BCPを作ってみよう

 新型コロナウイルスが国内に広がりそうな気配です。
 政府は不要不急の外出を控えて人混みに出るなというお願いをしていますが、多くの人が集まるコンサートやイベントについては、各自で判断して欲しいということで、何がどうなったら危険なのかという判断基準が明らかになっていません。まずはその基準を自分たちで作る必要がありますがいろいろなしがらみの中で判断に迷うというのが実のところだと思います。本来なら政府が強制的に人がたくさん集まることを禁止すべきなのでしょうが、そこまで思い切ったこともできないようですから、各自が自分のところの事業継続化計画、いわゆるBCPを作るしかないということになります。
 参考になるのは、以前に新型インフルエンザ騒動があったときに多くの会社や機関が作ったものです。あの時は政府が基本となる指針や作成例の提示があって、それに従って作っていたと思いますので、もしも作っていたら探してみてください。感染症対策はさほど変わりませんので、過去のBCPでも充分役に立つと思います。
 もしそのときに作っていなかったとしても、BCPを作るのはそんなに難しくはありませんからご安心を。やることは「方針を決める」「困りごとと解決策を洗い出す」「優先度を決める」「時系列に整理する」というたったの4ステップです。

1.方針を決める

 まずは今回の新型コロナウイルスに対する我が家我が社の方針を決めましょう。新型コロナウイルスが蔓延したときに我が家我が社がどのようになっているのが理想でしょうか。会社や組織で「人命優先」なら流行中は出社に及ばずでしょうし、「事業優先」なら何があっても出社して仕事をしろになるでしょう。おうちであれば「家族優先」なら家族がかかったときに誰が休んで世話をするかということになるでしょうし、「仕事優先」ならどこの誰にかかった家族を見てもらうのかを決めないといけないことになります。
 いろいろと迷う部分はあると思いますが、BCP設計の基準となるのは我が社我が家の方針です。ここがしっかりと決まっていると、さまざまなBCPはその方針を元に決定できます。

2.困りごとと解決策の洗い出し

 方針が決まったら、次は発生したときに起こりうる困りごとを洗い出し、その解決策を決めていきます。
 例えば、いつもの仕入れ先が操業停止したら代わりの入荷先が確保できるのかや、家庭であれば子どもが発熱したとき、その子の世話をどうするかはあらかじめ決めておかないと揉める元になるでしょう。
 予測される困りごとをどんどん書き出すわけですが、できれば困りごと一つを一枚の付箋に書いて何かに貼り付けていくとあとで時系列で整理するときに楽ができます。そして、困りごとが出きったら、同じように今度はその解決策を付箋に書き出してセットにしていきます。一つの困りごとに複数の解決策があることもあるでしょうし、逆に解決策がない場合もあるかもしれませんが、それでも構いません。

3.優先度の整理

 ここまでできたら、後は方針に従って困りごと+解決策の優先度を決めていきます。同じ優先度で真逆の行動というのがでてくるかもしれませんが、ここではとりあえずそれは無視しておきます。
事前の方針に矛盾するものは優先度が低くなりますし、事前の方針に密接に関係するものは優先度が高くなります。

4.時系列の整理

 最後は、優先度の高い順に「いつ」「どこで」「だれが」「何を」「どうしたら」「どうする」「どれくらい」「いくら」という5W2Hをはっきりとさせて時系列を整理していきます。同じ時期に同時に行わないといけない行動が出てくると思いますが、優先度が整理されているはずなので、優先度の高いものから処理していくようにします。

 これで一応BCPが完成しました。できたものは関係者それぞれがそれを知っておくことが必要です。
 普段の業務が忙しくてこんなものを作っている暇はないと言われる方も多いのですが、いざ非常事態に突入したとき、このBCPを作っていないと作成に必要な時間よりもずっと多くの時間を非常事態対応に振り向けることになりますので、面倒くさがらずに作っておくことが大切です。また、一度定めたBCPも状況に合わなければいくらでも修正はできます。作って使ってみて修正してまた使う。この繰り返しをすることで、BCPは生きてきます。
 不謹慎だと思う方もいらっしゃると思いますが、こういうときでもないと誰も真剣にBCPなど考えないと思いますから、この際一度あなたのBCPを作ってみたらどうでしょうか?

