雪対策を考える

 各地で雪が降ったようですが、あなたのお住まいの地域ではどうだったでしょうか。
 今回は過去にこのブログでご案内した雪対策の記事をまとめてみましたので、気になったものがあれば見てみてください。

絆創膏で滑り止め

雪道の歩き方

除雪スコップあれこれ

南岸低気圧

ご飯を炊く道具

 お米を炊くというと、どんな道具を想像しますか。
 炊飯器やお鍋、飯ごうや羽釜といったものが浮かぶのかなと思いますが、変わったところでは空き缶でもご飯を炊くことができます
 そして、ご飯を炊くというのは、干したお米を水に浸けて加熱するという作業なので、実はビニール袋にお米と適量の水を入れて湯煎してもご飯になったりします。
 また、研がなくてもおいしいお米が炊けるという袋も売っています。
 実際のところ、使うのには慣れが必要ですが、慣れてくるとおいしいお米が湯煎でもできるようになります。
 もちろん、普段の生活では普通に炊飯器を使えばおいしいお米が炊けるのですが、湯煎でご飯を作るメリットは、お米が出来上がってから食べるまで、一切お米そのものに触らなくても済むことです。
 つまり、災害後で充分な水が手に入らない場合に汚れた手でも安心して食べることができるのがメリットとなります。
 防災グッズとしても写真のように専用のアイテムが売っていますが、分量さえマスターすれば、普通の耐熱ビニール袋でもきちんとご飯が作れます。
 ビニール袋に耐熱が必要である理由は、お米と水をビニール袋に入れ、お湯の中に入れてひたすら煮るとき、お湯を沸かしている容器の側面などにビニール袋が触れると溶けてしまうことがあるからです。
 食品用のビニール袋には耐熱温度が必ず書いてありますので、100度を超える表示のものを選ぶようにしてください。

書く道具を用意する

 油性ペンや鉛筆、ボールペン、クレヨン、万年筆、黒墨など、一口に書く道具といってもいろいろとあります。
 災害時、書き付けるためのものは、紙が無くても何とかなりますが、書く道具がないと相当苦労します。メモ帳や付箋、ノートは忘れても、書く道具だけは絶対に忘れず持ち歩くようにしてください。
 では、非常用持ち出し袋や防災ポーチに入れるとしたらどのようなものがいいのでしょうか。
 災害後、いろいろな出来事が起きますが、何にでも書くことができるということが前提になりますので、万年筆やボールペンは必須にはなりません。
 油性ペンで太い芯と細い芯がセットになっているようなものがよさそうですが、カバンなどに入れてそのままにしておくと、いざというときに乾いていて使えないということが起きるかもしれませんので、管理はきちんとしておきましょう。
 鉛筆は、つるつるとした面以外は結構さまざまなものに書くことができるので重宝します。芯が折れたら使えなくなるので、そこだけは気をつけておく必要があります。
 意外ですが、クレヨンやダーマトグラフは大抵のものに書くことができ、落ちにくく、落とそうと思うとすぐにきれいに落とせるという魅力があります。

ダーマトグラフ。結構何にでも書けて便利。

 これも鉛筆と同じく、芯が折れてしまうと使えなくなるので、保管の方法には気をつけておきましょう。
 どのような書く道具も一長一短がありますので、結局は使いやすいものになっていくのだと思いますが、手に入りやすさで油性ペン、ずぼらな人はダーマトグラフを用意しておくといざというときにもいろいろ掛けて便利ですよ。

子ども用マスクを準備しておく

 ここ最近では新型コロナウイルス感染症対策で小さな子もマスクをつけていることが多いですが、この騒動が収まった後も、災害後は歩ける子どもはできるだけマスクを着用するようにしてください。
 というのも、災害後には非常に細かな粉じんが舞っており、地表から1mくらいは常に粉じんがある状態だと考えて間違いありません。
 呼吸器系に吸い込むと健康には良くないですので、マスクで防除するようにします。
また、できるならば目の粘膜を守るためのゴーグルもかけておいてください。水泳用のもので充分機能すると思います。
 それから、可能であれば雨合羽などの粉が落ちやすい表面のつるんとした上着を着用させるようにしておくと安心です。
 ここまで読んで気がついた方もいらっしゃると思いますが、災害後の粉じん対策は花粉症対策と同じ方法です。
 花粉症対策を粉じんが収まるまでやると考えて行動していただければと思います。
 また、もっと小さい子どもの場合には、家の中でも少しだけ高い場所にいるようにしておくと安心です。

誰が迎えに行くのか?

