2024.5.21。午後は浜田市のみのり第二保育園様の職員研修会にお邪魔しました。
今回は講義ではなく、日ごろ疑問に思っている災害対策のあれこれをいろいろと話してみようという防災カフェ形式で、あらかじめいただいた疑問に対して答え、話を広げていきました。
保育園など、社会を支えている施設は、普通のところよりもより速い復旧が求められますが、それを実現するためには、施設職員さんの家庭の災害対策がしっかりとできている必要があります。
家族やおうちの安定があって、初めて安心して仕事ができる。
根性論ではなく、きちんとした備えをしてくださいとお願いしたら、その後お住いの地域での避難や準備など、保育園のみならずご家庭の安全確保についても話がでていました。
ちょうど保育園の非常用持ち出し袋の更新時期で、どうやって運ぶのか、何を持っていくのかについて研修会の後で意見交換されたと聞き、とてもうれしかったです。
防災は、普段の生活の延長線上にあります。職場だけでなく、家庭だけでなく、自分の生活を中心にして準備をしてもらえればと思っています。
今回お話をいただきましたみのり第二保育園の渋江様はじめ、ご参加いただきました先生方に厚く御礼申し上げます。
カテゴリー: 気象
【活動報告】研修会「マイタイムラインを作ろう」を開催しました
2024.5.11。益田市民学習センターで研修会「マイタイムラインを作ろう」を開催しました。
マイタイムラインというと意味がわからんというかたもおられると思いますが、災害が起きるまでに時間があって対応ができる水害や台風などへの時系列の備えをあらかじめ決めておくことで、これがあると抜けなく落ちなく、確実に安全が確保できるという行動計画書のことです。
参加者はお一人でしたが、備えることができる災害には、準備して備えるということが伝えられたなら良いなと思っています。
今回ご参加くださった方に、こころから感謝します
【活動報告】防災研修会「逃げ地図を作ろう」を開催しました
2024年4月12日に益田市の市民学習センター103会議室で防災研修会「逃げ地図を作ろう」を開催し、3名の方にご参加いただきました。
逃げ地図とは、災害の発生が予測されるときや発生後に避難する際、事前に安全な避難経路を想定して逃げるための道を決めておくためのものです。
この地図を作るためには、ハザードマップの確認や防災マップを作って地域の安全な場所や危険な場所を確認したうえでの作業が必要となります。
今回は前段の作業を省いてしまったためわかりにくかったと思いますが、実際にやってみるとそんなものかと思われるような内容だと思いますので、災害のときには避難する必要がある方は、ぜひ一度作ってみてください。
今回ご参加いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。
【活動報告】防災講演会の講師をしました
2024年3月9日に益田市の中西公民館様で開催された防災講演会の講師をやらせていただきました。
この日はかなり寒かったのですが、そんな中でも30名を超える方にお集まりいただき、防災の最初の一歩について二時間ほどお話を致しました。
皆さん一生懸命に聞いていただき、いくつかの質問も頂戴できて、講師としてとても嬉しかったです。
老若男女関係なく、災害は誰もが遭遇する可能性のあるものです。今回お話ししたことのうち、一つでも覚えていて、いざというときにその方の命が救えたなら、こんなに嬉しいことはありません。
参加してくださった皆様、そしてお声がけくださった中西公民館の皆様に、厚くお礼申し上げます。
【活動報告】高津小学校防災クラブを開催しました。
2024年1月17日、午後は高津小学校の防災クラブ。
前半、能登地震のお話を少しだけして、寒い時期にどうやって保温するかということで、ごみ袋を使った防寒着づくりをやってみました。
毎年いろいろな防寒着ができるのですが、今年の流行は袖付き。
そしてポケット付きとなったようです。
部屋を暖めることも大切ですが、身体が作った熱を逃がさないこともとても大切です。空気を遮断できるゴミ袋は、体の内部の熱をそのまま閉じ込めてくれるので、思った以上に暖かいものです。おしゃれに、個性を出しながら、しっかりと暖かいものを作り上げていく子ども達。
いざというときに思い出してほしいなと思います。
今回参加してくれた子ども達、そして担当の先生に、こころから感謝します。
【活動報告】川登保育園で職員向け防災研修会を開催しました。
2024年1月13日に益田市の川登保育園で職員様向け防災研修会を行いました。
災害後の被災地の復旧は、学校、介護施設、保育施設がどれくらい早く再開できるかでその速度が決まってきます。
施設の災害対策は当然として、職員様とそのご家庭の安全確保が施設の再開に影響を与えることを研修会ではお話しました。
いざというときに備えて、全ての人が自分が、そして家族がどう動くのかを決め、お互いに把握できるようにしておきたいですね。
お声がけいただきました川登保育園様に、こころからお礼申し上げます。
台風前に気を付けておくこと
台風6号が迷走しながら北上しています。
日々予報が変わっていますので、この先どうなるのか、非常に見通しが見えづらいのですが、台風のように風雨、特に風が強い災害では、いかに物が飛ばされないかという準備が必要になります。