【活動報告】防災勉強会を実施しました。

 去る2月16日、益田市の黒石自治会様で防災勉強会を開催し、ハザードマップの見方と避難を行う判断基準の考え方、そして地震対策についてお話をさせていただきました。
 この地域は土砂災害警戒区域があちこちにあって過去に災害も起きているため、土砂災害についてはイメージがあったとのことでしたが、地震や津波についてはあまり考えたことがなかったということで海抜高度や地震の規模についてご質問をいただき、こちらもいろいろな新たな気づきをさせていただきました。
 自治会様向けの勉強会は初めてさせていただきましたが、皆さん熱心に学習していただき、災害対策に対する意識付けの一つにはなったかなと思っています。
 災害対策はさまざまなことをしなくてはいけませんが、一番最初で一番大切なことは「自分の命を守り、できれば怪我をしないこと」です。災害が起きたとき、参加された皆様が自分の命を守ることができるような研修をしていきたいと思っています。
 勉強会に参加してくださった黒石自治会の皆様、勉強会の開催についてご尽力いただきました自治会長の戎野様にあつくお礼申し上げます。

雪道の交通規制

 雪道を車で走行する際に、平成30年から夏タイヤだろうがスタッドレスタイヤだろうが必ずチェーンを装着しないと通行できない区間が設定されました。
 急勾配の続く区間や、過去に大雪による通行止めのあった場所、トラックや乗用車の立ち往生が発生した区間が対象となっており、石見地方では浜田道の大朝ICと旭ICの間がこの区間に指定されています。

チェーン規制区間の表示看板。

 チェーン規制が始まると、図のような看板が道路脇に登場し、規制区間ではチェーンをつけていない車は通行させてもらえません。今年は暖冬で雪による交通規制を忘れてしまいそうになりますが、今日明日は冬将軍が登場するような予報が出ていますからチェーン規制も登場するかもしれません。浜田道の利用を予定している方は念のため車にチェーンを積んでおいた方がよさそうです。また、チェーンは持っているだけでは規制区間の走行はできませんので、事前に付け方をマスターしておくことをお勧めします。

国土交通省_チェーン規制Q&A(国土交通省のサイトへ移動します)

ハイウェイ交通情報(NEXCO西日本のサイトへ移動します) 

【活動報告】福岡市民防災センターで防災体験を行いました

 去る2月15日に当所研究員が福岡県福岡市にある福岡市民防災センターで防災体験をさせていただきました。
 この施設は、福岡市消防局が運営する施設で、さまざまな防災体験や防災グッズの展示、またヘリコプターの静態展示などもあり、非常に面白いところです。
 ここでは枠に余裕があれば当日飛び込みでも1時間の防災体験コースを受講することができ、これは市民に限定していないため、誰でも参加することができます。
 当所研究員達もこの1時間の防災体験を受講させていただき、家屋火災からの避難、消火器の使い方、起震機による地震体験(震度6強)、そして風速30mの強風体験を経験してきました。日頃さまざまな災害対策について知識としては持っていても、実際に体験してみるとやはり勝手が違うもので、いろいろな気づきがあったようです。
 当日は家族連れや自治会の防災担当者、地元の少年防災クラブなど、たくさんの方達が防災体験をしていて、こういった体験が身近な防災意識の醸成に役立っているのだろうなと感じます。