 家族一緒に一日中毎日生活している人は、恐らくいないと思います。
 子どもが学校に出かけたり、親は仕事に出かけたり、家にいるお年寄りもディーサービスに出かけていたりして、案外と家に誰もいないということも多いのではないかと思います。
 さて、そんな状況下でもし災害が起きたとしたら、子どもと年寄りをどうやって家に帰らせますか。
 学校や施設が責任持って家まで送ってくれるのであれば問題なのですが、そんなケースはほとんどないと思います。
 多くの場合、何か起きたなら学校や施設まで利用者を迎えに来るように決められているのではないでしょうか。
 もしも災害時の引き渡し方法がきちんと決められていない、または知らないようでしたら、すぐに確認されることをお勧めします。
 保育園や幼稚園では、ほぼこの引き渡し方法が確立されていて、園児の親も大体ルールは知っているのですが、学校に入った途端どうなっているのか分からない場合も多いからです。
 また、お年寄りが出かけている施設でも同じ事が言えます。普段は送迎してくれていても、災害時にどうするのかについては取り決めがないこともあるのではないでしょうか。
 そして、ご家族が学校の近場でお仕事をしているのであればいいのですが、家族が全て遠くに働きに出かけている場合もよくあると思います。
 そういった場合には、家族以外で誰に迎えに行ってもらうのかをあらかじめ決めておかなければなりません。
 誰が迎えに行くのかという情報は、迎えに行く側だけで無く引き渡す側にも伝わっていなければ、引き渡しの際に揉める元になります。
 学校や施設、あるいは避難先に誰が迎えに行くのか。
 ご家族で検討して、家族みんなが知っているようにしておいてくださいね。

有害鳥獣対策その後(~2022.2.12)

 ご依頼を受けているイノシシ捕獲については、現在も継続中です。
 対象地に仕掛けている監視カメラの映像では、次のシーズンも子どもが増えるんだろうなというようなシーンがあったりしていますので、このままいくとエンドレスになってしまいそうな気配です。
 イノシシは猟期に入ると罠にかからなくなる感じがしているので、猟期ぎりぎりでしたが大きい雄を捕まえることができたのには少し驚きました。
 欲を言えば、雌であれば出産を阻止できるので非常にありがたかったのですが、こればかりは仕方がありません。
 個体を一頭減らすことができたということで、引き続き圧力をかけ続けるしかないようです。
 このまま出なくなってくれればいいなと思ってはいるのですが、望みは薄そうです。

災害対策はまず自分のことから

市販品の非常用持ち出し袋セット

 災害対策の講習会というと、よくあるのが地域を対象とした救助訓練や炊き出し訓練、避難訓練などです。
 これはきちんとやれば効果が出るものですが、訓練のための訓練をしていてはあまり意味を成しません。
 元々の災害対策は、まずは自分が生き残るために行うものですから、まずは自分の備えをきちんとしておく必要があります。
 あなたが必要なものと近所の人が必要なものはかなり異なるのが当たり前ですので、まずあなたに何が必要なのかをしっかりと考えて準備して下さい。
 例えば、入れ歯、眼鏡、杖、補聴器、持病の薬などは、もし無くなったとしたら、あなた以外の人のものを転用するわけにはいかないものが殆どです。
 食物アレルギーを持っている人なら、自分が食べられる非常食の用意も必要ですし、抗アレルギー薬も準備しておく必要があります。
 そういったものを優先的に予備を準備していくことで、自分に対する備えができてくるのです。
 共助も公助も、たくさんの避難者をとりあえず助けるために準備されているものですから、個人として必要とされるようなものはまず配給されないと思って下さい。
 防災の専門家や書籍に書いてあることはあくまでも参考例です。
 あなたは、まずあなたに必要とされる対策をあなたのために準備するところから始めてほしいと思います。

