停電と発電機

 災害が起きると、かなりの確率で停電が起きます。そして広域停電が起きるとなかなか回復しないという現実があり、自家発電機を備え付ける人が増えているようです。
 また、キャンピングカーを持っていたり野外で電力を使うことが多い人は自家発電機を持っていることが多いですから、災害時にはそれらが活躍することになります。
 ただ、自家発電機が稼働すると必ず起きるのが酸欠による死亡事故です。
 カセットガスでも灯油やガソリンでも、内燃機関による発電は燃料と酸素を燃やし、一酸化炭素や二酸化炭素を出して発電をしています。
 消費する酸素量はかなり多いですから、昔のように風通しのいいおうちならともかく、最近の高密度断熱住宅だと建物外から酸素が入ってくる量よりも屋内で消費される酸素の方が圧倒的に多くなります。
 その結果、中にいる人が酸欠になって死んでしまうことになります。
 発電機の説明書を読むと、「必ず屋外に置いて使うこと」と書かれています。音や振動などで近所迷惑になるからということで屋内に置くのでしょうが、そんなことを気にする環境では、そもそも発電機を使うべきではありません。
 発電機は必ず屋外に置くこと。そしてそこから電源コードを屋内に引き込み、家電製品を使うこと。使う家電は必要最低限にしておき、できるだけ発電機に負荷をかけないことも大切です。
 発電機はあると非常に便利で役に立つものです。その効果を最大限に発揮するためにも、おうちで発電機を使うときには必ず屋外で使用し、音や振動は屋外で対策をするようにしてください。