危険を知らない危険

 子供がちょっとした事故を起こすたびに、さまざまな道具が子供から取り上げられています。
 先日「初めての防災キャンプ」をしたのですが、そこで驚いたのは、カッターナイフの使い方を知らない子供が複数いたこと。
 現在学校ではカッターナイフは危険だという理由で使わせていないそうなのですが、この考え方は危険だなと感じています。
 道具類、特に刃物は使い方を覚えるときにはちょっとした怪我が付き物です。
 逆に、その痛さを知っているからこそ他人に向けることがなくなるのではないかと思うのですが、刃物の危険性を知らないから、刃物を平気で人に向けるし、振り回すし、大きなけがをするのではないかと思うのです。
 子供をあらゆる危険から遠ざけるのは、ある意味では大人のエゴなのかもと感じることがあります。実際に危険を体験しないと、そもそも危ないということがわかりません。
 危ないことを排除された環境の子供たちが大きくなると、いきなり危ないことだらけに遭遇するわけで、大事故が起きるのは仕方ないのかなという気もします。
 できるだけ制御されて危険のない状態で体験する危険で、危険なことを知ってもらうこと。
 痛みやけがをすることで、危ないということを体感してもらうこと。
 危険を知らない危険から子供たちを守るには、危険を実際に体験してもらうことが大切なのではないかと思っています。
 こういう考え方が危険だと言われてしまいそうですが・・・。