災害は想定外の連続だと言われることがあります。
確かに、様々な対処を準備していても、予想できないことはたくさん起きますし、事前に準備していても結果としてピントがずれているものになっていることもあります。
ただ、災害大国である日本はさまざまな災害の経験知がありますから、それらを上手に活用することで想定外を減らすことはできます。
現在さまざまなところで作られているBCPは、本来予測されるさまざまな事態で普遍的な部分を手順化することで、予測できる部分に備えるという性格のものです。
ただ、このBCPはどうにも両極端になっているようで、誰でも出来る手順書を作成しているところから、「責任者に確認すること」のオンパレードになっているものまで本当にさまざまです。
災害では想定外は必ず起きますが、想定されていた事態に対処できていないと、そこからまた想定外が生まれて収集がつかなくなります。
想定されるような事態は、解決策も事前に用意できますから、手順書を作って誰がその対処をしても大丈夫なようにしておくことで、本当に最初から想定外な事態に対処すべき人が専念できます。
発生するさまざまな事態をまだ被害の小さなうちに対処していくことが、素早い復旧には必要です。
作業手順を細かく仕分ければ、殆どの対処は誰にでもできるようになります。
BCPは、その作業手順書の集合体なのです。
全ての業務を可視化することで、作業工程や手順がわかり、やるべきことに悩む必要がなくなります。
BCPを作るときには、必ず「何をしなくてはいけないのか」と「どのようにするのか」をしっかりと把握し、できる限り細かく手順を決めておくことをお勧めします。