視力矯正具を必要とする人が眼鏡を作りに行ったとき、予備の眼鏡を進められたことはありませんか。
あれは万が一のとき、あなたが困らないように進めてくれているのですが、あなたは予備の眼鏡がわかるところにしまってありますか。
というのも、災害はいつもあなたが起きているときに起きるとは限りません。過去の災害を見てみると、寝ているときや明け方などに起きているものも多いのです。
つまり、眼鏡やコンタクトレンズを外している状態で被災することもあり得るわけですが、そんなとき、あなたの眼鏡やコンタクトレンズがすぐに使える場所に置いてありますか。そして、それらが駄目だったときに備えて、非常用持ち出し袋などに予備のものがしまってありますか。
いざというときに、物がきちんと見えている場合と見えていない場合では、行動がかなり変わってくると思います。
視力矯正具なしでは行動が制限されてしまいますし、避難後のさまざまな情報は文字や映像で提供されることが多いので、非常に困ることになります。また、知り合いなどを探したりすることも困難でしょう。
そして、被災地で新たに眼鏡を作ろうとしても、恐らくは相当な期間待たされることになると思います。
そう考えると、普段使いしている眼鏡に加えて最低もう一つ、異なる場所に眼鏡を保管しておいた方がいいと思います。
ちなみにコンタクトレンズしか使わない方の場合でも、被災地では衛生的な水が手に入りにくいですから、必然的にある程度の期間は眼鏡に頼らざるを得ない状況になりますので同じように予備の眼鏡を作っておいた方が安心です。
最近ではデザインや能力を考えなければずいぶんと安く眼鏡を作れるようになっています。あなたの安全を守るためにも、まだ持っていないのであれば、眼鏡屋さんで予備の眼鏡を作っておくことをお勧めします。
カテゴリー: 非常用持ち出し袋
非常用持ち出し袋に関するあれこれです。
非常用持ち出し袋の中身と普段の生活
非常用持ち出し袋の中身についてはたびたび触れているところですが、中身に迷うときには、自分の普段の生活を思い返してみてください。
いつ、どんなときに何をしているか、どのようなときに何を使ってどんなことをしているか、まずはそれを考えてみてください。
その上で、その生活習慣は避難先でもしないといけないことなのか、やったほうがいいことなのか、やらなくてもいいことなのかを整理します。
やらなければいけない、やったほうがいいと判断すれば、それに必要なものは準備しておかないといけないということになります。
ここで注意したいのは、やらないといけない、やったほうがよい、やらなくてもいいはあくまでも主観です。他の人の意見を考えるとうまくいきませんので、そこだけは気をつけてください。
さて、準備をするとき、それらのものが非常用持ち出し袋に詰めておくと困るようなものであれば、非常用持ち出し袋を普段自分が使う場所へ移動させ、その中から出し入れをするようにします。
そうすることで、非常用持ち出し袋の位置も把握できますし、いざというときに探さなくてすみます。
避難生活はどれくらい普段の生活の質を維持できるかで快適性が変わります。
非常用持ち出し袋を自分が持って歩ける範囲で、という前提にはなりますが、普段から自分の生活を考えておいて、非常用持ち出し袋の中身を備えるようにしてくださいね。
非常用持ち出し袋や備蓄品の意味
非常用持ち出し袋や備蓄品はそれぞれきちんと準備しておきましょうという説明がされますが、非常用持ち出し袋や備蓄品をなぜ備えないといけないのかについて考えたことはありますか。
それは避難や避難先、避難生活で自分が直面するであろう困り事を解決するためにあらかじめ準備しておくものだということです。
お困り事解決袋と考えれば、中身に何を準備しなければいけないのかがわかってくると思います。
そして、非常用持ち出し袋や備蓄品の中身はみんな違うということも理解できるのではないでしょうか。
例えば、老眼鏡や入れ歯、杖などは必要とされる人以外には準備しなくてもいいものですし、スマートフォンや携帯電話を持たない人であれば充電池を持ち歩く必要はありません。
井戸や貯水タンクがあって水の心配がいらなければ飲料水の優先度は下がりますし、野菜や米が確保できるのであれば備蓄食を準備する必要がないかもしれません。
避難所に毛布や布団がふんだんにあるのであればエマージェンシーシートやエアマットは不要でしょうし、周囲に薪がふんだんにあるのであれば燃料はいらないかもしれません。
もし災害が起きて逃げるとき、そして逃げた後、あなたが直面すると思われるさまざまな困り事を解決するためには何を用意しておいたほうがいいのかを考えて準備をしておくこと。
それにより、初めて非常用持ち出し袋や備蓄品が意味を持ってくるということを知っておいて欲しいと思います。