飲み終わったペットボトルに水道水を入れて冷凍庫で凍らせておくといろいろと便利です。
保冷剤に比べると経費がかかりません。使用済みのペットボトルと水道水なので、割といくらでも手に入る材料です。
そして、溶けたらそのまま飲料水に使うことができます。
特に夏場などだと、クーラーボックスに入れておいて全体を冷やし、それが終わったら冷たい水として飲む。
そうすると帰りは荷物が軽くなってご機嫌です。
我が家では夏場は数を増やして用意しておき、涼しくなってきたら本数を減らしていますが、増減が簡単なので非常に助かっています。
また、停電時に冷蔵庫の上部に入れておくと、しばらくの間冷気を維持してくれます。冷凍食品などを使うことはよくありますが、凍らせたペットボトルは、溶けた後も飲料水や生活用水にそのまま転用できるのが便利です。
他にも発熱時にタオルを巻いて大きな血管を冷やしたり、暑い日の停電では、蓄電式の扇風機と組み合わせることで簡易冷風扇が作れたり、およそ冷やすことが必要なものには使うことができます。
500mlのものを一本作っておくといざというときに重宝しますので、冷凍庫に余裕があるときにはやってみると便利だと思います。
カテゴリー: 医療
アルコール消毒とストーブ
ストーブに限りませんが、火を扱っているときにアルコール消毒をするときは、火の周りには吹かない、かけない、拭かないを気をつけてください。
当たり前だと思われることも多いと思いますが、火がついていることを意識せずにアルコール消毒を行って引火するということが起きないとも限らないからです。
言うまでもありませんが、アルコールは可燃物です。アウトドアで直火を使う人なら、助燃剤や着火剤にアルコールが使われることをご存じなのではないでしょうか。
アウトドアの現場でよく起きる事故の一つに、燃焼中の着火剤追加による引火というのがあります。
アルコールは気化が早くて燃焼温度も低いことからとても着火しやすいものなのですが、火がうまくつかなかったり急いで火を大きくしようとして容器のまま着火剤を投入しようとして引火事故になっています。
このコロナ禍でアルコール消毒はどこででも見るようになりましたが、使われる際にはくれぐれも火元に注意してください。
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子ども用マスクを準備しておく
ここ最近では新型コロナウイルス感染症対策で小さな子もマスクをつけていることが多いですが、この騒動が収まった後も、災害後は歩ける子どもはできるだけマスクを着用するようにしてください。
というのも、災害後には非常に細かな粉じんが舞っており、地表から1mくらいは常に粉じんがある状態だと考えて間違いありません。
呼吸器系に吸い込むと健康には良くないですので、マスクで防除するようにします。
また、できるならば目の粘膜を守るためのゴーグルもかけておいてください。水泳用のもので充分機能すると思います。
それから、可能であれば雨合羽などの粉が落ちやすい表面のつるんとした上着を着用させるようにしておくと安心です。
ここまで読んで気がついた方もいらっしゃると思いますが、災害後の粉じん対策は花粉症対策と同じ方法です。
花粉症対策を粉じんが収まるまでやると考えて行動していただければと思います。
また、もっと小さい子どもの場合には、家の中でも少しだけ高い場所にいるようにしておくと安心です。
低体温症に気をつけよう
登山や屋外での運動をやっている人は割とよくご存じだと思いますが、低体温症には季節は関係ありません。
夏であっても、身体から熱が奪われてしまって低体温症にかかってしまい危険な状況になることがあります。
低体温症は本人が気づいたときには一人では手の打ちようが無い状態になっていることが多いので、意識して低体温症にならないように気をつけておく必要があります。
では、低体温症はどうやって起きるのでしょうか。
低体温症は、身体が作る熱が何らかの原因で奪われてしまい、熱を作ることができなくなる状態を指します。
