防災セットの準備の中でよく「リュックサック」に触れていますが、なぜだかわかりますか?
リュックサックを使う「理由」は、「両手が空くこと」と「動きを妨げないこと」それに「防災セットが入ること」「ある程度の重さでも持って移動できること」です。
例えば、手提げカバンや肩掛けカバンに非常持出用防災セットを入れてすぐに走れるかというと、かなり難しいと思います。
でも、身体にしっかりと固定できれば、走るのはそんなに難しくありません。
ようは荷物を入れて両手が空いて、自分の動きが妨げられなければよいのです。
そうすると、背負子やボディーバック、普段使いの肩掛けかばんでも、紐やテープなどで身体に固定できれば使えそうだという判断ができます。
子どもを抱えて移動するのであれば、必要なものを詰め込んだベストやヒップバックでも問題ないでしょう。
ここであえてリュックサックを勧めているのは「誰でも使い方を知っていて準備や装備に手間がかからず、たくさんの荷物を入れて運べる道具」だから。
また、リュックサックは大小さまざまなものが市販されていますので、自分にぴったりのものを選ぶことが可能です。
お勧めのメーカーを聞かれることもあるのですが、いろいろなメーカーのものを試してみて一番自分にしっくりくるものがお勧め品です。
その上で、縫い目がしっかりとしているかどうか確認してください。
そして、肩紐の幅が太くて、できればクッションの入っているものにすると長時間背負っていても痛くなりません。
また、背中が当たる部分にはパット、腰と胸に留め具がついているものだと、よりしっかりと身体に固定ができるので楽に移動ができます。
非常持出用防災セットを詰め込むときには、軽いものを下、重たいものを上にして詰めていきます。
着替えや毛布は底に、水や食料品などは上に詰め込みます。左右のバランスを気にして詰め込んでください。
恐らくは一番の重量物となる水は、大きなボトル1本ではなく500ミリリットルのボトル数本にわけると詰め込みやすくなります。
また背中側には新聞紙や敷物を詰めておくと、荷物のでこぼこが気になりません。
この状態で背負ってみると、驚くくらい軽いことに気づくと思います。
試しに、次は重たいものを下、軽いものを上で詰め直して背負ってみてください。
同じ重量のはずなのに、今度は恐ろしく重たく感じると思います。
背負うものに関しては、重心が高い方が自分の体の重心との誤差が少なくなるため軽く感じるのです。
この中には生活用品のストックが入っていて、モノがなくなるたびに入れ替えをするはずですから、いろいろと中を組み替えてみて背負ってみて、自分が一番軽いと思う詰め方を見つけてください。