防災の研修会では、市町村の発表する大雨の避難レベルのうち、レベル3の高齢者等避難が出たら避難を始めて下さいという説明をすることが多いのですが、本当はそれぞれが自分で判断すべき鍵を持っておく必要があると思っています。
そもそも、市町村の避難レベルはその地域全体を見て発表されるものなので、発表される前に崖崩れが起きたり、家の前が川になってしまっている場合もあり得るわけです。そのため、土砂災害が起こり得る場所に住んでいたり、内水氾濫が想定される場所に住んでいる場合には、自分が避難すべき判断基準を自分で持っておく必要があります。
まずは避難すべきなのか、避難しなくてもよいのかに始まり、何が危険なのか、どんな災害時には避難をしなくてはいけないのか、そして、安全に逃げるためにはどうすればいいのか、最後に安全な避難先はどこに確保するのかを全て決めておきましょう。
避難すべき判断基準は人の数だけあると思います。
隣近所が避難しなくても、あなたが避難すべきと判断した基準が来たら、淡々と避難すればいいのです。
マスメディアでは大雨の災害が起きるたびに市町村の避難指示の判断についての論評がされますが、それは実はどうでもいい話で、自分が安全だと判断するかどうかが鍵なのです。
自分の命は自分が守ること。
それが基本です。避難レベルは行動判断の一つの基準でしかありませんから、お住まいの場所や普段いる場所の危険度を確認して、いざというときには何も考えずに避難開始できるようにしておいてくださいね。