例えば、夏にはやる方がそれなりにいる沢登りですが、水の冷たい上流部で水に浸かり続けていると感覚がなくなり、震えがきます。これは低体温症の予兆で、そのうちに手足の指の動きが鈍くなったり、肌の感覚がマヒしたりしてきます。
その後は全身の動きが鈍くなったり、転んだり。意識がはっきりしなくなると危険な兆候です。
最終的には寒いという感覚がなくなって眠くなって絶命してしまうので、そうなる前に手を打ちましょう。
基本は,身体を乾燥させて保温することです。
保温といっても、意識が混濁しているような状態のときには、かなり体温が下がっていますので、ストーブや湯たんぽなどでいきなり温めると心臓マヒを起こすことがありますので、ゆっくりと温めていくしか手がありません。
で、この低体温症、大雪の最中に屋外作業をしたり除雪しているときにも起こります。雪に埋もれると一気に低体温症になりますし、除雪などで汗をかいたあと寒風に吹かれれば同じように一気に低体温症になります。
とにかく小まめに休憩をとって身体を冷やさないこと。そして雪や汗で身体が濡れたら、すぐに拭き取って乾いた衣服に着替えることを基本に行動をしてください。
低体温症は条件さえ揃えばどんなところでも起こり得るものです。
そのことを忘れずに、どうぞご安全にお過ごし下さい。
必要なものと代替品
災害対策の物品でよく出てくるのが「○○の代替品として」というものです。
「○○があるとこんなものが作れますよ」といった内容なのですが、正直なところ、「必要なものはきちんと準備しておけ」と声を大にして言いたいところです。
被災して手元にまともなものが無い状態といった事態に備えてということなのでしょうが、最初からものが無い前提で代用品を考えるのは本末転倒。
まずはその目的に応じたアイテムをきちんと用意しておくことが重要です。
災害時にはさまざまなものが不足します。よく出てくるのがおむつなのですが、紙おむつの代替品としてよく出てくるのがビニール袋とタオルを使った袋おむつです。
ビニール袋は水を漏らしませんが、足やお腹の結び目から漏れ出すのでそれを防ぐためにかなりきつく結ぶことになります。
すると、出したおしっこはそのまま代用品おむつの中に閉じ込められ、蒸れて非常に不快です。
布おむつに慣れている人なら手早く交換して赤ちゃんの下半身の乾燥状態を維持できますが、紙おむつに慣れている人だと、濡れたら交換しないといけないということが理解できていない人もいると聞きます。
そんな状態になったら、赤ちゃんは泣き止みませんし肌もかぶれたりして後が大変です。
それなら、普段持ち歩くカバンにおむつカバーを一つ入れておけばそこまで困らなくても済みますし、紙おむつの予備を持ち歩ければ、そもそも悩まなくてもいい話です。
何も無い状態に備えて代替品の作り方を知っておくことは大切ですが、それを前提にして何も準備しないという考え方は困ります。
代替品はあくまでも非常時の非常用であり、可能な限りその目的に適切な道具を準備した方がストレスがかかりません。
できる限りその目的に応じたアイテムを準備しておいてくださいね。
ちなみに、代替品を準備するときの考え方は「それは何を目的にしているのか」です。
さっきのおむつの話では、赤ちゃんがおしっこやうんちをしたときに親や周りに被害が及ばないようにするのが目的ですので、考え方によってはおむつをつけないと言う選択肢もあります。
難しく考えずに、もしもアイテムがなければ、そのときに「どうやったらその目的が達成できるのか」を考えて代替品を準備すれば失敗はあまりないと思います。
変にとらわれず、柔軟に考えたいものですね。
視線を遮るものを用意する
避難所に避難すると、ある程度落ち着くまでは基本的にプライバシーはないと考えた方が良さそうです。
最近でこそ気の利いた避難所であれば授乳室やおむつ交換場所、着替え場所などを準備するようになってきてはいますが、多くの避難所は場所の提供だけという考え方ですので、広いスペースにあちこちでごろ寝というのが現在の日本の避難所のスタイルなので、授乳や着替えなど、他人に見られたくないと感じる行為をする可能性があるならば、視線を遮る道具を準備しておくようにしてください。
