2024年8月7日。浜田市三隅町のかっぱランドで、保育園児向けの安全教室を開催しました。
当日は三隅保育園の園児18人に、ライフジャケットの着方や川の流れ方を体験してもらいました。
ライフジャケットは、正しくつければ川遊びの頼もしい味方になりますが、着方を間違えると事故が起きます。
また、もし川に流されたとき、浮き方を知っていれば助かる確率はかなり高くなります。
危険を感じた時に冷静に行動することは大人でもかなり難しいことですが、今回の体験をとおして少しでも参加してくれた子ども達の安全が確保できればいいなと思います。お声がけいただきました黒沢まちづくりセンターの斎藤センター長様、三隅保育園の皆様に厚くお礼申し上げます。
カテゴリー: 乳幼児
【活動報告】浜田市保育連盟施設長会で防災研修の講師をしました
2024年7月3日。浜田市の浜田まちづくりセンターで開催された浜田市保育連盟施設長会で、災害と施設についての研修会をさせていただきました。
当日はお忙しい中、たくさんの方に来ていただき、本当に真剣に聞いていただきました。
保育園は施設ごとにみんな災害に備える要件が異なります。
でも、園児や職員の命を守るという一点ではみんな同じだと思います。
そして、被災後にどれだけ早く復旧し、再開できるかで、地域の復興の速度もかなり変わります。
お忙しいとは思いますが、万が一に備えて、しっかり準備していただけたらよいなと思います。
お声がけいただきましたみのり第二保育園の渋江先生、そしてご参加いただきました皆様に、厚くお礼申し上げます。
【活動報告】保育園の職員向け研修会を開催しました
2024.5.21。午後は浜田市のみのり第二保育園様の職員研修会にお邪魔しました。
今回は講義ではなく、日ごろ疑問に思っている災害対策のあれこれをいろいろと話してみようという防災カフェ形式で、あらかじめいただいた疑問に対して答え、話を広げていきました。
保育園など、社会を支えている施設は、普通のところよりもより速い復旧が求められますが、それを実現するためには、施設職員さんの家庭の災害対策がしっかりとできている必要があります。
家族やおうちの安定があって、初めて安心して仕事ができる。
根性論ではなく、きちんとした備えをしてくださいとお願いしたら、その後お住いの地域での避難や準備など、保育園のみならずご家庭の安全確保についても話がでていました。
ちょうど保育園の非常用持ち出し袋の更新時期で、どうやって運ぶのか、何を持っていくのかについて研修会の後で意見交換されたと聞き、とてもうれしかったです。
防災は、普段の生活の延長線上にあります。職場だけでなく、家庭だけでなく、自分の生活を中心にして準備をしてもらえればと思っています。
今回お話をいただきましたみのり第二保育園の渋江様はじめ、ご参加いただきました先生方に厚く御礼申し上げます。
【活動報告】川登保育園で職員向け防災研修会を開催しました。
2024年1月13日に益田市の川登保育園で職員様向け防災研修会を行いました。
災害後の被災地の復旧は、学校、介護施設、保育施設がどれくらい早く再開できるかでその速度が決まってきます。
施設の災害対策は当然として、職員様とそのご家庭の安全確保が施設の再開に影響を与えることを研修会ではお話しました。
いざというときに備えて、全ての人が自分が、そして家族がどう動くのかを決め、お互いに把握できるようにしておきたいですね。
お声がけいただきました川登保育園様に、こころからお礼申し上げます。
乳児がいるときは液体ミルクを備えておこう
乳児にとって、災害時だろうがなんだろうが、栄養補給のためには母乳またはミルクをのむことが必要です。
では、乳児のお持ちの親御さんがどれくらい備えているかというと、母乳や粉ミルクは常備していても、液体ミルクを常備しているところはまだまだ少ないようです。
液体ミルクは賞味期限が半年から18か月と、災害食として用意するには期限が短いですし、出しているメーカーも限られていますので、現状では少ないのかなという気がしています。
ただ、災害時にはこの液体ミルクはかなり力強い味方になることを覚えておいてください。
場所がどこだろうが、容器の中には常に完成されたミルクが入っているのですから、調製する必要もなく、そして衛生面でも有利なのは考えなくてもわかると思います。
WHOが出している粉ミルクの調製法では、細菌対策で70度以上のお湯で粉ミルクを作ることが推奨されていますが、被災直後ではそういう温度を作れる材料がないかもしれません。
液体ミルクであれば、人肌程度まで温めればそのまま使えて細菌対策も出来ていますから、汚染を心配する必要は少なくなります。
もっともいいのは母乳なのですが、さまざまな事情から、母乳が使えない場合に備えて、液体ミルクを2~3日分用意しておくといいと思います。
