災害時に助けのいる人達については、各地区の作る地区防災計画の中の個別避難計画により対応を決めることになっています。
とはいえ、地区防災計画が作られていないところが圧倒的に多いですし、個別避難計画についても同様で、作らないといけないのはわかっていても、対象者が多くてなかなか先に進まないというのが実際のところなのかなと思っています。
でも、何もしないままでは災害時に助けてもらうことはできませんから、なにか助けてもらうための手立てを考えておく必要があります。
今回は災害時に助けてもらうためにはどうすればいいかを考えてみたいと思います。
1.存在をアピールしておく
同じ町内に長いこと住んでいても、意外と知らない顔がたくさんあるものです。
そして災害時に知らない人は絶対に思い出してもらえませんから、まずはあなたの存在をアピールしておくことが大切です。
そのためには、天気の良い日だけでいいので近所を散歩し、出会った人には必ずあいさつをして何か一言添えること。
話の時間の長さよりも、話をした回数で人を覚えるという方は多いのではないでしょうか。
ちょっとした会話をすることで、相手があなたに興味を持ってくれ、近所に住んでいることを認識してもらえば、第一段階は完了です。
2.助けて欲しい内容を整理しておく
一口に「助けてほしい」と言っても、それだけでは助ける側は何をしたらいいのかがわかりません。
1から10まで全部やらされると思うと、誰でも面倒くさいと感じるのでは無いでしょうか。
そのため大切なのは「自分で出来ることとできないことを整理しておくこと」です。
例えば、外は歩けないけれど家の中の移動はできるというのであれば、いざというときには玄関まで出ているから避難をさせてほしいと具体化すると、助ける側は何をすれば良いのかわかるので手伝いがしやすくなります。
また、あなたが出来ることによっては、助けてもらいたいあなたが誰かを助けることができることがあるかもしれません。
繰り返しますが、できることとできないことを整理してできない部分を具体化し、それを助けてもらうように伝えるようにしましょう。
3.助けて欲しい人に声をかけておく
無理にご近所でなくてもいいかもしれませんが、いざというときに備えて、自分が助けて欲しい人にあらかじめ助けて欲しいとお願いしておきましょう。
一人では無く複数の人に頼んでおくと、助けてもらえる公算が高くなります。
4.助けてあげたいと思う人になる
これが一番重要で、一番難しいところなのですが、周りの人が気になって助けてあげたくなる人になっておくと、何か起きたときに真っ先に気にしてもらえます。
毎日のほんのちょっとしたことで好感度を上げておくと、いざというときに助けてもらえます。
他にもいろいろとあるとは思うのですが、共助で考えると、どうしても地域の他の人との良好な人間関係を作っておく必要があります。
さまざまなしがらみがあっていろいろと難しい部分はあると思いますが、少しだけで良いので周りが助けたいと思うような人になれるといいですね。