 体験終了後は119番通報の練習や、水没した車からの脱出体験などをし、帰る前はセンター隣の消防署で行われていた消防隊員の訓練を興味深そうに見ていました。

 福岡へお出かけの際、是非一度行って体験していただきたいなと思います。

最新の知見を得よう

 防災に限らず、研究が進んでいる分野ではそれまでの定説が気がついたらやってはいけないことにされていたりということがあります。
 習った時点、習った相手によっていろいろなことがさまざまに変わっているので、同じような内容を複数の人に教えてもらって違ったことを言っていると、戸惑ったり困ったりすることもたくさんあるようです。
 そういうことにならないように、教える側は最新の知見を得ておく必要が常にあるのだと思っており、かつ異なる話が出たときにそれのどこに問題があったのか、それのどこが正しいのかということをきちんと説明して修正や指導を加えていく。 それができて初めて教わる人達の信用を得てよりよい方向に進んでいけるのではないかと思っています。
 特にいろいろとあるなと感じるのが応急処置の部分で、正直なところ、これは教える人の数だけあるんじゃないかと思うくらいさまざまな流派が存在し、その中でも教わる時点によってやっていることが異なっていることが、いろいろとややこしくなっている原因なのではないだろうかと思っています。
 どの方法であれ、結果的に命が助かればいいのですが、中には誤った方法にされたものもあったりして、いざというときに自分の知識が正しいのかそうでないのかについて悩んでしまうのではないかと思うことがあります。
 最新の知見をたまにはしっかりと確認して、的確にしっかりとより安全な行動を取ることができるようにしたいものだと思っています。

自分ができる地震時の安全な姿勢を決めておく

 地震が起きたとき、まず最初に周囲の安全を確認してからダンゴムシのポーズを取る、というのが最近の耐震姿勢のはやりのようです。
 ただ、何らかの事情でダンゴムシのポーズがとれなかったり、周囲の安全確認に時間がかかったりする人がいることも事実ですので、自分がすぐにとれるできるだけ安全な姿勢というのを確認しておきましょう。例えば高齢者の方などは素早い行動を取るのが困難な人も多いですから、安全確認しているうちに揺れで転んで怪我をしてしまうかもしれません。それを防ぐためには、普段歩くコースに危険なものがないかを意識しておくことです。
 それから、転倒しないためには重心を下げる必要があります。人間の身体は構造上異常に頭が重たくなっていますので、なるべく低い姿勢を取ることが大切です。しゃがんだり、座ったりすると揺れに対して転んでしまうリスクはかなり下がります。階段では、必ずてすりをつかんで移動し、揺れを感じたら手すりをつかんだまましゃがむこと。そうすれば何もせずに立ったままよりもかなり安全になります。
身体が揺れを感じたらすぐに低い姿勢をとること。もし地震でなかったとしても、転倒する危険は防げます。
 地震そのもので死ぬことは殆どありません。揺れによる転倒や倒壊、崩落などに巻き込まれて死ぬのですから、その原因をなくせばいいのです。
 普段からの生活スペースの片付けや移動経路にものを置かないことなどしなければいけないことはたくさんありますが、ちょっとした意識の変化で生存確率を変えることはできます。あなたにあった地震時の安全な姿勢を見つけ、その姿勢が無意識にでも取ることができるように、見つけて練習しておいてください。

災害時の情報にはどんなものがあるだろう

 災害で危ない目に遭わないようにするためには、災害が起きる前に自分の安全を確保することが大切です。その判断基準の一つとして、行政機関が発表する各種情報がありますので、今回はこの情報について確認してみることにします。

1.情報の種類

情報の種類には、大きく分けると3つあります。

(1)気象庁が出す気象情報

 気象庁や各気象台が出す情報で、早期天候情報、各種注意報、各種警報、各種特別警報など、おそらく一番よく見聞きする情報です。テレビやラジオ、インターネットなどで確認できます。

(2)気象庁と関係自治体が出す河川情報及び土砂災害情報

 国、都道府県が管理している河川の水位とその水位に基づく河川情報、雨や水量の状況によって起きる土砂災害に関する土砂災害情報があります。
これらの情報は重複して提供されていたり、管理区間だけ提供されていたりとややこしいので注意が必要です。
 河川情報は国土交通省の各河川事務所、土砂災害情報は各都道府県の砂防事業を担当している部署のホームページ、または都道府県の防災ポータルでも確認できます。

(3)市町村が出す避難情報

 上記(1)や(2)の情報を元に、市町村が集めた情報を総合的に判断した上で避難情報を出しています。市町村からは防災無線や防災メール、一部ではSNSでも提供されています。

 ご覧のように、さまざまな行政機関がいろいろな情報を出しているため、去年情報の緊急性を示すレベル表示が導入されたのですがこのレベルだけではなんのことかわからないということで、現在はレベルと避難情報を併記した状態情報が提供されています。
 次に各レベルと対応する各種情報を並べてみます。