例えば、自立型テントがあればプライベート空間を簡単に作り出すことができるので非常に便利です。
ただ、避難所はすし詰めになることが多く,テントが建てられない場合も多々あります。
そういった事態に備えて、大きめのバスタオルやエマージェンシーシート、レジャーシートなど物理的に視線を遮ることのできるものを用意しておくようにしてください。
退屈になると、動きのあるものを無意識に目で追ってしまいがちです。
そうすると、見ている側は意識していなくても、見られている側は落ち着かないものです。
避難所にそういった道具を備蓄するのは現実的ではないので、とりあえず自衛のために、自分の非常用持ち出し袋にはそういった道具を入れておくことをお勧めします。
災害と常備薬
新型コロナウイルス感染症がかなり流行っているようですが、この感染症にかかると、現在は無自覚・無症状でも最低10日間の自宅待機が必要となります。
当然のことながら、外出はできないわけで、そうなると日常生活で薬を必要としている人は死活問題となります。
医療機関や薬局との連携がうまく取れていればいいのですが、現在の様子から見ると、しばらくは今までの想定よりも長め、10日から15日前後の薬の余裕が必要と考えた方がよさそうです。
ただ、基本的に薬というのは手元に在庫があるようには処方されません。
薬を手元に残すためには、かかりつけ医と相談して事情を説明し、一度多めに処方してもらうことです。
あとは通常通り処方してもらえば、手元には多めに処方してもらった分だけ薬が残っていることになります。
いくつかそういった取り扱いが難しい薬もあるようですが、あなた自身の健康状態を維持するために、常備薬が必要な方は備えておいてはいかがでしょうか。
アレルギー対策を整えておく
災害が発生して避難所に長期滞在する必要が出てくると、さまざまな問題が出てきます。
見た目や動きなどで分かる問題なら良いのですが、内臓疾患やアレルギーのある人は、ぱっと見何が問題なのかわからないために健常者とトラブルになりがちなので気をつけなければいけません。
特に食事制限や食べものからのアレルゲンの摂取を控えるという行動は、行政などからの配給食のとき、お残しや食事をしないという選択肢になることもあって、見る人によっては「何の不満がある」と文句を言われてしまうこともあります。
そして、避難所で配られる食料品ではアレルギーや食事制限に配慮されたものが出る可能性はまずありませんので、そういう人は自分であらかじめ食事を準備しておく必要があります。
現在は3日から1週間程度は自分の備蓄を用意するように言われていますが、アレルギー体質の人は、それ以上に準備しておくようにしてください。
また、最悪に備えて何が食べられて何が食べられないのか、どれ位摂取してもいいのかは、あらかじめ平時に試しておいたほうが安全です。
それから、万が一に備えて抗アレルギー薬は常に携帯しておくようにしてください。
非常用持ち出し袋に入れておいてもいいのですが、いざというときにそれを常に持ち出せる環境にいるとも限りません。
普段必ず持ち歩くカバンや財布などに、最低1回分は入れて持ち歩くようにして下さい。
アレルギーは未だにたいしたことが無いと考える方がいますので、アレルギー持ちの人は、自衛手段をしっかりと確立しておいた方が無難です。
せっかく災害から助かったのに、食べ物のアレルギーで倒れてしまっては何にもなりません。
悲しいことですが、自分の身は自分で守るを基本にして備えるようにして下さい。
感染症の感染者数を考えてみる
新型コロナウイルス感染症のオミクロン株が急速拡大しているようです。
ようです、と書いたのは、普通の風邪も流行っているのと、PMや花粉が原因のアレルギー症も始まっていてどれがどれだかわからない状態になっているため。
早めの終息を祈るところですが、新型コロナウイルス感染症では人流抑制、つまり人の移動を制限して感染を抑え込もうというのが基本的な対策になっています。
では、もし制限しなければどうなるのかを極めて大雑把に考えてみました。
計算方法は倍々ゲーム。一人の人が一日に一人、感染させると計算しています。
初日は1人が一人に感染させたので、感染者は2人になります。2日目は4人。3日目は8人。
