地域の安全マップを作ってみる

地図作りは災害対策の基本です。

 避難路を知ること、そして確認することを目的として避難マップを作ってみることは今までに何度もお勧めしていますが、今回はちょっと視点を変えて、地域にある安全を確保するために必要な資源に何があるのかについて洗い出してみることを考えてみます。
 地域の安全資源というと、真っ先に出てくるのは交番や消防署、病院といったところですが、他にもAEDや公衆電話、水が確保できるところ、高台や避難が可能な土地、使えそうな物資がある場所、いざというときに逃げ込める施設やお宅といったものも一覧にした安全マップで見える化しておくと、いざというときに役に立ちます。
 危険な場所やものはよく洗い出しされるのですが、いざというときに使える資源を専門に洗い出しているものは少ないと思いますが、事前に災害時や被災後、自分たちにはどんなものが必要なのかを確認し、それがどこにあるのかを知っておくことは、復旧復興の迅速化にもつながりますし、それを知ることで自分が安心できるということが一番の目的でもあります。
 よく作っている避難マップや危険マップは地域の弱みを確認する作業ですが、この安全マップは地域の強みを見つける作業です。そしてこれらの地図を組み合わせると、地域の災害に対するさまざまな問題や備えを簡単に見つけることができるようになります。
 避難マップや危険マップのついでに確認されることの多い安全資源ですが、それだけを抽出して地図を作ってみると、また新たな気づきがあるのではないかと思いますので、興味のある方は是非一度作ってみてください。