【活動報告】防災マップ作りを開催しました

 去る9月26日に益田市高津町の連理松センター(旧高津児童館)で防災マップ作りの研修会を開催しました。


 去年に引き続き2回目の開催で、本来は夏休みの開催を企画していたのですが、猛暑とコロナ禍ですこしずれ込みました。今回は最初に災害時に「危険なもの」「安全なもの」「役に立つもの」を子ども達とスタッフで考えてリスト化し、連理松センター周辺を調べてみました。
 去年は地図や写真は全て手書きで行ったのですが、今年は「第17回ぼうさい探検隊マップコンクール」応募する条件で、日本損害保険協会ぼうさい探検隊マップ作り事務局様から防災マップ作成用のタブレットの貸し出しを受けることができましたので、それを使ってやってみることにしました。
 また、万が一に備えて(株)ゼンリンが提供している「まちたんけんキット」を使った書き込み用の地図も用意。万全の体制で地域の点検を行いました。

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 当日は雨が降ったり晴れたりまた大降りになったりするめまぐるしい天気でしたが、フィールドワークの間だけは天気が安定してくれて、無事に点検をすることができました。

危ないかなと感じる場所を確認していく。危ないかどうかは主観なので、いろいろな見方が出てくるところが面白い。

 昼食は空き缶コンロを使ってご飯を炊こうと考えていたのですが、天候が安定しないために断念。前回と同じアルファ米食べ比べとなりました。ただ、使うお皿は新聞紙を折って作った物を使い、大きさや折り方についていろいろと試行錯誤してもらいました。

新聞紙を普通に折るととんでもない大きさの皿になる。折り返しと折り方を試行錯誤。

 また、防災食として市販されている缶入りの乾パン、クラッカー、ビスケットの差し入れをいただき、それを見た子ども達は昼食休憩中は雨のやんだ連理松センターの庭で、自主的にお茶会を始め、お互いの交流を深めていました。

長期保存用のクラッカーや乾パン、ビスケットは相性があるので事前に試しておくとよい。参加者の子ども達は何でも食べる元気な子たちだった。


 午後からは地図を製作しましたが、タブレットでは完成までさほど時間もかからず電子機器の威力を感じました。

貼り合わせた地図を元に見つけたものを落とし込んでいく作業。地図のプロットが間違ったりしていることがあって面白い。

 手書きの地図の方は、地図に場所を落とし込む作業までで時間となってしまい、今回は完成まで至りませんでしたので、後日完成させてみたいと思います。
今回会場提供をしていただきました連理松センター職員の皆様、参加してくれた子ども達、そしてボランティアスタッフや差し入れをくださった皆様に厚くお礼申し上げます。

今年参加してくれた子ども達。去年の参加者も多いが、うまく定着させられるかが今後の課題。

【開催終了】防災マップ作りを開催します

 コロナウイルスの第二波が広がっていることもあり、絶対に開催しますと言えないところがつらいのですが、災害は待ってくれません。
 というわけで、新型コロナウイルスを警戒しつつ、去年行いました防災マップ作りの第二弾を開催することになりました。
 去年は避難路の点検を行いましたが、今年は若干方向を変えて、地域の安全な場所や危険な場所を調べて地図化しようと思っています。
 地域に新型コロナウイルスが蔓延した場合には中止となりますが、現在のところ何も無ければ以下のスケジュールで開催しようと考えております。
 興味のあります方は、当サイトの「問い合わせ先」から、題名に「防災マップ作り参加希望」とご記入いただき、氏名、住所、年齢、連絡先電話番号を添えてお申し込みください。
 折り返し詳細についてご案内いたします。
 地域の安全点検について興味のある方のご参加をお待ちしております。

開催日時:2020年9月26日(土)10:00~14:00
開催場所:連理松センター(旧高津児童館)
参 加 費:中学生以下無料、高校生以上一人500円(昼食代)
開催内容:益田市高津地区連理松センター周辺の安全な場所、災害時に役立つもの、
     危険な場所の調査と地図作り。
     昼食は防災食を試食します。
申込期限:2020年9月12日(土)15:00
問合せ先:石西防災研究所