1週間、7日目では128名となります。たいしたことないなと感じますが、ここからが問題になります。
8日目は256名、9日目は512名、10日目で1,048名。15日目で33,536名で20日目に1,073,152となり、100万人を超えます。
28日目には274,726,912名となって、日本の人口を超えてしまいます。
実際にはこんなことにはなりませんが、最初の一人が一か月も経たないうちに2億人を超えるというのですから考えたら怖い話です。
では、人流抑制をするとどうなるのか。
当たり前のことですが、感染している人をそこから動かさずに人との接触を絶たせてしまえば、基本的に感染させることはありません。
ロックダウンといわれる都市封鎖などは、それを狙って行われているわけですが、実際には物流も止めない限りは完全な隔離はむつかしいでしょう。
また、ロックダウンを行うと同時に、感染していない地域では、感染が始まる前に、ウイルスが入ってきても大丈夫なような予防対策を徹底しておく必要があります。
この二つができて、初めて感染症の抑え込みが可能になるわけです。
ちなみに、日本の感染症対策では感染源を特定してそこから発生している可能性のある人を追跡し、感染者を抑え込むという方法をとっています。
感染者数が少なくて保健所などの行政機関が対象者を追い切れ、感染した可能性のある人すべての協力が得られる状態であれば、これは極めて有効な手なのですが、現在のオミクロン株の場合、これだけ蔓延してしまうとどこで感染したのかは正直に言ってわからないと思います。
感染を防ごうと思ったら、当たり前ですが自分で自分の身を守るしかありません。
具体的には、ウイルスを体内に入れないようにすること。
不要不急の人との接触はさける、マスクは常時着用し、もし外出したなら帰宅後にはマスクを交換する、流水を使ったしっかりとした手洗い。
自分の衛生環境のレベルを上げることで感染するリスクを下げること。
どれだけ努力してもリスクを0にすることはできませんが、できる範囲のことはやっておくことで、あなたと周りの人の感染リスクを下げることができます。
倍々ゲームにならないように気を付けたいものですね。
怖い感染症
年末年始にかけて新型コロナウイルス感染症のオミクロン株が蔓延しているようですが、感染症というと、新型コロナウイルス感染症だけでなく、インフルエンザウイルスやノロウイルス、ロタウイルスといった有名どころを忘れてはいけません。
大規模災害で大規模避難所ができると、これらの感染症が避難所内で猛威を振るうことが非常に多くなります。
日常生活だと、例えば風邪にかかっても家で寝ていれば直るのですが、避難所の場合だと、寝ていると避難所内の人に感染させる危険性があります。
そこで感染者を隔離するわけですが、この手のウイルスは気がついたときには蔓延しているという場合が殆どですので、多くの場合打つ手なしの状態になります。
これらを防ぐ方法は、しっかりとした流水によるこまめな手洗いとマスクの着用。アルコール消毒もある程度は有効で、実際に2021年は新型コロナウイルス感染症対策の手洗いが励行された結果として、感染症にかかった人が激減していました。
ただ、大規模避難所になると充分な手洗いスペースや消毒スペースが確保できないという問題があります。元々今ある施設を避難所に転用しようという発想ですので、これは仕方の無いことなのかもしれません。
また、日常生活の延長線上にある生活の場でもあるので、衛生概念のずぼらな人が一人いると、避難所内に感染症が蔓延することになりかねません。
必要なことは、とにかく早期発見早期隔離なので、毎日の体調管理や検温は必須だと思いますし、少しでも体調不良な人は別室で隔離するくらいの対応が必要になってきます。
また、トイレのような場所は不衛生になりやすくウイルスが蔓延しやすいので、しっかりとした清掃が必要になります。
これらの管理がしっかりとできると、ある程度感染症対策はできると思うのですが、あなたの避難すべき避難先ではこういった衛生管理について、どのようにすることになっているでしょうか。