防災教育と優先順位

 防災の普及啓発活動をしていると、どうしても気になってくるのが参加してくれている人達の中の防災に対する優先順位です。
 防災の普及啓発活動に参加してくださっているくらいなので普通の方よりは意識が高いはずなのですが、それでも災害対策の優先順位はあまり高くないのかなと感じることがよくあります。
 災害対策はいつ起きるか分からない、ひょっとしたら起きないかもしれない出来事に備えることですから、起こることが確実に分かっている日常生活に比べると優先順位が低くなるのはしたかの無いことだと思います。
 ただ、せっかくいろいろな話や体験をしているのに、それだけで終わったのではちょっとさみしい気がするのです。
 備えることは大変なことですが、一度準備が完了してしまえばあとはそれを更新していくだけなので思ったよりも手間はかかりません。
 最初が一番大変なのですが、そこまで頑張ろうという雰囲気が感じられないのです。
 備えていても備えていなくても被災したら結局同じという意識がそうさせているのかなと思いますが、備えがあるのとないのでは被災後の対応が全く異なります。
 大規模災害が同時に複数箇所で起きるようになっていることを考えると、無事だった地域から物的支援が送られてくるようになるまでには今まで以上に時間がかかることは予測できますから、これから先は1週間程度は自力でなんとかできるような備えをしておかないと、下手をすると飢え死にしてしまうことが起きるのではないかと思っています。
 普段は優先順位が低くても構わないと思いますが、最初の準備をするまでと、年に一度のいろいろな備えの点検のときだけは優先順位をあげてもらって、災害に備えるようにして欲しいなと思います。
 あなたの災害対策は、最初の準備が完了していますか。まだなら、準備までは優先度をあげて対応をしてください。
そうすることで、いざというときにその準備が必ずあなたを助けてくれるはずですよ 。