災害とボランティア

 阪神淡路大震災から今年で25年経過しました。四半世紀が経ち、現地の様子もずいぶんと様変わりしています。この大震災では多くの人が災害ボランティアとして現地入りし、試行錯誤しながらさまざまな被災者支援をしていき、ボランティアの重要性が注目されることとなり、「ボランティア元年」と言われた年でもありました。
 この後、さまざまな災害が発生し、その都度さまざまな形でボランティアが被災地の復興を支え、ボランティアを組織的に活用するための団体もできてきましたが、ここのところ立て続く災害で、ボランティアする人たちにも若干の疲れが見えてきているような気もします。
 現在の行政機関が作成する防災計画では、政府の支援にあわせてさまざまな形でボランティアが被災地支援に入る計画になっていることが多いですが、首都直下型地震や南海・東南海トラフによる地震などの大規模な災害が起きてたくさんの人が被災した場合、ボランティアが足りなくなる事態が想定されます。
 頼みの行政は必要最低限度以下にスリム化された結果として、現地の支援はおろか災害対応でさえ手が回らない状況になるのは確実です。行政の言う想定外は「住民の支援は想定されていない」という風に受け止めた方がよさそうです。
 つまり、頼りになるのは自分だけになるのですが、そう考えて準備している人は果たしてどれ位いるのでしょうか。地震に限らず、近年はさまざまな災害であちこちが被害を受けています。自分自身の命を自分で守るために、今一度自分の備えを確認してみてください。また、自分にできるボランティアがないかを、この機会に考えてみてくださいね。