川を見に行く危険と田畑を見に行く危険の違い

 大雨や洪水の時には川や田畑を見に行くと危険なので近づくなと言われています。
 ただ、川を見に行くのが危険な理由と、田畑を見に行くのが危険な理由が違っていることをご存じですか。
 増水した川を見に行くのが危険な理由は、あふれた水に足をとられて水に流されたり、誤って川に落ちたりするからです。
 では、田畑はなぜ危険なのかといえば、誤って水に浸かった田畑に落ちることはありますが、それよりも状況を見て「何とかしなければ」と動いてしまうことによって、川の時よりも高確率で足を滑らせたり、流されたりしてしまうからです。
 水に浸かった田畑は対応のしようがないのですが、それでも何かはできるのではないかとあがこうとした結果、水路にはまっておぼれたり流されたりしてしまうのです。
 川は直接の利害関係がないのでそこまで何かしようとは思わないでしょうが、田畑は自分の生活がかかっていますので見てしまうと何か手を打てないかと焦ってしまいます。
 川を見に行くよりも、田畑を見に行く方がより危険だということがイメージ的にわかっていただけるのではないでしょうか。
 水が出るところへは近づかないことが基本ですが、川よりも田畑を見に行く方がより危険だということを、覚えておいてほしいと思います。

水遊びの事故防止のためにできること

 子どもが水遊びするときに起きる事故のうち、おもちゃやサンダル、防止等が流されてそれを取りに行こうとして事故に遭うというケースがあります。
 流されたものが自分のお気に入りということもあるのでしょうが、「流してしまったことが大人にわかると怒られてしまうから」取りに行くということもかなりの高確率で発生しているようです。
 子どもへのライフジャケットの着用は絶対ですが、もしも子どものものが流されたときには諦めて取りに行かない、その場合には怒らないということを水遊びの前に約束しておくと、ひょっとしたら水難事故が減るかもしれません。
 それから、水の流れを考えること。
 川も海も、流れは一定ではありません。渦が巻くところ、流れが速くなる場所、急に深くなるところなど、さまざまな状態があります。
 実はこういった危険な場所は、地形を見るとある程度予測ができます。
 例えば、川の中州では中州の周囲は急に深くなっていたりします。特に砂州ではその傾向が強いので、海岸の遠浅なものを想像すると危険です。
 また、小さな湾のような形状になっている場所では潮の流れが変化していることが多いので簡単に流されてしまいます。
 せっかく遊ぶのですから、そういった危険を知った上で遊びたいものです。
 水遊びの事故防止のためにできることはいろいろとありますが、まずはライフジャケットを準備し、正しく着用するところから始めましょう。浮いていれば、助かる可能性はかなり高くなります。水遊びにはライフジャケット。習慣にしたいですね。