災害対策というとさまざまな防災用品を準備して備えておくというイメージが強いかもしれません。
ですが、殆どのおうちでそれなりの備えができていることにお気づきでしょうか。
例えば、買い物用のバックやお出かけ用のカバンや袋がないおうちはまずないと思います。
それから、食料品がまったくないおうちも殆どないと思います。
ましてや、地方で周囲に商店がないような場所だと、まず間違いなく数日間過ごせるだけの食料備蓄はあると考えて良いでしょう。一人暮らしでも、インスタントラーメンくらいなら一袋くらいはあるのではないでしょうか。
飲み水も、日本の場合は水道水であれば飲める水が供給されています。
つまり、水道から取水している水は、基本的に飲用ができると考えて良いと思います。
例えば、水洗トイレの水タンク、太陽熱給湯器、電気給湯器などは水道が止まっても水を取り出すことで飲料水を確保することが可能です。
排泄物はどうでしょうか。
昔ながらのくみ取り式であれば、水害でタンクが砂に埋もれない限りは使用が可能です。浄化槽もタンクが無事で曝気槽を動かすポンプの電源さえ確保できれば使うことは可能です。アパートやマンションの上層階に住んでいたり、下水道の地域では、例えばペットの砂や尿取りパットなどがあればしばらくは何とかなります。
就寝具では、毛布は大抵のおうちにあると思いますから、その保管場所を覚えておけばいつでも取り出して使えます。
普段生活しているのですから、非常時のために無理に完璧に備えなくてもある程度の災害対策はしていると考えてください。非常時に使えるものはどんなものがあってどこにしまってあるのか。それを知っておけばいいということです。
災害発生時に1分1秒を惜しんでの避難が必要な地域にお住まいの場合には非常用持ち出し袋は必須ですが、そうでない場合には、ある程度場所を決めておくことで災害時にすぐ準備することが可能だと思います。
普段使いのものを災害時にも使うのが、一番効率が良いですし、一番安心できるものですから、非常用持ち出し袋を作らないのであれば、どこになにが納めてあるのかを知ることが大切です。
災害対策はしていないのではなく気づいていないだけ。
普段の生活の中で、避難するときにいれる袋やいれるものをイメージし、いつでも持ち出せるようにしておきたいですね。