もちろん、事前に乳児に飲ませてみて、好みの味であることは確認しておきましょう。
災害時には、母乳か液体ミルクを乳児に与えるといいということと、粉ミルクは必ず70度以上のお湯で溶かす必要があるということを、知っておいてほしいと思います。
乳児用調製粉乳の安全な調乳、 保存及び取扱いに関するガイドライン (厚生労働省のウェブサイトへ移動します)
【活動報告】乳幼児救急救命法講習会を開催しました
2023年6月1日に益田市のすみれ保育園様で乳幼児救急救命法の講習会を開催しました。
当日は日本赤十字社島根県支部の講師さんの指導のもと、8名の保育士の先生方にご参加いただき、約1時間半に渡ってみっちりと乳児・幼児の一次救命措置について実技をしました。
当研修会はすみれ保育園様の研修会の一つとして開催されたもので、保育士の先生方は普段の保育園の活動を考えながら、時間いっぱい、一生懸命受講されていました。
講習会後には、定期的に受講しないとできないねというお話もいただき、やらなければできないということを体感していただけたのではないかと思います。
日本赤十字社島根県支部様では、こういった乳幼児救急救命法や一般向けの一次救命といった研修会について職域・地域での開催も受けておられるそうなので、10人程度のまとまった参加者が確保できたら、一度相談してみるといいと思います。
今回講師派遣を快諾してくださった日本赤十字社島根県支部の皆様、そして救急法講習会にご参加いただきました保育士の先生方にお礼申し上げます。
日本赤十字社島根県支部(日本赤十字社島根県支部のウェブサイトへ移動します)
触覚・味覚に注意する
乳幼児のことで、災害時にどのようなものを避難用のアイテムとして用意しておけばよいのかというご質問をいただくことがあります。
そのときにご説明することの一つに、できるだけ「普段使っているものを使い続ける」というものがあります。
乳幼児は触覚や味覚が敏感です。
そのため、できるだけ普段食べたり飲んだりしているものを摂取できるようにすること、そして食べたり飲んだりする道具も普段とできるだけ違わないものを準備することが重要になります。
例えば、母乳ではなくミルクを飲んでいる子どもさんは、できるだけ普段と同じミルク、普段と同じ哺乳瓶で飲ませるようにすると、不安の中でもある程度落ち着いてくれます。
母乳であれば、無理にミルクに変えずに出なくても母乳を与えてください。一時的に止まることはあっても、焦らなければ必ずまた出ます。
幼児であれば直接口にする箸やスプーン、フォークなどはいつもと同じものを使いましょう。それだけのことですが、不安な中でも食事をしてくれることが多いです。
離乳食期の子どもさんの場合には、できるだけ普段と同じものを食べてもらうようにします。普段お手製のものを食べなれている子は、もし作れる環境にあるのならば作ってあげてください。難しければ、市販品を与えることになりますが、市販品はメーカーによって同じ品名でもかなり味が異なります。
お手製のものを食べるだけでなく、たまに市販品を混ぜて食べさせることで、その子の志向がわかりますので、そのメーカーのものを準備しておくとお子さんも食べやすいと思います。
乳幼児では、もっとも不安になってしまうのが普段と異なる食事ですから、できる限り普段と同じ食事を取れるように意識して準備をしておくようにしてください。
自分の子どもが騒がない、泣かないだけでも親のストレスは随分と減ります。
ちなみに、同じことは大人にも言えます。
アルファ化米やフリーズドライ味噌汁など、平時にたまに試しておいて、自分の好みの味を見つけて準備しておくと、少なくとも食でのストレスは相当減ります。
食べなれたもの、飲みなれたもの、使い慣れた道具は、それだけで人に安心を与えてくれます。そのあたりを意識して準備しておくようにしておいてくださいね。
【活動報告】救急救命講習会を開催しました
2023年5月21日に益田市あけぼの西町にある(株)益田スイミング様を会場に、日本赤十字社島根県支部の方を講師にお招きして救急救命講習会を開催しました。
当日は14名の方にご参加いただき、水難事故で気を付ける点や心肺蘇生法、AEDの使い方を3時間にわたってしっかりと講習をすることができました。
心肺蘇生とAEDはほとんどセットでされることが多いので、今回の講習でも一連の流れとして行ったのですが、実際にやってみると非常に疲れてしまい、1分間でも圧迫する力が緩んでいくような大変さがありました。できる限りその場にいる人たちで交代で負担を軽くしながら命をつなぐことが重要だと感じました。
