おかゆを鍋で炊いてみる

七草がゆ。シンプルで簡単に作れるけれどおいしい。

明日は七草がゆの日です。
胃腸への負担を少なくし、体の調子を整えるためにおかゆを食べるのですが、由来については諸説あるようではっきりとしません。
ただ、せっかくおかゆを食べるのであれば、鍋で作ってみてはどうでしょうか。
災害時にはカセットガスで食事を温めることになりますが、カセットガスでおかゆを炊いてみるのです。
ご飯を炊くのは難しくても、おかゆはあまり失敗がなく炊くことができます。
当研究所のやり方は、
1.ご飯1に対して水5を準備
2.鍋に1の水を入れてから研いだお米を加え、30分まつ
3.鍋にフタをして火にかける。火力は強火。
4.沸騰したらフタを外して弱火にし、柔らかくなるまで炊き上げる
5.七草は別茹でしてから塩をかけて刻み、水気を絞って炊きあがったおかゆに加えます。

途中でかき混ぜてしまうとねばっこいおかゆになることがありますので、火力調整で焦げ付かないようにします。
少し厚手の鍋なら、焦げることはあまりないと思います。
作り方はいろいろとあると思いますが、せっかく作るのであれば非常時の練習を兼ねて鍋を使っておかゆを炊き一年の平穏を願ってみるのも面白いのかなと思います。

被災時は温かい食事が気力を守る

火を使わずに簡単に加温できるのはこういった化学的に熱を作るアイテム達。ただ、お値段は結構高い。

 災害用に非常用持ち出し袋を作ることを推奨されていますが、非常用持ち出し袋に入れっぱなしにしてしまうといざというときに使いかたが分からないというなんとも情けないことになってしまいます。
 そのため、普段から使っているものを非常用持ち出し袋に入れておくのが基本になりますが、非常用持ち出し袋の中身はあなたが確実に使えるようなセットになっていますか。
 さて、災害後に生活を続けていくのには何かを食べなければいけません。
 家屋が被災して避難所生活になった場合には、非常用持ち出し袋に準備したものと各地から届けられる支援物資による食事になりますが、食中毒対策などの事情で届けられる食事は原則として常温から冷たいものが殆どになると思います。
 ただ、気持ちが落ち込んだり不安なときほど温かいものを食べたいもので、温かいものを食べられるようにある程度の準備はしておいたほうが安心です。


 具体的にはカセットコンロを準備すること。カセットコンロはカセットボンベという独立している燃料が必要ですが、カセットボンベさえあれば割とどこででもお湯が沸かせ、温かいものを摂ることが可能になります。
 普段から登山などしている人であればOD缶と携帯コンロはお持ちでは無いかと思うので、それを使ってもいいと思います。


 もちろん、できればお鍋ややかんなども準備しておきたいところですが、お湯を作れるかどうかが食のレベルを決めると言ってもいいと思いますので、持ち運びできる調理器具を準備しておくようにしましょう。
 幸いにして、これから寒くなってくるとお鍋のおいしい季節になります。
 最近では卓上型のIHコンロも普及しているようですが、カセットガスコンロなら普段使いも災害時に使うことも可能なアイテムですので、これを使って家族や仲間、もしくはご自身でお鍋を囲むのもいいのではないでしょうか。

温かい食事を食べるには

 大規模災害になると、電気、ガス、上下水道といったライフラインは寸断されて止まってしまう確率が高いです。
 避難所で提供される食事は、基本的には被災地以外から輸送してくる関係上、温かいものはまず提供されません。過去の災害ではお弁当が遠くで大量に作られることになったため、冷凍せざるを得ず、凍っていたこともあると聞きます。
 災害後、避難所での炊き出し支援が非常に喜ばれるのは、温かいものを食べることができるからというのが非常に大きいのです。
 では、どうやって温めるのか。
 よくあるものではカセットコンロ。これは普段から簡単に手に入りますし手入れも楽ですので、一つは持っているべきアイテムです。
 これからの季節、お鍋などをカセットコンロで温めれば、使い方もわかりますし、備蓄もきちんとでき、おいしいものを食べることもできます。


 それから、発熱剤を準備しておくのも手です。これは耐熱パックに発熱剤を入れ、水を加えることで加熱することができる優れもの。安全に使うことができますが、費用対効果が悪いのが欠点でしょうか。
 真夏であればソーラークッカーも便利だと思います。市販品もたくさんありますが、アルミ箔と段ボールなどを使えば自分で作ることもできるようですので、試して見るとよさそうです。また、同じく夏しか使えませんが、黒く塗った灯油缶に水を入れて黒いビニール袋を包み、お湯を作り、それで湯煎する方法もあります。
 ともあれ、普通に提供されるだけではほぼ確実に温かい食事はできませんから、あなたの気力や体力を守るためにも、何らかの備えをしておいてくださいね。