足湯と手浴

 大規模災害で被災すると、さまざまな原因から被災した人は精神的に緊張した生活を送ることになってしまうことが多いです。
 精神的に緊張すると、身体も緊張してしまい、気がついたら寝不足や体調不良が身体や心に出てきますから、できる範囲でも緊張をほぐす時間が必要になります。
 日本人の特性なのかどうかはわかりませんが、大きなお風呂にゆっくりと入るとかなりリラックスできる人が多いのですが、大規模災害後には水や燃料、設備の不足や衛生面の問題などから、なかなかそういったことは難しいようです。
 その代わりに、足湯や手浴をしてみてはどうでしょうか。
 バケツや洗面器にお湯を入れて手や足をつけるだけなので、誰でもできますし難しい技術も必要ありません。
 そして、身体全体が暖まって緊張をほぐすことから、安眠やこころの緊張の緩和効果も期待できます。
 被災地への支援では、ボランティアによる足湯や手浴が行われることもあり、マッサージが追加されていることもあってか、非常に評価は高いようです。
 大規模災害もある程度落ち着いてくるとお湯は手に入りやすくなると思いますので、被災者の緊張緩和の方法の一つとして避難所運営やボランティア支援に入る人には知っておいてほしいと思います。

低体温症に気をつけよう

 登山や屋外での運動をやっている人は割とよくご存じだと思いますが、低体温症には季節は関係ありません。
 夏であっても、身体から熱が奪われてしまって低体温症にかかってしまい危険な状況になることがあります。
 低体温症は本人が気づいたときには一人では手の打ちようが無い状態になっていることが多いので、意識して低体温症にならないように気をつけておく必要があります。
 では、低体温症はどうやって起きるのでしょうか。
 低体温症は、身体が作る熱が何らかの原因で奪われてしまい、熱を作ることができなくなる状態を指します。
 例えば、夏にはやる方がそれなりにいる沢登りですが、水の冷たい上流部で水に浸かり続けていると感覚がなくなり、震えがきます。これは低体温症の予兆で、そのうちに手足の指の動きが鈍くなったり、肌の感覚がマヒしたりしてきます。
 その後は全身の動きが鈍くなったり、転んだり。意識がはっきりしなくなると危険な兆候です。
 最終的には寒いという感覚がなくなって眠くなって絶命してしまうので、そうなる前に手を打ちましょう。
 基本は,身体を乾燥させて保温することです。
 保温といっても、意識が混濁しているような状態のときには、かなり体温が下がっていますので、ストーブや湯たんぽなどでいきなり温めると心臓マヒを起こすことがありますので、ゆっくりと温めていくしか手がありません。
 で、この低体温症、大雪の最中に屋外作業をしたり除雪しているときにも起こります。雪に埋もれると一気に低体温症になりますし、除雪などで汗をかいたあと寒風に吹かれれば同じように一気に低体温症になります。
 とにかく小まめに休憩をとって身体を冷やさないこと。そして雪や汗で身体が濡れたら、すぐに拭き取って乾いた衣服に着替えることを基本に行動をしてください。
 低体温症は条件さえ揃えばどんなところでも起こり得るものです。
 そのことを忘れずに、どうぞご安全にお過ごし下さい。

避難所の鍵

避難所としてよく使われる体育館。ここは誰が鍵を開けるのでしょうか?

 小さな自治会の避難所であれば、避難所の鍵がどこにあるのかというのは皆さんご存じだと思います。
 災害対策や施設の利活用に熱心なところであれば、鍵の貸し出しや保管方法のルールも定められているのではないでしょうか。
 地域で災害が起きそうなとき、その地域の人が誰でも避難所の扉の鍵を開けることができているのは、避難所の基本です。
 では、大規模な避難所はどうかというと、大規模な避難所では、殆どが施設管理者しか鍵を持っていません。
 施設が開いている時間に避難所になるのなら問題ありませんが、施設が閉まっているときに避難所を開設しようとしても、鍵が無いので避難所には入れないということになります。
 そのため、学校や大きな施設などは、災害時には施設は解放せず、災害が収まってから避難所として解放するというところもあるようです。
 施設の鍵が複数あることは、防犯上好ましいことではありませんし、平時にその鍵を使ってトラブルが起きることは、施設管理者としては認めることができないことだと思いますから仕方がないことなのですが、避難してくる人から見ると施設側の都合はどうでもよくて、避難してきたのに避難所は鍵がかかっていて入れないという事実だけが残ります。
 かといって避難してきた人が鍵を壊して勝手に入ってしまうと、これは不法侵入になってまた別の騒ぎになってしまいます。
 本来は避難所の開設の一番最初の手順である鍵の問題は平時に取り扱いを決めておかないといけないのですが、災害が来ると騒がれている地域でも、それが完全にできているわけではないようです。
 あなたが避難することのできる避難所の鍵は誰がいつ、どうやって開けられるのか、避難訓練などのときにでも確認しておいた方がよさそうです。