自分に必要なものと量を数字で把握しているか

 あなたは今日どれくらいの量のお水を摂取しましたか。こんな風に聞かれたら、人によっては「水は飲んでない。コーヒーだけ」というような人もいるのではないかと思いますが、ここでいうお水とは水分摂取量のこと。水に限らず、味噌汁やスープと言った食事から摂取する水分も含めての量を聞いているのですが、あなたは正確な数量を説明できますか。
 もうひとつ質問をしてみます。あなたは今日、トイレでどれくらいの量のおしっこをしましたか。
 何かの事情でおしっこの量を計測することでも無い限り、おしっこの量を答えられる人は少ないのではないかと思います。
 今回こんなことを聞いているのは、実は非常用持ち出し袋や備蓄品を揃えるときにこういった数字が必要になるからです。
 摂取する水分量は、政府の推奨では一日に2リットルということになっていますが、これは飲むだけでなく食事から摂取するようも含めてと言うことにされています。でも、お水をよく飲む人もいればあまり飲まない人もいますから、適正な量はあなた自身が把握しておくしか分かる方法はありません。おしっこの話も同じで、その量や回数によって、準備すべき簡易トイレ・携帯トイレの量や質が変わってきます。
 非常用持ち出し袋や備蓄品の内容は内閣府防災や消防庁、警視庁などがいろいろと紹介していますが、細かいところになると自分で準備しないとほぼ100%過不足が生じます。それを適正なものにするために自分に関する数値を知っておく必要があるのです。
 とても面倒くさい作業ではあるのですが、この数字を知ることによって準備に無駄がなくなり、いざ避難するときに変なものをもっていかなくて済むのです。
 自分に関する数字はいろいろありますが、食事の量、水の摂取量、トイレの回数と量など、基本に関する部分だけはきちんと押さえるようにしてください。そうすることによって、災害時や災害後に自分の体調変化を数字で把握することができ、素早い対応をすることができるようになりますよ。