お鍋でご飯を炊いてみよう

お鍋でご飯を炊くのはそれほど難しくない。慣れてくると直火でも炊けるようになる。
こうなるとおいしいお焦げも楽しめることがある。

 先日、ご家族の災害備蓄品についてどのようなものがいるのかについてご質問をいただきました。
 さまざまな場所で非常用持ち出し袋や備蓄品についてのお話を聞いておられる方は多いと思いますが、具体的な準備と言うことでさまざまなお話をさせていただきました。
 その中でキーポイントとなるのが水とご飯です。副食は缶詰やレトルト、食べられる山野草や野菜があるのでなんとかなるとして、水の備蓄とご飯の備蓄についてどの程度必要なのだろうかということになり、少し考えてみました。
 その方のご家族は3名ですので、飲料水の分量を考えると一日6リットル。3日で18リットル、7日だと42リットルが必要となります。市販品のペットボトルの2リットルの水が一箱6本ですので2日分。4箱あれば間に合うという計算になります。
 次にご飯、つまりお米をどうするかという話になり、アルファ米で計算すると一日3食食べるとして3人で9食。3日では27食、7日で63食が必要となります。
 ただ、アルファ米は日常生活ではあまり登場しないということとお金がかかるということで、備蓄を2日分、残りは普通のご飯を炊くという提案をしてみました。
 電気がないのにご飯が炊けるのかと聞かれましたのでお鍋でご飯を炊けますよと説明したところ、登山用品の鍋や飯ごう、メスティンなどの特殊な道具を用意した方がいいのかを尋ねられました。
 水害や土砂災害に遭う確率が殆ど無く、地震でも地盤改良してある最近建てた平屋建てということなので、建物が倒壊する可能性はないと判断して普通の土鍋や鍋でご飯は炊けますよと言ったらかなり驚かれてしまいました。
 確かにやったことがなければできるかどうかもわかりません。本番で初めてやって失敗したら間違いなく気力が無くなりますので、何も無い平穏なときに自分が普段使うお鍋でご飯を炊いてみることをお勧めしました。
 災害時には電気やガス、水道は止まってしまって復旧に時間がかかることが多いです。でも、とりあえず数日から1週間程度電気やガス、水道がなくても何とかなる状態を作っておけば、気分的には安心できるのではないかと思いましたので、一度カセットガスを使った卓上コンロでご飯を炊いてみることを体験してもらうことにしました。
 普段はなかなか時間がとれなくていろいろな文明の利器に頼ってしまうことも多いのですが、たまには昔に戻って料理をしてみるのも面白いのでは無いかと思います。
 おうちでできる防災訓練の一つとして、ぜひ試してみてください。なお、ご飯の炊き方はさまざまな流派があるのでyoutubeなどを参考に確認してみてくださいね。

暖かい食事のために発熱剤を準備してみる

 避難所で避難生活するにしても、自宅で生活するにしても、食事はしっかりと食べる必要があります。
 ただ、冷たいものや常温のものばかり食べていると、暖かいものが恋しくなってくるのは事実ですし、疲れて空腹な時に暖かいものを食べることができれば、それだけでかなりの気力を回復することができます。
 よくカセットコンロを準備しようという話をするのですが、ご家庭の事情によっては、それができない場合もあると思いますが、暖かいものを食べるための環境は整えておいた方が安心です。
 そこで、発熱剤を使ってみてはいかがでしょうか。「紐を引くだけであつあつのお弁当」などというキャッチフレーズでお弁当などにも使われていますが、普段の保管では危険は殆ど無く、劣化しにくく、いざというときには水を注ぐだけでしっかりと発熱してくれます。加熱するためには水が必要ですので、その分を余計に準備しておくという必要はありますが、水であれば基本的には発熱しますので、飲料用でなくても使うことが可能です。
 アウトドアや災害用に使う発熱剤は、殆どの場合ケースがついていますので、そのケースに缶詰やレトルト食品など暖めたいものを入れ、説明書に従って発熱させると暖かいものが食べられます。加熱温度は70~80度くらいですので、焦げたり発火したりすることはありませんし、よくある「○○のご飯」のような加熱しておいしくなるタイプのご飯もしっかりと温めることができます。また、授乳用の液体ミルクを温めるだけでなく、粉ミルクを調製するためのお湯を作ることも可能です。
 とても便利な発熱剤なのですが、欠点としては売っているところが限られているところです。いざというときにすぐ買えないと思いますので、一度買ってみて、自分のニーズにあっているかどうかを試してみてください。
 ちなみに、使い捨てカイロがあれば、その熱でもほのかに暖かくすることは可能ですので、あわせて使い捨てカイロも準備しておくとよいと思います。

[送料299円~]【セット】モーリアンヒートパック加熱セット 加熱袋L1枚+発熱剤L3個セット heatpac-L 3点迄メール便OK(ky0a008)

価格:668円
(2020/1/1 19:36時点)