衛生管理の基本は手洗いです。消毒ではなく手洗いです。石けんをつけて、流水でしっかりと洗うこと。衛生管理の第一歩はここから始まります。
被災地でさまざまな感染症が流行するのは、この手洗いをするための充分な水が手が入らないために発生するもので、アルコール消毒液を置いていても感染症を防ぐことができていないことから、流水による手洗いの効果のすごさがわかると思います。
さて、世の中は新型コロナウイルス対策ということなのか、手を洗うのに充分な水も石けんも確保できるというのにアルコール消毒液がなくなっているという不思議な現象が起きています。もしかしたら、手洗いの仕方がわからないのかもしれません。
今回は手洗いの仕方を教えてくれる動画をいくつかご紹介しますので、気に入ったものを確認してしっかりと手洗いをするようにしてくださいね。どの映像もやっていることは同じですが、この前提となる部分には、最初に水洗いで手の汚れをざっくりと落としておくことが必要となりますので注意してください。
繰り返しますが、アルコール消毒はしっかりとした手洗いができていることが前提で初めて役に立つものです。
アルコール消毒液も石けんでの手洗いと同じ段取りを踏まないとしっかりとした除菌はできません。石けんでの手洗いとの違いは、流水で汚れを落とした後、手をしっかりと乾燥させる必要があること。アルコール消毒は手が水で濡れていると効果がなくなってしまいます。乾燥させた手に、石けんと同じような段取りで消毒液をつけ、もう一度乾燥させて初めて衛生的な手になります。アルコールで濡れている状態では、殺菌ができていないことに注意してください。
本当は石けんの方が手早くきれいに洗えるはずなのですが、アルコール消毒の方が手軽で確実だと思われているのが現状です。石けんはどこに行ってもまだまだ売っていますから、アルコール消毒液がないからといって諦めず、しっかりと石けんで手洗いするようにしてくださいね。