2.発表されるレベルと情報の関係

(1)レベル1

 気象庁が天気でなんらかの危険の兆候が見られるときに出す早期天候情報。これが発表されると「レベル1」になります。
 ラジオやテレビの気象コーナーでも触れられることがありますが、1週間程度前から危険が予測されそうな場合には情報が出されます。精度的は低めですが、これが発表されたら非常用持ち出し袋の中身や備蓄品の確認をして、不足しているものがあったら買い足しておくようにしてください。

(2)レベル2

 気象庁の「大雨注意報」や「洪水注意報」、国や都道府県の「河川洪水注意報」や「土砂災害注意情報」などが発表されたときに「レベル2」になります。
 これが発表されると、この先危険になる可能性があるということですので、あらかじめ決めてある避難経路を確認して、いつ、どこを通って、どのような手段で、どこへ避難するのかを見ておいてください。
 また、気象情報に意識を向けるようにしてください。

(3)レベル3

 気象庁の「大雨警報」「洪水警報」国や都道府県の「河川氾濫警戒情報」「土砂災害警戒情報」が発表され、住民通報や道路などの状態から危険が迫っていると判断されると「レベル3」が発表されます。
 「レベル3」は避難情報では「避難準備・高齢者避難開始」といい、災害が起きる可能性があるから避難準備を始めること。乳幼児がいたり、高齢者の方や障害者の方など、避難に時間のかかりそうな人や土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域に住んでいる人は、準備ができ次第すぐに避難を始めてくださいというお知らせです。
 ここからはだんだんと緊急性を帯びてきますが、「レベル3」は比較的早い段階で発表されるので、避難に車を使うことが可能です。家に不安のある人や、孤立しそうな場所の人も、できれば避難した方がいい情報です。

(4)レベル4

 市町村の発表する「避難勧告」や「避難指示(緊急)」がこれに当たります。
 国や都道府県では「河川氾濫危険情報」や「土砂災害警戒情報」の発表も判断基準の一つとなっていますが、これが発表されるときには小さな災害は発生しています。危険地域に住んでいる人は何を置いても避難してください。避難に時間のかかる人がいる場合には、二階に避難するなど屋内での垂直避難も考えるような状態です。これが発表されたら、原則として避難に自動車ではなく徒歩での避難になりますので注意が必要です。

(5)レベル5

 市町村では「災害発生情報」の発表となりますが、これが出るような状況だと多くの場所でいろんな災害が起きている状態です。
 気象庁が出す「大雨特別警報(浸水害)」「大雨特別警報(土砂災害)」、国や都道府県では「河川氾濫発生情報」がレベル5の判断基準となっていることからも分かるとおり、完全に災害となっています。
 もしこの発表があったら、その時点・その場所でもっとも安全と思われる場所へ直ちに避難をしてください。

 ここまで読んで気がついた方もいらっしゃると思いますが、「避難命令」は災害の避難情報には存在しません。最上位でも「避難指示(緊急)」ですので、避難に関する情報については気をつけていただければと思います。

 今まで説明した内容を一覧にするとこの表になります。(出典:気象庁HP)
 自分は避難すべきかどうか、避難するとしたらどの情報が出たときに避難を開始すればいいかを、今までの説明とこの表、そしてあなたの状況を考えて決めておいてください。
 また、この表の色は、そのまま「土砂災害情報」や「河川情報」のメッシュ地図で使われているものです。紫が一番ひどい状態だと言うことを覚えておくといいと思います。ただ、一つ例外があるのは気象庁の雨雲レーダーです。これは一番強い雨雲を赤で示すことになっていますので、そこだけ注意してください。

3.避難の判断基準

 避難の判断基準はあなたの状態や避難先、そして気象条件により変わるため、一概にこうだということは言えません。
 おおざっぱに書くとレベル3からレベル4の間で避難の開始から完了まで済ませることができれば、概ね安全だと言えるでしょう。
ただ、現在起きている、または起きそうな災害に対応している避難先でなければいけませんので、そこだけは注意するようにしてください。
 もし避難所(一時避難所、避難場所含む)に避難されるときにはその避難所がどんな災害に対応しているのかを事前に確認し、避難先を決めておくことをお勧めします。避難所の性格についてはこちらでご確認ください。

