災害が発生すると、普段はなんでもないような場所がものすごい危険な場所になっていたりすることがあります。
よくあるのがアンダーパスで、普段は何も意識せずに通行していても、短時間に大雨が降ったようなときだと、いきなり池になっていたりします。そういうときには、大抵道路管理者が通行禁止措置を取る前に、多くの車が突っ込んで水に沈むことになっていると思います。
でも、大雨のときにはアンダーパスは水がたまるかもしれないと意識しておくとどうでしょうか。もしくは、雨の時にはアンダーパスは通らない、できれば普段から使わないといった行動をしていると、冠水時にも自分は被害を受けなくてもすむかもしれません。アンダーパスは危険な場所ということが意識できれば、行動が変わるのです。
同じようなことが、谷が集まる場所にも言えます。
普段はなんともなくても、山で大雨が降ると、それが谷筋に流れ、谷が集まる場所では大水が出てしまうことがあります。
困ったことに、これらはハザードマップでは表示されないケースがよくあり、浸水しない場所のはずなのに床下浸水してしまったりすることがよくあります。
そのことを知っていると、普段から降ってくる雨の量が気になってくると思います。
普段から降っている雨の量を意識するようになると、普段の雨と普段と違う雨にも気づけるようになります。
普段と異なる雨に早くから気づくことができれば、被害が発生する前に避難するなどの対応策も可能になります。
危険は普段の生活のあちこちに潜んでいますが、毎日の生活ではそれを意識しなくてもいいような環境が作り出されています。
でも、何かの拍子に意識していなかった危険がいきなり牙をむくことがありますので、普段から「ここはどうなると危険なのか?」といったことを意識するようにしましょう。
危険を見つけ、そしてその対処法を考えて実行すること。
災害だけでなく、普段の生活の安全確保でも使えるのではないでしょうか。