乳児にとって、災害時だろうがなんだろうが、栄養補給のためには母乳またはミルクをのむことが必要です。
では、乳児のお持ちの親御さんがどれくらい備えているかというと、母乳や粉ミルクは常備していても、液体ミルクを常備しているところはまだまだ少ないようです。
液体ミルクは賞味期限が半年から18か月と、災害食として用意するには期限が短いですし、出しているメーカーも限られていますので、現状では少ないのかなという気がしています。
ただ、災害時にはこの液体ミルクはかなり力強い味方になることを覚えておいてください。
場所がどこだろうが、容器の中には常に完成されたミルクが入っているのですから、調製する必要もなく、そして衛生面でも有利なのは考えなくてもわかると思います。
WHOが出している粉ミルクの調製法では、細菌対策で70度以上のお湯で粉ミルクを作ることが推奨されていますが、被災直後ではそういう温度を作れる材料がないかもしれません。
液体ミルクであれば、人肌程度まで温めればそのまま使えて細菌対策も出来ていますから、汚染を心配する必要は少なくなります。
もっともいいのは母乳なのですが、さまざまな事情から、母乳が使えない場合に備えて、液体ミルクを2~3日分用意しておくといいと思います。
もちろん、事前に乳児に飲ませてみて、好みの味であることは確認しておきましょう。
災害時には、母乳か液体ミルクを乳児に与えるといいということと、粉ミルクは必ず70度以上のお湯で溶かす必要があるということを、知っておいてほしいと思います。
乳児用調製粉乳の安全な調乳、 保存及び取扱いに関するガイドライン (厚生労働省のウェブサイトへ移動します)