屋根の修繕や雨どいの修理、家の周りの片づけはよく言われるところですが、テレビアンテナの点検と物干しざおとゴミ箱の片づけを忘れないようにしておいてください。
強風になると、老朽化したテレビアンテナは簡単に壊れたり折れたり飛んだりします。また、細いから大丈夫と思って物干しざおを物干し台に載せたままにしておくと、高確率で飛んで行って窓ガラスを突き破ったりしますので、物干し台からおろして床に置くようにしてください。そしてゴミ箱は、なぜかお片付けを忘れる代表になっており、大風の後はあちこちで飛ばされてひっくり返っているのを見ます。
ともあれ、台風は来るのが予測できますから、来襲前に点検したり片付けをしておくことで、壊れたり飛ばされたりすることを簡単に防ぐことができます。
来襲前の天気の良い間に、しっかりと点検をしておくようにしてください。
【活動報告】外国人の方向け防災イベントの講師をしました
2023年7月30日に益田市の人権センターで開催された災害時外国人サポーター養成研修&防災イベントの防災イベントの講師として外国の方向けに災害についてのお話をさせていただきました。
当日は40名を超える方にご参加いただき、災害時外国人サポーター養成研修に参加された方たちと一緒になって、防災クイズや避難所でのお困りごと相談などを体験してもらいました。
意外に知られていないのですが、当研究所のある益田市にもいろいろな国の方がいろいろな形で仕事をしています。
ただ、普段は仕事以外では日本人との接触はあまりないことや、地域を見て回ることなどはあまりないようで、なかなか地域の情報、特に防災関係はうまく届いておらず、何をどうしたらいいのか、それ以前にどんな災害があるのかもわからないという方が多いようで、今回はそういった方向けに災害の種類や地震のときの身の守り方、ハザードマップの見方について初歩的な説明をしました。
参加された皆さんは和気あいあいと言った空気の中でも真剣に考えたり調べたりしてくださり、密度の濃い時間になったのではないかと思います。
外国の方向けの防災研修会は初めてだったのですが、普段使っている資料が案外とわかりにくいことがわかったり、伝え方に工夫が必要なことなど、今後の当研究所の研修会に反映できそうなことをたくさん学ばせてもらいました。
ひょっとしたらこういった需要があるのかもしれませんので、当研究所ではご要望があれば引き続き外国の方向けの防災研修会も開催したいと思っています。
今回お声がけくださった益田日本語ボランティアグループともがき様、そして災害時外国人サポーター養成研修を毎年企画されているしまね国際センター様にお礼申し上げます。
川を見に行く危険と田畑を見に行く危険の違い
大雨や洪水の時には川や田畑を見に行くと危険なので近づくなと言われています。
ただ、川を見に行くのが危険な理由と、田畑を見に行くのが危険な理由が違っていることをご存じですか。
増水した川を見に行くのが危険な理由は、あふれた水に足をとられて水に流されたり、誤って川に落ちたりするからです。
では、田畑はなぜ危険なのかといえば、誤って水に浸かった田畑に落ちることはありますが、それよりも状況を見て「何とかしなければ」と動いてしまうことによって、川の時よりも高確率で足を滑らせたり、流されたりしてしまうからです。
水に浸かった田畑は対応のしようがないのですが、それでも何かはできるのではないかとあがこうとした結果、水路にはまっておぼれたり流されたりしてしまうのです。
川は直接の利害関係がないのでそこまで何かしようとは思わないでしょうが、田畑は自分の生活がかかっていますので見てしまうと何か手を打てないかと焦ってしまいます。
川を見に行くよりも、田畑を見に行く方がより危険だということがイメージ的にわかっていただけるのではないでしょうか。
水が出るところへは近づかないことが基本ですが、川よりも田畑を見に行く方がより危険だということを、覚えておいてほしいと思います。
水に浸かるところ、浸からないところ
大雨が降るたびに冠水したという話が出ますが、どんな雨であれ、冠水する場所の順番はおおよそ決まっています。
そして、そこが冠水しているのにさらに雨が降り続けているようなら、その冠水している場所が広がってきますので、どういった対応をしなければいけないのかが予測できると思います。
水の性質として「高いところから低いところへ流れる」と「水は昔の流れを覚えている」というものがありますから、高手にいる人よりは低地にいる人が、山の上に住んでいる人よりは谷筋や平野部に住んでいる人が、雨には敏感にならないといけないわけです。
地形を見ると、ある程度水に浸かりそうな場所や危険な場所は予測ができます。
そして、ここ最近の大雨を考えれば、最初に水に浸かるところ、その次に・・・、といった感じで水の動きも読めると思います。
それが理解できれば、どのタイミングで避難しなければ逃げられなくなるのか、また、雨が止んでからどれくらいで水が引くのかの予測ができます。
これがわかると、自分が行動すべきタイミングを決めることができます。
自分の安全管理がより確実にできるようになるということです。
大雨はどこに住んでいても体験することは確実ですので、ハザードマップや地形図、古地図、そしてちょっとした雨の様子を見ながら、自分にとって安全を確保するための行動をしっかりと決めておいてください。