【活動報告】防災勉強会を実施しました。

 去る2月16日、益田市の黒石自治会様で防災勉強会を開催し、ハザードマップの見方と避難を行う判断基準の考え方、そして地震対策についてお話をさせていただきました。
 この地域は土砂災害警戒区域があちこちにあって過去に災害も起きているため、土砂災害についてはイメージがあったとのことでしたが、地震や津波についてはあまり考えたことがなかったということで海抜高度や地震の規模についてご質問をいただき、こちらもいろいろな新たな気づきをさせていただきました。
 自治会様向けの勉強会は初めてさせていただきましたが、皆さん熱心に学習していただき、災害対策に対する意識付けの一つにはなったかなと思っています。
 災害対策はさまざまなことをしなくてはいけませんが、一番最初で一番大切なことは「自分の命を守り、できれば怪我をしないこと」です。災害が起きたとき、参加された皆様が自分の命を守ることができるような研修をしていきたいと思っています。
 勉強会に参加してくださった黒石自治会の皆様、勉強会の開催についてご尽力いただきました自治会長の戎野様にあつくお礼申し上げます。

【活動報告】防災マップの調査報告を小学校に行いました

 夏休み企画として8月に「防災マップ作り」を実施したところですが、本日、その内容について高津小学校様に調査報告をさせていただきました。

 今回の防災マップは地震と、地震による津波が発生した場合、学校から最寄りの高台の避難所までどのように避難したら良いかということを調べたのですが、作成した地図を元に、子ども達の疑問や心配なことについて説明をし、先生方がそれらを問題点としてすでに認識されており、試行錯誤を続けられているというお話を伺うことができました。

 去年、実際に避難所までの避難を行うということで、指定避難所である翔陽高校まで避難訓練を実施されたそうです。その結果、大きな道路の横断方法や長くなってしまう避難列の安全対策、学年ごとに異なる移動速度の問題、そしてどこへ避難するのが安全なのかということについてお話を伺い、こちらからも提案できることやよその事例などのご紹介をさせていただきました。

 学校の避難訓練はどうしても定型化しやすいとのことですが、定型化していてもそこから学べることはあります。やらないよりはやったほうがずっといいですし、同じやるのであれば、現在高津小学校様が挑戦されているような、より実態に即した方法を試してみるのはとてもいいことだと思います。

 よくあることなのですが、訓練をするときには「地震発生→机の下」というような定型的な行動を指示しがちです。でも、その行動にはきちんとした意味が存在します。訓練時には定型的な行動ではなく、「どこを守るためになぜその行動をとるのか」ということについて、子ども達に説明していただき、例えば机が無くても頭や体を守る方法を考えてもらえるようにしたほうがいいというお話をしました。
(「地震の時は机の下に隠れましょう」という定型的訓練が続くとどうなるのかを実験した映像がこちら
 学校の先生方は一生懸命やっておられるのですが、いかんせんお忙しいのと、なかなか専門的な知識の必要な防災まで手が回らないという実態があります。
 地元にいる防災士の一人として、お手伝いできることを積極的にさせていただき、いざというときに犠牲者が出ないような方向に持っていければなと思っています。
 お忙しい中、調査報告を真剣に聞いていただいた高津小学校の先生方に感謝いたします。

