学校や学童保育、保育園、幼稚園など子どもを預かる施設で先生と呼ばれている人達は「子どものプロ」だと思われています。
なので、子どもを預けても大丈夫と思われているわけですが、災害発生時には一つ問題が起こります。
それは「子どものプロ」は「災害時に子どもを守るプロ」ではないことです。
そのため、普段から意識していない場合には、災害が起きると思考停止して動けなくなったりします。
でも、子どもを預けている側から見ると、「子どものプロ」=「災害時に子どもを守るプロ」という認識になっているので、先生が子どもを守ってくれていると考えてしまうことが殆どです。
そして、困ったことに先生方も同じ勘違いをしています。
「子どものプロ=災害時に子どもを守るプロ」と考えてしまうので、誤った判断をしていても子どもを意見に従わせようとしてしまうことも起こります。
東日本大震災では、子どもの判断を阻止した結果、命を失ってしまうことも起きてしまいました。
災害対策は「重要だが緊急性は低い」という場所に位置づけられていることが多いので、普段から忙しい先生方にとっては
「やらなければいけないがやりたくないもの」によく分類されています。
また、一度作ったら手直しされないままということもよくあります。ところによっては「作ったけどどこにしまった?」という感じのところもあります。パソコンの中にデータとしてのみ存在しているのでは、発災時にとっさに使うことができず、まったく役には立ちません。
発災時には、非常事態の対応の訓練をしている人でない限り、基本的には頭の中が真っ白になると考えて間違いありません。その真っ白な頭でも見たらすぐに行動に移せるように準備しておくのが防災計画です。
先生方が「子どものプロ=災害時に子どもを守るプロ」になれるように、防災計画をしっかりと整備しておきたいですね。