誰が何を用意する?

 企業や学校などで災害備蓄をするという話になったとき、さまざまな消耗品も準備することがあります。
 飲食物はその典型例で、備蓄はしていても期限切れで廃棄ということを繰り返すことも多いのではないでしょうか。
 そして、コストの点から見て、備蓄している飲食物はなるべく期限の長いものを選びがちなので味は二の次になるものです。
 災害時訓練をしっかりとやっているところであれば訓練にあわせて試食をしてみることで無駄にはなりませんが、好き嫌いやアレルギーの問題で食べられない人も出てくることがあります。
 そこで、飲食物についてはいくらかの補助をして各個人に指定する日数分用意してもらうことを考えてみたらどうでしょうか。
 備蓄すべき場所を提供し、そこにそれぞれが自分の好みの飲食物を収納しておき、非常時にはそれぞれがそこから出して飲食する。
 そうすることで無駄な出費を抑えることができます。
 また、この方法ならそれぞれが自分が食べられるもの、飲めるものを準備するために好き嫌いやアレルギーの心配をしなくて済むというメリットもあります。
 毛布や簡易トイレなどは誰もが使えるし期限があるものでもないので企業や学校で備蓄することでさまざまな手間を省くことが可能です。
 「命を繋ぐための道具をだれがどこまで何をどれ位準備してどこに置いておくのか」ということを、BCPではしっかりと固めておく必要があります。