【活動報告】「ストローハウスを作ろう!」を開催しました。

 去る9月17日、高津地区の放課後児童クラブ「いちごクラブ」様にご協力をいただき、「ストローハウスを作ろう!」を開催させていただきました。
 ストローハウスとは、名古屋大学の福和教授が考えた地震に強い構造物を考えるというもので、柱や桁をストローで、継ぎ目をクリップで留めて家の骨組みを作り、揺らしてどこまで耐えられるかというのを競うものです。
 1年生中心の第一クラブと、2、3年生の第二クラブの二カ所で実施させていただきましたが、どちらも最初は「今地震が来たらどうする?」という質問をしてみました。
 1年生達は「ダンゴムシのポーズ&机の下」と全員回答。対して2、3年生は「机の下に潜る」ということで、ダンゴムシのポーズは出てきませんでした。忘れているのか、それとも、そのあたりで防災教育の切り替えが行われたのか、そのあたりはよくわかりませんでしたが、地震の時には頭を護ること、そして頭、首、手首、太ももの付け根といった大きな血管のあるところを守るようにしようという説明と、一緒にダンゴムシのポーズを取ってみました。

机の下に逃げ込もうと押し合いへし合い擦る子ども達

 その後はストローハウス作りです。設計図を書いて、それにあわせて組み立てていくのですが、書いた設計図にきっちりとあわせてストローを刻む子や、繋げて釣り具にしてしまう子、組み立ててもうまく自立せず、崩壊が続いて諦める子といろいろでした。

 事前に当研究所でやった限りではさほど苦も無く組み立てていたのですが、どうやらクリップの保持力が悪かったようで、結局うまく組み上がったのは12組中わずか2組。

最後に「もう二度とやりたくない人?」と尋ねたらほぼ全員の子に手を上げられてしまって、今回の当方の手際の悪さを痛感しました。
あとで文具屋さんに尋ねたら、メーカーや品質にかなりばらつきがあるそうで、有名メーカー製でも製品によっては保持力が少ないものもあることを教えていただき、今回のことが納得いきました。
試しに文具屋さんのお勧めのクリップで作ってみたのが写真の「赤い家」。

 保持力があるせいか、かなりおおざっぱに作ってもうまく自立させることができました。
 この次もしさせてもらえる機会があれば、今度はもっと子ども達に楽しんでもらえる企画にできるかなと思いながら、今回のイベントを終了いたしました。
 提案を快く受け入れていただき、実施させていただきました高津地区放課後児童クラブの先生方と、今回のストローハウス作りで倒れても倒れても作ろうと頑張ってくれた子ども達に、こころからの感謝をいたします。
 ありがとうございました。

【活動報告】防災マップ作りを開催しました。

事前準備は前日に行いました。

 本日8月8日、高津公民館で地域の防災マップ作りを開催しました。
 今回のテーマは「高津小学校から高台の避難所への避難経路の確認」で、小学生4名が参加してくれました。
 午前中はコースを実際に歩いてみるということでしたが、曇り空のおかげでそこまで暑くならないうちに現地調査が完了しました。普段から道路や建物は意識しているようでしたが、地図を持って回ってみると、案外と安全に避難できる道が少ないことに気づいたようです。

 公民館に帰ってから、お互いの地図を確認して非常食を使ったお昼ご飯。

 今回は炊き込みご飯の食べ比べということで、尾西食品さん、アルファー食品さん、サタケさん、そしてモンベルさんのアルファー米ともう一つ缶詰の炊き込みご飯を用意しました。缶切りを見たことの無い子ども達はどうやって使うのか試行錯誤してなんとか開封することに成功しました。また、じゃがりこを使ったポテトサラダも作り、最後は缶詰のデザートで大満足だったようです。
 午後からは自分たちの記録を元にして地図を作っていきました。

 初めてする作業なので、子ども達はいろいろと試行錯誤の連続。スタッフは出したくなる口を押さえて作成を見守り、なんとか時間ぎりぎりに完成しました。
 いろいろと思うようにならなかったようですが、始めて完成させた防災マップ。
 参加してくれた子達からは「一人で逃げる場合と大勢で一緒に逃げる場合には使える道が違うのがわかった」「大きな道は車も多く通るので、たくさんの小学生がそこを横断できるかわからない」といった感想をいただきました。
 これを元に、またいろいろと自分や仲間の安全対策について考えてくれるといいなと思います。

皆さんお疲れ様でした!

