川で溺れたときの救助法

 暑いせいか、水の事故があちらこちらで起きています。
 川の事故の場合、最初に一人が溺れ、それを助けようとした人がさらに溺れるという悪循環が起きた結果、亡くなる人が増えてしまっている状況のようで、ちょっと困ったものだなと感じています。
 前にもちょっと触れましたが、水辺、特に川で遊ぶときにはライフジャケットは必須です。意識があってもなくても最低限の浮力があれば、最悪でも溺れて溺死という事態だけは避けることができます。
 では、溺れたらどうなるのかというと、よくドラマであるようなじたばたは滅多にできません。実体験上は身体が動かなくなって静かに溺れていきます。
 そこから意識が取り戻せれば、ばちゃばちゃと溺れているおなじみのシーンになるのではないかと思いますが、もしも溺れている人を救助しようとするのであれば、間違っても溺れてバシャバシャしている人には近づいてはいけません。
 バシャバシャと溺れている人は溺れまいと必死ですから、救助者に抱きつくこともかなりの確率で発生します。そうすると、いくら泳ぎの得意な人でも身体の自由を奪われて一緒に溺れることになってしまいます。
 溺れている人を助けるためには、ある程度重さのある浮き輪や大きめのペットボトルに重し代わりの水をいれたものなどに紐をつけて、溺れている人めがけて投げてそれに捕まらせるようにします。
 溺れている人に救命具を掴ませるのはかなり困難な作業ですが、それでも近づいていって巻き込まれるよりもよほどマシです。
 もしも下流で受け止めるのであれば、ロープなどでしっかりと固定した状態で浮力を確保した救助者が溺れている人を救助します。このときの浮力は、二人以上つかまっていても絶対に沈まないだけのものが必要となります。
 いずれにしても、まずは溺れていることに気づくことが大切ですから、水遊びをするときには必ず監視役を用意し、下流側から全体を見渡せる位置を確保して監視するようにしてください。
 浅くても、下手すると簡単に溺れてしまいますので、安全を確認し、安全装備を確保した上で遊ぶようにしてくださいね。