今回の講習会でも、参加してくださった方からはさまざまな質問が出て、「夏の道路で短パン履いてる状態で膝立ちするのは難しい」とか「実際にどれくらい出くわす頻度があるのか」「心肺蘇生法をした相手が亡くなったら訴えられるのか」などといった質問も出て、講師の方も「周囲の協力を仰いでできるだけ怪我しないようにする」「講師自身はそういった現場には出会ったことはない」「心肺蘇生した相手が亡くなっても刑事訴訟にはならない」といった具体的な回答を一つ一つ丁寧に行ってくれました。
毎回ご好評をいただいているこの講習会ですが、一年もたつと忘れてしまうというご意見も多く、できれば年内にもう一度やってみたいと考えていますので、興味のある方はぜひご参加ください。
今回の講習会に参加してくださった皆様、そして丁寧に分かりやすい講習をしてくださった日本赤十字社島根県支部の講師の皆様にこころからお礼申し上げます。
【活動報告】長浜まちづくりセンターで防災研修会の講師をしました
2023年5月13日、浜田市の長浜まちづくりセンターで地震に対する備えを中心とする防災研修会の講師をしました。
当日は18名くらいの方にご参加いただき、予定していた起震車が雨天で来れなかったので、みっちり2時間に渡って研修をさせていただきました。
長浜地区は山あり海ありで地区内でもさまざまな条件があり、それぞれに備えが変わってくるところです。
参加者にはご家族連れ、特にお子様が多く、プログラムを子供向けに急きょ振りなおして、台車を使った揺れ体験や、地震の時の防御姿勢、部屋の見取り図を描いて危険な場所を探してもらう「おうちの安全チェック」などを体験してもらいました。
休憩時には、参加してくれていた子供から「地震のとき、机の下でどんな格好したらいいか教えて」というご質問をいただき、その場にあった会議机を学校の机に見立てて、机の下での防御法を説明しましたが、実物があるともっとわかりやすかったかなと思いました。
いざというときに自分の身を守るのが、大人でも子供でも変わりません。
「地震の時には先生の言うことを聞きましょう」と学校では教えていますが、それでは先生がいないときには子供は自分の命を守ることができませんので、きちんとした地震の時の防御姿勢やその後の避難の方法などを、子ども達が自らできるように、しっかり伝えていきたいなと思っています。
今回お声がけいただきました、浜田市の長浜まちづくりセンター様に、こころからお礼申し上げます。
マニュアルはできるかぎり具体化する
学校や施設、企業などでは、基本的には災害時の対応マニュアルが作られているはずですが、あなたはそれに目を通したことがありますか。
もしも目を通したことがあるなら、書き方がどうなっていたのかを思い出してください。例えば避難なら「近くの公園や施設に避難」といった抽象的な書き方か、「〇〇公園の〇〇に避難」といった感じで具体化されていたでしょうか。
面倒くさいことと時間が取れないこと、そしてわからないことや責任問題に発展することを恐れてだと思うのですが、防災マニュアルではとにかく抽象的な書き方をすることが非常に多いです。
ただ、抽象的に書くと、いざ災害の時には非常に悩むことになってしまいます。例えば、具体的にどこへいつまでにどのように避難するのかがしっかりと明記されていないと、避難すべきタイミングを失ってずるずると逃げ遅れることになります。
緊急時に備えたマニュアルでは、より具体化し、単純化しておくことが大切です。
防災マニュアルを備える前提は「命を守ること」、そして「被害を軽減化する」ことですので、何を最優先するのかを取り決めたうえで内容を具体化してマニュアルは作成しておきましょう。
作るまでは非常に手間がかかりますが、一度作ってしまえば毎年きちんと見直すだけで災害時の行動基準となるマニュアルが手元にあることになり、災害時から復旧、復興時の手順がはっきりとわかり、手順が組みやすくなります。
また、もしもその防災マニュアルを使うことがあったなら、状況が落ち着いてから内容に足りないものがなかったかや段取りはうまくできていたかなど、次回に備えた検証と反映をしっかりと行っておきましょう。
担当する各省庁がそれぞれの所管に応じて防災マニュアルのひな型を作っていますが、あれは必要最低限の記載がされているだけですので、実際には自分のところにあわせたカスタマイズが必要になります。
ひな型に文字を入れて出来上がり、ではなく、その内容も含めてしっかりと検討し、自分のところにあった具体化されたマニュアルを備え付けるようにしてください。
マニュアルができたなら、そのマニュアルはしっかりと所属する全職員に情報を共有化しておかなければなりません。全部覚えることができないとしても、マニュアルがどこにあってどのページを使うのかがわかれば、非常時には心強い存在になりますので、作成から共有化する作業までを一連の流れとして、しっかりと整えてほしいなと思います。