ごはんは復旧指標

 災害後にどれくらいの期間で災害発生前と同じ食事が取れるようになるのかは、結構重要な問題だと思っています。
 電気、水道、ガスなどのインフラが復旧し、自分でいつでも思ったように調理ができる環境になり、自分が思ったような食事時間に食事ができるという状態になるまでには、災害の規模が大きくなればなるほど時間がかかります。
 やらないといけないことはてんこ盛り。そして未来の様子はイメージできず、不安だけが募っていく状態は、精神的に決していい状態ではありません。
 気力がなくなると、復旧作業にも手間取るようになりますし、どうかすると絶望感に満ち溢れてしまう危険も予測されます。
 そうならないように、できるだけ早く、少なくともごはんに関してはいつもの食事に近づけるようにしてみましょう。
 例えば、冷たいお弁当を暖めてみるとか、食べにくいおにぎりをお茶碗に入れ、お湯を注いでお茶漬けにするだけでも、それまでの食事よりはマシになります。
 そして、不思議なことに食事の内容が災害前に近づけば近づくほど、あなた自身の復旧は進んでいます。
 中には普段の食事よりも避難所の食事のほうがいいという人がいるかもしれませんが、冷たいお弁当よりも温かいお弁当、暖かいお弁当よりも炊飯器等で炊いたご飯。そしておかず。
 災害前に食べていたようなごはんを食べることができるようになってくると、少なくとも自分の周りの復旧は進んでいます。
 自分の災害復旧で迷うことがある時には、自分の食事を見てみてください。そうすれば、自分がどこまで復旧しているのかの一つの目安になると思います。