研修会で筆者がよく参加者の方にする質問です。
「火を消す」「扉を開ける」「外へ逃げる」「机の下に入る」などなど、さまざまな答えが返ってきます。
筆者なりの答えを書くと「まずは身を守れ」となります。
何をするにしても、その行動の基本は身を守ることにあります。
身を守るというのは、「死なない」「怪我しない」ということなのですが、これは地震のときにあなたがいる環境と状況によって答えが変わります。
例えば、だだっぴろい広場の真ん中にいるなら、しゃがむだけでいいでしょうし、古くて耐震補強されていない建物なら、まずはそこから逃げ出すことが正解になります。
吊り天井の建物なら、化粧板の落下で怪我しないために机の下に入ることが重要ですし、割れそうな窓のそばなら、すぐにその場から離れなければ危険です。
最適解はあなたがいる環境と状況によって正解にも不正解にもなりますから、常に自分が居る環境でどのような事故が起きそうなのかを考えた上でとりべき行動を決めておくことになります。
この作業、最初はものすごく頭を使います。面倒くさいと思うことも非常に多いと思います。
ただ、慣れてくると場所を見るだけで「地震が起きたらこうしよう」という自分の行動が自然に決められるようになります。
また、よほどあちこちを点々とする人でない限りは、普段行く場所というのは驚くほどたくさんはありません。
目をならして取るべき行動を決めておく。それだけでも身を守れる可能性は格段にあがります。
地震が来たら「机の下」、ではなく、地震が来たら「身を守る」。
そんな風に覚えておいてくださいね。