大雨に関する防災研修会を開催したときに参加者にお見せする映像の中に時間雨量50mmの降り方というのがあります。
見た目はたいしたことがないように見えるのですが、雨中にいるとかなりひどい降りで大声を出さないと会話ができないくらいの雨音がしています。
研修会に参加された方は「ほぅ」といった感じで見てくださるのですが、当研究所に限らず、さまざまなところで開催している大雨の防災研修会や講演会では、この時間雨量50mmが一つのキーワードになっています。
というのも、実は時間雨量50mmというのが一つの基準のようになっているからです。
大雨による氾濫では、川から人の生活空間に水が流れ込んでくる河川氾濫と、河川などへの排水ができなくなることによって側溝などから水があふれて発生する内水氾濫があります。
特に時間雨量50mmを超えると側溝などの排水能力を超えてしまうことが多く、内水氾濫が起きやすくなります。
そのため、時間雨量50mmが一つの目安になっているのです。
気象庁のデータによると、時間雨量50mmを超える降雨は増加しているそうなので、低地や土砂災害特別警戒区域、土砂災害警戒区域にお住まいの方は雨の降り方には注意をしておいたほうがよさそうです。
全国アメダス1時間降水量50mm以上の年間発生回数(気象庁のウェブサイトへ移動します)