 なお、今回は「社団法人日本損害保険協会」様の開催してる「小学生のぼうさい探検隊コンクール」に出すことになっています。
 コンクールをご紹介いただき、今回の防災マップ作りでもご協力いただきましたあるむ保険プランの大谷様にも、厚くお礼申し上げます。
 今回初めて防災マップ作りをしてみましたが、わずかな時間ではあっても、子ども達が得るものはとても大きく感じます。興味を持たれたら、ご家族でも学校でも職場でも、ぜひ一度作ってみることをお勧めします。
 また、一緒にやってみたいというお話がありましたら、ぜひ当所「お問い合わせ先」までご連絡いただければと思います。何かお手伝いできることがあるかもしれません。
 最後になりますが、会場を快く貸してくださった高津公民館様、参加してくれた子ども達、そして支援してくれたボランティアスタッフの皆様に心から感謝します。 ありがとうございました。

【活動報告】着衣水泳体験会を実施しました。

服を着てプールに入るのはやはり勝手が違うらしく、皆さん微妙に緊張した表情でした。

 去る7月28日午前10時から益田スイミング様で着衣水泳体験会を実施することができました。
 当日は久しぶりの良い天気にもかかわらず10名の方にご参加いただきましたことに感謝いたします。
 益田スイミング様の原田コーチと石川コーチにご指導いただき、柔軟体操の後はまずは浮き方から教わりました。

まずは浮く方法から。頭ではわかっていても、なかなか体は動きません。

 息を吸い込み、両腕を大きく拡げて体の力を抜いて浮く、ということだったのですが、試してみた所長はさっそく水没してしまいました。
 体に力が入っており、腰を中心に体が「く」の字に曲がっていたため浮力が足りず沈んでしまった、とのコーチの指摘。
 何度かやっているうちに、なんとか体を浮かせることができました。
 その後は、そのまま安全な場所へ泳いで移動するのですが、これまた力が入って沈没。久しぶりに水に入ったと言うこともあるのですが、やはりかなり勝手が違います。
 泳ぎ達者な参加者の皆様も、着衣だとかなり勝手が違うらしく四苦八苦。

なるべく顔をつけないで周りを見ながら泳ぐことが助かる秘訣です。

 水の中にいるときには服のおかげで浮力はできるのですが、服やズボンの生地がまとわりついて動きにくいのです。そして、水からあがると途端に服がまとわりついて重たくなります。
 着衣のままがいいのか、それともなるべく脱いだ方がいいのか、判断に迷う感じでした。
 その後は水に落ちてしまったときの安全な脱出方法についてレクチャーをしていただきました。
 落ちてしまったら、まずは周囲の確認。そしてなるべく体力を温存できる泳ぎ方で陸地を目指すということで、実際に事故を想定してプールサイドからプールへ落としてもらい、安全な場所まで泳ぐという体験をし、違いを確認すると言うことで靴とズボンを水中で脱いで泳いでみるという体験もしました。

危険は無いとはわかっていても、落ちる瞬間はやっぱりびっくりする。

 着衣水泳をしているときははっきりとわかりませんでしたが、靴とズボンを脱いだだけで格段に泳ぎやすくなり、それまで苦戦していた参加者の皆様もすいすいと泳いでいました。
 そして最後に救助の方法を教えていただきました。
 基本は溺れている人には近づかない。道具を使って救助すること、ということで、ペットボトルを遭難者に投げて浮かんでもらうという方法を教わりました。
 試しにペットボトルに水を少し入れて投げてみるのですが、なかなか上手に飛びません。これも経験が必要だなと感じました。
一番最後に、おまけとして水を一杯に満たした長靴を履いて歩くという体験をしていただきました。

