災害が発生するときにはスマートフォンは強い武器になります。
基地局が被災しない限り電話としても情報端末としても、電波が届くところであればどこででも情報を得ることができて非常に役に立ちます。
非常用持ち出し袋の携行品の一つとしてスマホ用の充電器が加えられることが多いのも当然と言えますが、大規模な災害になってくるとある時点で突然スマートフォンがつながらなくなってしまう事態が発生することを知っておいてください。
原因は携帯基地局の電源喪失。手元のスマートフォンに電源が充分にあっても、電波を中継する基地局を動かす電気が無くなってしまうとその時点でスマートフォンは無用の長物と化してしまいます。
各携帯電話会社がさまざまな工夫をして基地局の電源喪失を防ぐ努力はしていますが、蓄電池にしても発電機にしても、外部からのエネルギー供給が絶たれてしまうとやがて電池切れ、燃料切れとなって動かなくなってしまうのです。
もちろん、各携帯電話会社も基地局の広域化や移動中継局などを被災後速やかに展開して中継網を維持する努力はされていますが、山間などの不感地帯などではスマートフォンは通じなくなると思った方が良さそうです。
そのため、情報収集の手段をスマートフォンだけに頼ることは危険です。スマホの通信網以外の電波が拾えるよう、FMやワンセグなどのついている端末や、携帯テレビ、小型ラジオなどを持っておくと安心です。
基地局の電源喪失は電源供給が止まってから約12時間から36時間と言われていますので、被災後に停電が続くようならスマートフォンや携帯電話が通じなくなる可能性を意識するようにしてください。
追記・テレビはデジタル化により地上波の中継局が電源喪失すると映らなくなるようです。ラジオについてはアナログ波なら遠方の電波を受信することができそうです。そう考えると、テレビだと衛星系、ラジオはAM波がよさそうです。もちろんコミュニティFMがあれば、それが一番身近な情報を伝えてくれると思います。