災害が発生しそうで避難所へ避難すると、多くの人は不安になるものです。
でも、そこで何をするかといえば、テレビを見るかラジオを聞くか、寝てるか、顔見知り同士で話をするかくらいです。
そうなると困るのは子ども達。特に元気を持て余している小さな子どもは暇や退屈を我慢できません。
災害で家や街がどうなるかなどという心配はしませんし、知っている子どもがいれば一緒に走り回って遊び始めるのは普通です。
ところが、そうすると不安になっている大人達は子ども達がどたばたするのを我慢できませんから「静かにしろ!」と怒鳴りつけ、しばらくするとまた子どもが騒いでまた怒鳴りという悪循環が発生します。
これを防ぐためには、子ども達を暇にさせない、退屈させないことです。
そのため、子どもがいるおうちの非常用持出袋の中には、必ず複数の子どもが静かに遊べるその子の好きなおもちゃを入れておくようにしましょう。
絵を描くことが好きな子なら、自由帳と色鉛筆。読書が好きなら単行本や絵本。編み物や将棋や碁もいいですし、トランプやUNOといったカードゲーム、持ち運びできるボードゲームも楽しいですよね。
よくある携帯ゲーム機やスマホゲームも悪いとはいいませんが、光や音、電源の問題などでトラブルが起きやすいのが難点です。また、遊ぶゲームによっては通信系に負荷をかけてしまうこともありますので注意が必要です。
どんなおもちゃであれ、肝心なのは子ども達が夢中になって楽しむことができること。
暇で退屈するから走り回ったり遊びをいろいろと考えつくわけで、夢中になって遊べるものがあれば、子ども達は本気で遊んでくれます。
では、おもちゃがなければどうするか?
そんなときには、大人がそこにあるもので、しかも周りに迷惑をかけずに遊ぶ方法をいくつか教えておくと、後は子ども達が勝手に新しい遊びを作り出していきます。また、一緒になって遊ぶのもいいと思います。
一緒に遊びながらさまざまなルールを教えると、子ども達は驚くくらい素直にそれを守ってくれます。
さらには、何か仕事をお願いするのもいいでしょう。
とにかく、子ども達を暇で退屈させないこと。
避難所がギスギスしないための一つの方法です。