って、地震の際に割れて飛散しないような対策をしておいてください。

【終了しました】研修会「ハザードマップの読み方を知ろう」を開催します。

 あなたは自分がいる場所が、どのような災害時にどのような危険があるのか知っていますか。
 簡易的にそれがわかるのが、市町村が作成しているハザードマップです。
 このハザードマップ、きちんと内容が理解できると非常に効果的に自分の安全確保ができるのですが、残念ながら配るだけで読み方の説明がきちんとされていないので、ちゃんと読まれていないことが多いようです。
 今回は、危険や避難判断の基本となるこのハザードマップの読み方についてやってみたいと思っています。
 「ハザードマップってなんだ」という方から「この部分はどう読めばいいのか」など、初歩の部分からちょっとマニアックな話まで、ハザードマップを見ながら一緒に学んでみたいと思っています。
 準備の都合がありますので、できれば事前申し込みをお願いします。
 興味のある方のご参加をお待ちしております。