救助される確率をどうやってあげたらいいか

 災害が起きて今いる場所が安全でないと判断されたとき、自分の安全を確保するために避難をすることになりますが、最悪の事態として、「そのときにいる場所が危険ではあるのだが、避難することができない」という事態も当然起きえます。
 そんなとき、周囲の救助者に自分がここにいることをどのように伝えればいいのか。
 携帯電話がつながって話せる状況であれば、知り合いに連絡をして救援要請を行います。GPSで位置情報を共有している人がいるのならそれを使うこともできるかもしれません。何か音の出るものがあれば、それを使えば救助者に気づいてもらえるかもしれませんから、笛があればそれを、そうでなければ何かをたたいて自分の存在を知らせます。もしその位置から外部が見えるのであれば、鏡の反射を使えば気づいてもらえるかもしれません。
 いずれにしても、あなたの声を出すのは最後の手段です。声を出すためには息を吸い込まなくてはいけませんが、その際埃や粉じんを吸い込んでしまうとのどや肺を痛めてしまいますし、そうすると肝心な時に声がでないということになります。 気がついてもらおうと思って、人の気配がするとついつい大声を上げてしまいがちですが、人の声というものは案外と届かないもので、それよりも笛やその他の音の方が気づいてもらえる可能性が高いことを知っておいて欲しいと思います。
 ところで、非常用持ち出し袋によく笛を入れている人がいます。これは素晴らしいことだと思うのですが、被災したときに常に非常用持ち出し袋が手元にあるとは限りません。いつどこで被災してもいいように、できればシンプルな形の笛を持ち歩くようにして、いざというときに備えたいですね。