思わぬ重たさによろけてしまう。長靴の重さは、水込みで片方2kg弱。

 今回の着衣水泳体験会では運動靴を履いてやりましたので、期せずして運動靴と長靴で水の中を歩いたらどうなるかを実体験していただくことができました。
 一番最初に履いた人はうまく歩けずによろけてしまいましたが、それを見ていた他の方は上手に歩いてみたり、中には水が入ったまま飛び跳ねる人がいたりと、普通では見られない体験ができました。
 体験された皆様からは「服を着たまま水に落ちたら、泳げると思っていてもけっこう難しい」「なるべく早く服を脱ぐほうが助かる可能性が高い」「泳げないけれど浮くことはできそうだ」「水害の避難の時には長靴より運動靴だね」「益田スイミングで体幹トレーニングしてるから水入り長靴のジャンプも余裕!」などといったご意見をいただき、賑やかに終了させていただくことができました。
 子どもさんは学校で着衣水泳をやる機会が増えていますが、大人の方はあまり体験する機会のない着衣水泳。私自身もそうでしたが、「知っている」ということと「体験している」ということはまったくの別次元の話だなとしみじみと感じました。
 なるべくたくさんの大人たちに体験していただきたいと思いますので、来年またできることを目指して頑張ります。
 今回の体験会の実施にあたって、ご参加いただきました皆様、そして開催に関して全面的にご協力いただきました益田スイミングの皆様に改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。また、今回の趣旨に賛同してご寄付いただきました皆様にも感謝いたします。収支報告につきましては、別途個別にご案内いたしますことをご了解ください。

【終了しました】夏休み企画のご案内

 趣味の範囲でやっている当研究所ですが、夏休みに合わせていくつかのイベントを計画しています。
 興味のあります方は、ぜひお申し込みください。

1.大人と親子の着衣水泳体験

日時:2019年7月28日(日) 10:00~11:00
場所:益田スイミング 屋内プール
内容:着衣での水泳体験、浮き方の練習、履き物による歩き方比較他
対象:大人及び親子(子どもさんは自力で泳げる方に限ります)
講師:益田スイミング様講師
参加費:1,200円(会場使用料、保険料)
準備するもの:水着、水泳帽子、ゴーグル、タオル、長ズボン、長袖シャツ
申し込み締切:応募定員に達し次第
申込方法:参加される方の住所、氏名、年齢を申込時にお知らせください。当研究所へお申し込みの場合は、お問い合わせフォームの件名を「着衣水泳申し込み」としていただき、参加される方の住所、氏名、年齢をお知らせください。
申込先:益田スイミング様受付
    石西防災研究所(お問い合わせフォームに飛びます)

2.地域防災マップを作ろう・高津上市地区編

日時:2019年8月7日 13:30~16:30
   2019年8月8日  9:00~16:00
場所:高津公民館(旧高津地区振興センター)
内容:高津上市地区を回っていろいろなものを点検して防災マップを作成します。
   また、二日目の昼食では防災食を体験していただきます。
対象:小学生
講師:石西防災研究所・伊藤
参加費:無料
準備するもの:筆記具、飲み物(持ち歩きできる状態で)、帽子、カメラ(あれば)
申し込み締切:7月31日(水)17時
申し込み方法:お問い合わせフォームの件名を「防災マップ申し込み」とご記入いただき、参加される方の住所、お名前、学年、所属する小学校をお知らせください。
申込先:石西防災研究所(お問い合わせフォームに飛びます)

水の怖さを体験しよう

 なかなか梅雨に入りませんが、局所的に大雨が降っており、水が出るかもしれない危険性がある時期に突入しました。
 数時間程度で一気に危険な状態になるので、浸水する地域の人の早めの避難は絶対に必要ですが、いざ避難するとなるとなかなか素直にはいかないものです。
 大雨の降る中の避難ですから、雨合羽を着ていても濡れてしまうのは必須ですし、足下はびっちゃんこ。ヘタすると水の中を歩いて移動ということもあり得ますが、そのときあなたは安全に移動する自信がありますか。
 万が一水にはまったとき、着衣のままだとどうなるのか、そして、どうすれば助かることができるのか。
 今回、益田スイミング様のご協力で大人と親子限定の着衣水泳の体験会を行うことになりました。
 ぜひ一度着衣水泳を体験していただき、あなたの防災対策に役立てていただきたいと思います。
 詳しくは、当研究所のフェイスブックのイベントをご覧ください。
 また、お申し込みをお待ちしております。

