災害が発生すると、地元自治体に申請することでり災証明書や被災証明書がもらえます。
これは「被災しました」という証明書なんですが、この証明書、何に使うのかご存じですか?
今回はり災証明書使い道について確認してみます。
1)準備
り災証明書の申請に限りませんが、被災した建物、家財用品その他、自分が持っていて被災したものの写真は全て角度を変え複数枚写真を撮っておきましょう。
写真があると、り災証明書の申請だけでなく、地震保険などで手続きする際にも重要な資料となります。
2)り災証明書・被災証明書の発行手続き
「り災証明書」は建物が被災したとき、「被災証明書」は建物以外で被災したときに発行されるものですが、自治体によっては全ての被災証明を「り災証明書」にしている場合もありますので、窓口で何が罹災したのかを説明して必要な証明書の手続きを行ってください。
なお、り災証明書の発行手続きについては以前触れたことがありましたので、そちらも参考にしてください。
3)り災証明書・被災証明書が必要なもの
行政などで行う各種減免手続きに必要となります。
減免手続きとは「こんな被害を受けたから○○を支払うことを減額して(免除して)」というもので、例えば「各種税金」「国民健康保険」があります。
また、災害関連の「見舞金や助成金」を受ける場合にもこの証明書が必要となります。
住宅ローンなどローン関係は、り災証明書を提出することで金融機関ほかの貸付条件が変更になる場合があるようです。
また大規模災害の指定をNHKがした場合には、このり災証明書他の書類を揃えて提出することで、受信料の減免がある場合もあるようです。
自治体以外の手続きについては、発生した災害によりその都度適用される場合とそうでない場合があるようですので詳しくはそれぞれが発信する情報を確認するしかなさそうです。
4)り災証明書・被災証明書が必要ないもの
行政への手続きではないものは殆どの場合不要です。
代表的なものが「地震保険」。これは各保険会社の規定で支払われるものなのでり災証明書があってもなくても、独自に判定が行われます。
建物だけでなく家財も対象となる場合がありますので、加入している保険会社に状況を説明し、写真や現物などで確認をしてもらうことになります。
火災保険や生命保険についても、り災証明書や被災証明書は原則として不要です。
証明書の申請は手間がかかる上に時間もかかります。
そのため、自分がなんのためにそれを取得するのかについてよく考え、優先順位をつけて手続きを行うようにしましょう。
また、り災証明書の申請受付は自治体により差はありますが受付期間が決まっています。手続きを忘れると、本来受けられるはずの行政関係の各種申請ができなくなりますので、忘れずに手続きをするようにしてください。