先日スイミングスクールで参加していた子が溺れてなくなるという事故がおき、無くなられたお子様にはご冥福をお祈りします。
この報道を聞いて、スイミングスクールのコーチがどうして溺れていることに気づかなかったのかと疑問に思われた方もいるのではないかと思います。
テレビドラマの影響かなという気がしているのですが、「溺れる」というのは水中でもがき苦しんでいるというイメージをされることが多いです。でも、実際には、ああいった溺れ方をする人はかなり少ないのではないかと、溺れて死にかけたことのある筆者としては疑っています。
筆者の場合には、溺れる瞬間、突然息ができなくなって動けなくなりました。
そのときの思考は「溺れた!」というパニック状態で「呼吸ができない」や「浮かべない!」といった考えが同時並列で発生、なぜか水の底がとても近くに見えました。
身体の動きを取り戻して水面に浮かび上がったときには、溺れる前とほとんど周りの人の動きは変わっていなかったのでほんの数秒だったと思うのですが、溺れるというのはこういうことかと、それから後、水の中で泳ぐのが非常に怖くなりました。
専門的にはこれを「溺水反応」というそうですが、後で聞いたらすぐ傍にいた人も溺れていることに気が付いてなかったそうです。
また、おぼれてばちゃばちゃしている場合でも、「助けて」という大声は出せません。声は肺に空気がないと出せないのですが、溺れているということは肺には充分な空気がなく、声が出せても小さいものになってしまいます。
もう少しすると、水遊びが楽しい季節がやってきますが、子どもも大人も、予想しない「まさか」というところで溺れることもありますので、水遊びの時にはとくに気を付けておいてください。
水遊びの時には浮力のしっかりあるライフジャケットを身に着けること、必ず監視役を置くこと、そして静かになったらすぐに確認することを心がけておきたいですね。
「“静かに”溺れる?夏休みの水遊びに潜むリスク」(NHKのウェブサイトへ移動します)