災害時に備えて事業継続化計画(BCP)を作る理由はいろいろとありますが、その大きな目的の一つに「発生する問題を可能な限り早く解決する」ことがあります。
問題というのは、発生したのに無視し続けると、多くの場合は問題が問題を生んでしまって収拾がつかなくなります。
特に災害などの緊急時においては、一つの問題放置が後々大問題になることもありますから、できる限り一つの問題のときに対応して処置しておかなければなりません。
災害時に発生する問題は多岐に及ぶので、どんなにBCPを作っても100%問題は起きないと言い切ることは無理ですが、過去のさまざまな災害から、災害が発生したときに自分たちが対応すべき問題は何かと言うことはある程度予測が可能です。
予測した問題には予め解決方法が考えられているわけですから、それに従って手順を踏めば、基本的には対応者が誰であれ解決できるはずです。
BCPの手順書は、そういった目線で作成する必要がありますので、「わかりやすく」「明確に」を考えて作成してください。
そして、BCPがあれば、その場の指揮官は突発的に起きる事態に対応を専念させることができます。その結果、さまざまな問題が小さいうちに終息できて、復旧や復興が予定通り、または予定以上に早く完了できることになり、そのために作成するものです。 BCPを作っておくことは、今ある戦力でどれだけのことができるのか、そして何を優先して対応するのかを明確化することと、問題対応の手順を予め定めておくことです。
現状を維持する方法ではなく、何から優先して対応すべきなのかを常に頭に置きながら作成するようにしてください。
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■災害時のBCPを見直そう
本日のNHKニュースで災害時の金融機関の臨時休業についてやっていました。
災害時の「臨時休業」 地方銀行でも進む(NHKニュースサイトに飛びます)
これによると平日は原則営業しなくてはならず、臨時休業する場合には金融庁に事前に届け出をしないといけないと定めた銀行法が10月に改正され、災害時には届け出不要で臨時休業できるようにしたそうです。
いくら銀行であっても災害時に備えて職員を守る必要がありますから、BCPを備えた金融機関の中には、例えば鉄道が計画運休したときなどは臨時休業すると行った取り組みをしていたそうですが、今回の改正を受けてもう少し柔軟に臨時休業できるようにするそうです。
公共交通機関、特に鉄道が計画運休することが増えてきている現状ですが、今回の改正で金融機関が臨時休業した場合にどうするかということを自社のBCPに取り込んで見直し、改定していく必要があります。
最近はさまざまな災害が続いており、大手企業は従業員や顧客の安全を優先するような方向で対応しつつあります。出退社時に被災した場合には雇用主の責任問題にもなってくると思いますので、きちんとしたBCPを作成して自社が問題なく経営が続けられるような方策を準備しておくことが、経営者には求められています。
ところで、あなたはいざというときにどうするのかをきちんと決めていますか。
あなたの安全を守るのはあなた自身しかいませんので、あなたのBCPについても考えてみて欲しいなと思います。