意識と行動

 災害対策が必要だと思っている人は多いと思いますが、あなたはいかがですか。
 地震、台風、大雨、洪水、雷に猛暑と、特にここ最近あらゆる形で襲いかかってくる災害。自分が安心して過ごすためには、災害対策をきちんとしておかなければいけません。
 では、災害対策で何か準備をしているかと尋ねると、ちょっとしたことまで含めると、結構な確率でそれなりに準備しているという回答をいただけるようになってきており、災害対策の普及をしている身としては少しだけ喜ばしいことだと思っています。
 ただ、問題になるのは災害対策は一度備えればOKというものではなく、定期的にいろんなものを見直して準備し続けるという行動が必要となります。
 これはなかなか難しいようで、災害でひどい目に遭ったところでさえ、十年も経つと備えていたものがみんな駄目になってそれっきりというようなことになっていることが殆どなので、災害対策を意識してもらった後は、継続して意識してもらえるような仕掛けを作る必要があります。それが地域や行政が行う避難訓練であり、3.11や1.17といった災害を忘れない日として毎年取り上げられている日です。
 家庭でも、意識し続けることは非常に難しいと思います。でも、年間計画で一年に一度、キャンプと安全な場所までの避難訓練を行えば、災害対策を意識し続けることは無理なくできると思います。
 備えているから安心、ではなく、備え続けるから動けるという意識でいたいものですね。

まずは安全確保から

 地震にしても、水害にしても、津波や台風にしても、まずは自分の安全を確保するところから始まります。いくら生き残った後の避難訓練や復旧手順の確認をしても、災害時に死んでしまっては何の役にも立ちません。でも、どのように安全確保すると生き残る確率が上がるのかについては、案外とまじめには考えられていないものです。
 例えば、学校や施設では、生徒や入居者の安全確保についてはうるさいくらいに言いますが、肝心の教員や職員は安全確保が非常におざなりだと感じています。普段指導する側やお世話する側なので、そうなってしまうのは仕方が無いことなのかもしれませんが、正直なところうるさく指導する人ほど自分の安全対策はないがしろにしているなと思います。どのような人であれ、災害が起きたときにはその災害が特定の人だけ避けてくれるわけではありませんから、他人に指導しながら自身も安全確保をするための行動を取る必要があります。
 さまざまな訓練を見てきていますが、指導するときには格好の指導はしますが、なぜその行動を取らなければいけないのかという説明は殆どされていません。
 防災訓練での前提となる「安全確保」について、当たり前だとは思わずにきちんと対象者に説明すること。そして言っている本人も自分の安全確保はきちんと意識し、行動すること。
 まずは生き残る確率を上げるためにどのように安全確保したらいいのかについてしっかりと意識し、確認し、自分の中や周囲の人と、しっかりと共有して行動するようにしてくださいね。

防寒着は身体に近いところに着る

 ここ数日、ちょっと寒くなっています。某量販店の見た目ダウン、中身は綿のなんちゃってダウンベストを家庭では着込んでいますが、着込む場所によって感じる体感温度がずいぶん違うということを感じています。
 去年までは服の上に着込んでいたのですが、今年買い換えたので、試しにと古いくたびれたベストを下着の上に直接着込んでみたら、体感温度が数度以上違ってびっくりしました。身体の発熱をベストの中綿が作る空気の層がしっかりと保持してくれるので、少々寒くてもご機嫌で活動ができます。
 熱が逃げる面積としては、胴は非常に大きな部分を占めていますので、ここが暖かいと身体全体の暖かさが違います。

下着と上着の間に着込む。動きは少し鈍くなるが、暖かさは段違い。


 難点と言えば、熱が逃げないので激しい運動をしたり暖房が効いている部屋にいたりすると暑くなりすぎて困ること。文字通り汗までかいてしまいます。
 ただ、防寒対策としてこの手のベストを着るのであれば、アウターとしてではなくインナーとして使うべきなんだろうなと感じています。