避難口の表示の有無

避難口や避難経路を示す誘導灯。
いざというときにあなたが屋外に逃げ出すのを手助けしてくれる大切なものですが、この誘導灯、ある場所とない場所があることをご存じですか。
例えば、大きなホテルには必ずついていますが普通のおうちで見ることはあまりないと思います。
この誘導灯は火災などの非常事態が発生したとき、その場にいる人を安全に屋外へ誘導するための装置です。
誘導灯は避難口誘導灯、通路誘導灯、階段通路誘導灯、そして映画館などでよく見る客席誘導灯があり、それぞれに設置基準が作られています。
今回は避難口誘導灯と通路誘導灯に絞って考えてみたいと思います。

廊下から避難口誘導灯が見えないので通路誘導灯がついている。

1.避難口誘導灯

 避難口誘導灯はその場所から外部に通じる扉や開口部に設置されているもので、避難すべき出口を表していて、基本的には緑地に白色の開口部が描かれています。
 不特定多数の人が利用する場所では100㎡以上、また、特定の人が使う場合でも400㎡を超える部屋の場合には設置する必要があります。
 どこからでも目立つように高い位置についていて、誘導音が出るタイプのものもあります。

2.通路誘導灯

通路誘導灯はいまいる場所から避難口がどこにあるのかを指し示すための誘導灯で不特定多数の人が利用する施設の場合には、この表示が見えないところを作ってはいけないことになっています。
また、停電時にも消えることがないように、照明を維持するためのバッテリーがセットされていて、最低20分は点灯するようになっています。
白地に緑で避難方向を示す矢印と避難口のマークが書かれています。場所によっては文字で「避難口」や「非常口」と書かれているものもあります。
煙に紛れてもしっかり見えるように床や壁の低い位置につけられていることが多いです。

避難口誘導灯と通路誘導灯の関係図

この基準を満たしていない場合には、避難口誘導灯や通路誘導灯をつけなくてもいいということになります。
そこに普段から住んでいれば、どこに出入口があるのかはわかっているでしょうし、出入口が目視できる場所であるなら、わざわざ誘導灯がなくてもたどり着けるだろうということです。
普段あまり意識していないと思いますが、知っておくと何かの役に立つかもしれませんので、出かけた場所で確認してみてください。