【活動報告】保育園の避難訓練に参加しました

 2019年5月30日に益田市のすみれ保育園様が実施されました地震及び津波による避難所までの避難訓練に参加させていただきました。

避難所までの避難訓練では避難経路の中に崩れたり倒れたりするものがないか確認しておくことも必要になってくる。

 今回の訓練では、地震により津波警報が発令されたという想定で保育園から近隣の避難所である益田東中学校まで実際に避難するということで、当研究所はその避難訓練の内容を見させていただき、後日具体的なアドバイスをさせていただく立場での参加です。
 訓練は午前10時に始まり、避難完了が10時25分。地震で動けない時間が3分程度ありましたから、幼児の足で1km弱の道のりを20分強で移動完了したのはかなり素早い避難だったのではないかと思います。
 今回の訓練に当たっては、ガラスでできた階段下の防煙板が落ちて散乱している想定を当日サプライズで作成させてもらい、床に卵パックやペットボトルの蓋を撒いてブルーシートで覆ってみました。

ブルーシートの上側にはガラス製の防煙板がある。もしも床に何かが散らかっていた場合には、お昼寝用の布団を上にかぶせて移動するようにとアドバイスを行った。

 ですが、廊下を覆うブルーシートにこそ躊躇したものの、子ども達は床のでこぼこやガラスを踏むようながしゃがしゃといった音はまったく気にならずに素早く移動をしていました。ちなみに避難訓練完了後に大きい子達に素足で踏んでみてもらいましたが、痛がる子よりも気持ちいいという子の方が多く、子ども達は足裏マッサージが必要な状況なのかと思わず笑ってしまいました。

道幅が狭く、軽自動車とすれ違うのがやっとというような場所もある。避難計画を立てる場合には、このような狭い道路や交差点で車をどうやり過ごすのかが鍵となる。

 今回、快晴で気温が高かったこともありどうなるかとも思いましたが、子ども達は避難所である益田東中学校までは一生懸命歩き、到着後にほっとした顔でそれぞれに持参した飲み物を飲んでいました。避難の際に水分を持って出られるというのは非常に重要な部分ですので、今後も継続してほしいなと思います。

園児と先生達が避難完了したところ。パニックも起きず、統制が取れた状態で避難が完了している。
毎月の避難訓練が子ども達にもきちんと浸透していることがわかる。

 毎回さまざまなことに気づかせていただけるこの避難訓練の見学、後日気づいた点やアドバイスを報告書で提出させていただいていますが、すみれ保育園様ではそのたびに避難訓練の内容をアップデートされ、正直なところ毎回驚かされています。

アドバイスによる変化の一例。避難所に避難する場合に保育園に掲げられる看板。道路からでも見えるように作られている。保護者へ避難先を知らせる表示をするようにアドバイスしたら、これが作られた。大きな紙に書いて窓に見えるように貼ればと思っていたが、こちらの方が時間が短縮できることを教えてもらった。

 この保育園では保育士様向けの研修会もさせていただいているのですが、その際にこちらの説明が足りない部分がいろいろとあることも、こういう訓練に参加させていたくおかげで気づかせていただきました。
 何事も無いのが一番ですが、万が一に備えて訓練をきちんとしておくことはとても大切です。そしてその訓練を第三者の目でチェックし、訓練参加者にフィードバックしていくことが大切なのかなと感じています。
 避難訓練の参加について許可いただきましたすみれ保育園の園長先生、理事長先生始め先生方、そして園児の皆様にお礼申し上げます。